ES-MEN 18

2007年8月29日
 その父親・・町議は観念したのか袖をまくり、血圧測定だけしてもらった。

「正常だろ?どうせ」
「・・はい。申し分ないかと」
ナースが床を見下ろし答えた。

 町議のアゴ使いで、側近の背広が包みをスミ、固まったナースの白衣ポッケに入れる。

 議員は窓の外を眺めた。

「ま、そのうちちゃうか?拡張の話は」
「そのうち・・・?」スミは冷や汗まぎれに呟いた。

「わしが決めることやない。おたくらの命運は」
「ですが、来年には全国から研修生が続々と」

「まあな。実現せんとな。わしらは人質やし」

 簡単に言えば、病院の拡張を議員らに約束させる代わりに、問題議員らの身柄を確保・・・事件性を抱えた議員をかくまう、という契約だ。老後の面倒も道連れに。

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