電話の切り際

2009年4月23日 連載
 検査結果の問い合わせ、セカンド・オピニオン的相談、来れない家族のための遠隔電話などの機会がある。電話を切るとき自分はあとに切るほうだが、相手が丁寧すぎると最後の挨拶がなかなか終わらない。しかしこちらも次の用事があるので、速やかにフェードアウトする必要がある。

「それでは失礼しますまた何かありましたらいつでもお電話くださいでははいどうもはーい・・・ガチャ」

 それでもあちら側(高齢女性)はもっと丁寧で

「先生どうもありがとうございました宜しくお願いいたします失礼致しますごめんあそばっせいえいえそんな何をおっしゃいますこれからもどうかはいはいいーえではさようならおやすみなさいおきをつけてガチャ!」

 途切れのない旋律に、感動すら覚える(←ちょっとシャア入)。

酒の力

2009年4月23日 時事ニュース
 
 クスリは関係ないんだろうな・・・?

 WOWOW放映予定だった「メッセンジャー」が中止に。

 確かに不祥事でメーカーとの打ち切りが発表されてはいるが、テレビ報道の控え目さをみていると、ジャニーズ事務所の無言の圧力を感じる。なんせテレビとダイレクトに通じる所だ。かつて「スーパーサイズ・ミー」がテレビで全くPRされなかったのを思い出す。

 飲酒での不祥事は医師の間でもある。酒を飲むとどうしても大胆になり、言いたいことをズバズバ言う。自分の言葉が余計自身をかきたてる。通常・説教主は上司で、飲み屋の主人も通じたりして延々と爆音が続く。説教だけでなくいろんな会話・行動がエスカレート。ちょっとした乱交も珍しくない。

 たいていはその日だけで終わるのだが、度が過ぎる(暴力・迷惑行為・不倫)と後遺症(訴訟など)まで残し、ついには不幸な転帰(離婚・転勤)となることがある。それなのに毎回酔いすぎて、人が変わるのがいて困る。

 利口な人たちは<いけにえ>を呼び、わざと問題児の横に座らせる(店に入るタイミングなど計算)。

 反面教師的だが、勉強になる。


 

 
 今年に最新作が公開らしいが、パチンコブームが牽引役だったのだろうか。それはいいとして、くれぐれも過去の栄光に泥を塗らないでほしい。http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2008/08/01/13.html

 ただ西崎氏の服役中のアイデア(移動性ブラックホール?)は依然時代が<そこ>で止まっているような内容で、どうも新しさに欠ける。地球からの移住というテーマも既に取り組んだ内容だ。

 今の時代、女性客を呼べなければ興競的には成功しない。<レッドクリフ>もエイベックスがアイドルを利用したりして無理矢理盛り上げようとしている。ヤマトも何か工夫がいる。

 まさか声優をジャニーズが担当したり、アイドルに主題歌を歌わせたり・・・ありそうな気がする。そもそも、絵がそっち向けになったり。十分ありうる。

 自分としては、以下の内容でいきたい(発表後のプロットも参考に)。

① 地球への圧倒的な急襲攻撃(定番)。人類は再び、いや三度の地底生活へ。
② 地球防衛軍が挑むも全滅(これもお約束)。主力艦隊は遠方だった。
③ 古代たちメインキャスト、何とか生き残りオンボロ戦艦で宇宙へ
④ 実はあのアクエリアスでヤマト再建造中
⑤ 敵からの襲撃のさなか、凍てつく氷が割れヤマト発進(カッチェー!)
⑥ 敵の小ブラックホール出現、飲まれかけるがワープで乗り切る(定番)
⑦ 敵の第一陣、地球上空で迎え撃つ。防衛軍主力艦隊が全滅。地球は間もなくブラックホールに飲まれることを知らされる。
⑧ 残存艦隊を艦載機で叩き、結局のところ波動砲で撃破
⑨ 隙を見て飛び出してきた地球からの輸送船団とともに、ヤマトそのまま銀河へ
⑩ 敵の第二陣による急襲、そこで伊武・・いや、デスラー登場
⑪ デスラーの助けで敵を突破。しかし輸送船団もいくらか被害(定番)
⑫ 移住可能な惑星を発見、人類はそこに定着。
⑬ 第三勢力が現れ、移住に向けそこの女王と交渉。
⑭ 交渉成立するが、そこへブ中ブラックホール勢力出現。女王ら艦隊が犠牲に。
⑮ ヤマト立ちはだかり、真田の秘かに開発していた対ブラックホールなんちゃらで乗り切る(ここ、しらけそう)。
⑯ 女王の遺言により(たぶん何か渡されて)、地球を移住可能にすべくヤマトが旅立つ。
⑰ 太陽系で最終的な戦闘。成長した大ブラックホールに飲まれる(ワープ無効)が、そこに発信源となる小惑星を特定。白兵戦(お約束)で本陣に乗り込み爆破。船体は粉砕寸前までいくも、デスラー死に際に放つ瞬間物質移送+ヤマト波動砲の反動により辛くも脱出。
⑱ ブラックホール消滅。女王、宇宙に浮かんでたたえる(感動する音楽)。真田が何か一言。
⑲ ヤマト、輸送船団とともに地球へ戻る。

 で、最後の主題歌が倖田來未・・・とかになるのかなぁ。

例「♪うちゅう~しぇんかん!や~ま~とおおうぉ~いいいいいあショックカノ(モ)ーン!」




 

 <総合診療科>の存在自体が疑問視されているが、過剰な期待を植え付けかねない名称そのものに問題があった。僕の知ってる病院でも(医師の)評判はあまり良くなく、というか各医師が<安売りされ、しかも無理矢理させられている>といった現状。

 誰にも専門はあるわけで、慣れない分野があるのは間違いなく無理もない。詳しくないと疾患を疑えないから積極的な検査・治療とはならない。結果的にダラダラとした、担当医師間でのたらいまわし的なものに成り下がっている。病院にとっても黒字転換の契機にはなり得ない。採算というのは、医師の指示の積み重ね、その延長にあるものなので。ここは企業と決定的に異なる点。

 極端に言うと、採算が取れてたとこが→徐々に取れなくなる(→崩壊へ向かう)のは、指示が減ったことつまり医師側のモチベーション低下つまりこれは体制への不満や割の合わなさを示唆することが多い。患者が減っての結果もあろうが、その原因の根源こそがそこにあったりする。

 体制の不満は、勤務する医師側に対する一方的な決めつけが原因。医師側は<やらないこと>、つまり<指示しないこと>で対抗できる。ネジをゆるめるような図式を想像したい。

 今は外来でも病棟でも、数的に上限を超えて<してあげている>のが現状。その忍耐の線を切られれば、<じゃあもうしてあげない>方向になるのが流れだろう。

 <総合内科専門医http://www.naika.or.jp/info/rireki/info080319.html>とか曖昧なコンセプトを打ち出しても、打算が見え隠れするだけ。

 
 自分は今さら知った。

 http://www.hagetaka-movie.jp/

 好感が持てるのは、改まってこれまでの再編集というのでなく、さらにその続編としてスケールアップすること。蘇った鷲津が新たな敵を迎え撃つ・・・まさに自分が欲していたシナリオだ。サブタイトルに何か欲しいくらいだ(例:蘇る鷲津)。

 「サーガ」で何度かPRしたかいがあった!この勢いで「監査法人」も!いやむしろ、共演させて欲しいのだが。

 「ハゲタカ」未見の人は、5月4-6日の再放送(NHK総合)を見逃すな!

 

http://hiltonjapan.ehotel-reserve.com/hilton-tokyo/

 ・・に宿泊中。地下の理髪店に行ったが、安倍晋三がちょうど昨日来ていたらしい。この店は彼のかかりつけらしい。どうりでいつもの散髪代(5千円前後)をはるかに凌ぐほどのことはある(1万7千円!)・・・。

 ヒルトンのエグゼクティブ・ルームは朝食付きでも2万ちょいで、それほど高くはない。最上階ラウンジで好きな時に酒・間食などが飲める。そういや外人も多かったが、シャマラン風のインド人が多かったような気がする。

 1階のレストラン(超高額たとえばサンドイッチ3千円)、すました外人たちを見ていると、金融崩壊の発端であるウォール街を思わずにいられない(どこ吹く風的な雰囲気)。

 おみやげはとりあえず定番「東京バナナ」。詰所数か所、事務、薬剤部、放射線部、老健、託児所、食堂・・・・みな首を長くして待っているとのこと。
 情報流出のニュースは日常茶飯事。医師らのデータが病院から流出することも珍しくなく、噂では製薬業界(MR?)経由で名簿が流れているというのが有力だ(前述のように、製薬会社で医師の履歴がすべて分かる)。履歴書そのものが安易にやり取りされてるケースも珍しくない。

 名簿にしろとにかく情報。情報は金に匹敵する。なので、個人の情報はたやすく出すべきでない。経験上、とかく多弁な人は損をしている。だから、末端と呼ばれる者の一部は抜きんでるために着飾って自分を大きく見せ、なるべくローコストでハイリターンな情報入手に躍起になる。

 大阪の企業・組織は<上層部少数>+<末端多数>のモザイクモデル(?)というくらいの構造をしていて、末端同士が差を出すために情報を奪い合う。価値のある情報を握った者が上層部の側近への近道だ。

 私が言いたいのは、末端にたやすく情報を渡すなということだけさ(←シャア入ってます!)。どういう情報かは各自それぞれだが。

 もう春になり、どことなく開放的になろう。すると飲み会や付き合いが増え一体感が生まれ、心に妙な余裕ができる。そこを狙われないようにしなさい。

 君のために、言っておいた。


 

天下三分の計

2009年4月8日 連載
 テレビ朝日チャンネルの「三国志」「三国志Ⅱ」を実に22年ぶりに鑑賞。レッドクリフつながりの特別上映。各90分だが当時の興奮が蘇った。設定に無理があるものの演出・カット割が優秀。

 三国時代に象徴されるように、自分と敵、敵でないけど味方でもないその3国がバランスを取ることにより、平和が続いていく。実際のみんなの周囲はどうだろうか。

 実は自分の勤務の理想もそうで、①自分、②常勤先、③は②とつながりのある非常勤先(①蜀、②魏、③呉とすると分かりやすい?)。

 もし③非常勤先が滅びれば、②常勤先が①自分を都合のいいようにしようとするだろうし、②常勤先が滅びれば③非常勤先に弱みを握られる。どれがあっても戦乱の世だ。

 なので3者併存が望ましいが、もちろんその間にも②常勤先からの駆け引き(非常勤先の患者ごと引っ張れ)もあるし、③非常勤先からの駆け引き(常勤先の患者を秘かによこせ)もある。断りながらも、何とか交渉を保つ。

 「三国志Ⅱ」では、三国の占める大陸のちょうど真ん中<荊州>が今後の予後を決めるポイントとなり、争奪戦となる。自分にとっての荊州は・・・むろん、常勤先での実質的な地位(ポストとは限らず)にある。そうすれば、常勤先ひいては非常勤先に<モノ言う立場>に持っていくことができる。

 理想は、フォースにバランスを持たせる者だ。




結核

2009年4月8日 時事ニュース
 肺結核でまずは2ヵ月入院ということだが、ガフキー何号(伝播の強さを示唆)くらいだったのか・・などいろいろ考えてしまう。晒された可能性のある視聴者の数はハンパでない。芸能人が続々検査しているが、鬼的に言うと、今後発症しない保証はない。

 大学病院などでも職員が実は結核のまま勤務していた、というアクシデントは珍しくない。マニュアルが存在し、その場合一斉に全職員の検査がそのマニュアル通りに進められる。

 とはいってもツベルクリン反応、胸部レントゲン正面のみのことが多く(つまりローコスト)、徹底した検査とは言い難い。気道・気道粘膜を直接調べたわけではないからだ(実際、難しいが)。というか、肺結核の場合に徹底した検査があるのなら、むしろこちらが知りたいくらいだ。発症の症状も微熱・寝汗くらいでは特徴的なものといえない。

 肺結核になりやすい(うつされやすい)のは、やはりその既往あり+肺気腫などの肺病変ありの人、抵抗力の弱い高齢者、または抵抗力を著しく落とす疾患をもつ人(血液疾患、糖尿病、免疫抑制剤治療中など)など。

 ふだん健康なのに肺結核になった場合は(環境が特別なケースを除き)、むしろ隠れた背景もついでに調べる必要が出てくる。


<内科学会雑誌:「院内感染」より抜粋>

・ 報告数は日本では減少傾向だが世界的には増加している。
・ 関西の3年間データによると、発病率はナース>コメディカル>医師
・ H18年より保険適応の<QFT-2G>という検出法はツベルクリン反応よりも正確さが勝るものだが、実施施設が限定的(コスト高いため)で1割が偽陰性(見落とし)という問題もある。

 病院の大半は不況の真っただ中なので、見えないもの(特に感染)に対するコスト消費はさらに消極的となってきている。この<コスト>こそが、今後の医療で一番メインの問題だ。 

 しかし恐るべきは結核だけではない。今は食い物だって心配だ。正確な情報を(メディアの受け身でなく)工夫して手に入れ、最も自分に有益な選択をしていくことが重要だと思う。

 今週末の内科学会総会の内容がどれも<原点回帰>っぽいのは、ローコストへの配慮もあるのかなあ・・・?

 医療関係者が、また数万人と集まるのか・・・。

(間)

 ともあれ、今回からマスクしていこうっと・・・!


 今回の顛末は、僕なりの思い込みでは・・・

アメリカ「日本はうちの借金を、早く肩代わりしてください」
日本「支持が落ちて、政党の方針がなかなか思うようになりません」
アメリカ「そうですか。ちょっと待ってください」

アメリカ「ではそろそろお願いします」
北朝鮮「本当にいいんですね?」
アメリカ「一発お願いします」
北朝鮮「では・・・脚本通り」

疑似ロケット発射。

北朝鮮「日本はあの程度のレスポンスですか?」
アメリカ「そんなもんですわ」
北朝鮮「ローコストで国の威信を守れました。ありがとう」

アメリカ「大変でしたね。次は本物がきますよ?」
日本「はああ!無能ぶりが出ました!今度は守ってください」
アメリカ「少々助けてくだされば、バックアップは我らが」
日本「で、では強気で参ります。それで支持が戻るでしょうから、その後そちらの経済的なことはお任せを!」
アメリカ「頼むよキミィ・・・」

 
 どうしよう。素直になれない・・・。

 ま、とりあえず今週末の飛行機(羽田行)はキャンセルせずにいけそうだな・・・。何となく国策の匂いがする総会だが、単位のため頑張ろう!




 本当のところはどうなのか?というのが国民の本音ではないだろうか。ミサイル発射の期間が限定的とはいえ、リアルタイムでは何も情報がないためニュースを待つしかなく、極度のテンションも維持できない。ちょうどトム・クランシーの小説を読んでいるような。

 こんな感じ(翻訳本のほう)↓

「ミサイル発射室の操縦士は、大陸発見前のコロンブスよろしくひときわ濃い水平線のそのさらに彼方を見つめていた。同じ景色をひたすら見るのは、深夜アドレナリンにまみれた格闘技ファンの彼には一層苦痛だった。静かなチャンネルならリモコンに手がいく体質だ。持ってるゲームも全てクリアした。昨日もだ。僕には平和は合わない。そのためか今日の朝食は落ち着かなかった。しかしこれは栄養補給だ。炭水化物が分解され脳の代謝に使われる。脳の思考というマラソンには持続力が要求される。腹が減ってはまさしく戦はできない。いやできる者もいる。だがそれは勝利が約束されている者だけだ。帰りには美女と勝利の美酒。だがそもそも戦争の勝利とはどういうことか。意思疎通もなく顔も見たことない上層部からの命令で成し遂げる、それを勝利というのだろうか。上層部はさらに上層部に報告するに違いない。私がやってのけましたと。ええい、うっとうしい。ならば今までの戦いは何だったのかしら?さてその緊張がたたったのか、ここ3時間ほど腹痛をもよおしてきた。軍人たるものトイレを請うようでは売国奴同様だ。消化管でなく笑下官などとつまらないジョークはそれこそ朝飯前だ。彼はその朝食を憎んだ・・・いや、憎むのは以前から上官に鍛えられたときからの習慣だった。憎しみこそ復讐・・・だがそれでは戦争を支持するただのアナーキーだ。だがその戦争が腹の中で起こっている。だがその戦争が機械的な圧迫なのか、炎症なのか知る由はなかった。そう思うとまた腹痛が襲う。だが妄想こそ彼を痛みから解き放つ一種のモルヒネだった。彼はかつて軽蔑していたM体質な同僚が羨ましく、恨めしくもありただただ苦笑した。彼は祈った。実はこれはただの夢で、目が覚めれば中古カーの中で初デートの彼女と待ち合わせしたバブル真っ最中の交差点なのだろうと。そう思えばここで洩らすのも情報漏えいではないと、その彼女が囁くような気がした」

 ちょっとキューブリックっぽく、なりかけてます!


 ここ数年、企業の隠していた実態がいろいろ明らかになっている。食関係では賞味期限、国の機関の税金管理、会社ではその金の眠らせ方だ。いずれも「ずさん」という言葉で批判された。いずれも、未だに懲りてない。

 日本経団連の投資失敗のニュースがあったが、投資とはつまりギャンブル。ギャンブルに失敗したということだ。どいつもこいつも、実はギャンブルやってたわけだ。これまでの好景気の正体が、だんだん見えてきた。

 で、日本内科学会のホームページを見てみた。

http://www.naika.or.jp/jigyo/shiryo.html

 <財産目録>によると、預金は大半が「みずほ」「三菱東京UFJ」。なんでまたここらに・・・。

 活動内容にやっぱりあった「投資活動」。ただ結局のところ、何のことなのかサッパリ分からんが。

 





飛び交う憶測

2009年4月2日 連載
 そろそろ、新・医師スタッフが着任してくる時期。その前にも、いろんな情報が飛び交う。前勤務先の情報がある程度流れてくるためだ。これから心機一転しようとする医者には迷惑この上ないのだが。

 情報を流すのは主にMRや知り合い、そのまた知り合い。特に製薬会社では、どの医者でも名前を入力すれば過去の勤務地が全て分かるようになっている(らしい)。

・ できる医者の場合

「今度来る外科の先生はね。オペもバリバリやりはるし、救急も取るし、患者さん受けもいいよ・・・」
「今度来る内科の先生はね。患者さんをよく診るし、キャラ的にも温厚らしいよ」
「今度来る消化器の先生はね。内視鏡をバンバンやりはるし、専門医も持ってるらしいよ」
「今度来る女医さんはね。割と美人。結婚はまだやって。彼氏はおったらしいが、別れたんやって。でもできる先生やで。ヒステリックなとこあるけど」

・ できない医者の場合

「今度来る外科の先生はね。オペどっちかというと下手らしい。あっちこっちで問題起こしとんやって」
「今度来る内科の先生はね。患者あんまり診んらしい。ずっと医局に引きこもってゲームばっかりやってるって」
「今度来る循環器の先生はね、結構できるししかもイケメンらしい。ナースにももてまくりやって」

 とか何とか、今日もあちこちで噂が聞こえる(リアリティに準じる)。

 自分は何と言われているのか・・・

「あの先生な。最近、病棟に来る回数減ったな。飲み会誘ってくれんってナースらが言ってた。よくキレ出したらしい。今日は機嫌よさげだったで?」

 とか、いろいろ想像して自己発見してみるとよい。


 そうえいば、ナースに「どういう医者だったらいいか」聞いたことがある。こんな返事だった。

「んー。とにかく患者さんを診て欲しい。直接行ってあげて欲しい。喋るだけ喋って即、帰らないでほしい。それと、患者さんに約束したことはしてあげて。とばっちり食らうのはあたしらだから。そんなあたしらがどれだけ我慢してるか理解できる先生がいい。それでね、<何かしましょうか>とか<さっきはすみませんでした>ヒトコト言ってくれればね。言うだけでいいの。それだけであたしら許すし。優しい一言をかけれる人は違う。違うわね。それとヒイキもイヤ。新人をもっと叱って欲しい。ニヤニヤせんと。あんたバカじゃない?って思う。それと当直のときは、詰所に1回寄って欲しい。巡回中のお忍びは嫌。指示だけ出して消えるの最低」

 女性の視点。愚痴っぽくなってはいますが、なかなか勉強になります・・・!


 





 


 「え~、次は、イクセス・ビューティー(?)の患者さんです」

 以前、知り合いのナースを開業医に紹介したケースを思い出した。このナースも「美人すぎる」というレッテルがあったが、勤務も真面目なので紹介は問題ないだろうと考えていた。ところが・・・

 (真面目だった)院長、プライベートに食事誘う⇔はぐらかし、の繰り返し
 →

  院長、今度は特別に差し入れ→他のナース・事務員の反感

 → 

  美人すぎナース、いじめられる

 →

  見かねた患者が院長へ苦情

 →

  院長、楽な勤務内容へ

 →

  他のナース、ドタキャン集団退職

 →

  ガラ悪ナースに交代

 →

  評判落ち、患者激減

 →

  病院ヒマ

 →

  院長、暇な時間に美人すぎナースへチョッカイ

 →

  美人すぎナース、男いること告白

 →

  院長、冷遇開始。美人すぎナース退職

 →

  男性患者激減、病院閑古鳥

 →

  病院閉鎖




  こういうケースが実際にあった。


 ・・・・・美人は怖い。戦国の世からも。

 
 
 性懲りもなく、株をまた始める人間が増えてきた。今の株価は国策も含め、華僑の買占めに因るとこも大きいらしく、つまり市場を「どうとでもできる」勢力があるから要注意だ。素人を楽天的にし参入させ、騙し売り逃げる。

 さて、花粉がスギ→ヒノキのバトンタッチで、やっと楽になってきた。周囲で胃腸炎は流行してないが、開業医の過剰防衛心理による抗生剤処方→下痢が多いこと多いこと。

 これはつまり

 実は軽い風邪→受診→抗生剤処方→腸内細菌荒らす→下痢→脱水・倦怠感→抵抗力低下→点滴加療→軽快→「先生ありがとう」→「いえいえ」→「いい先生だ!(かかりつけ決定)」

 さらにたとえば

 健診で高血圧(実は白衣高血圧)→受診→薬価の安い利尿剤→副作用で血糖上昇→「糖尿病」発見→治療開始→血圧計購入、その後正常値→ていうかむしろ血圧低下→利尿剤中止→血圧正常化→血糖も正常化→「先生ありがとう」→「いえいえ」→「いい先生だ!(かかりつけ決定)」

 と、結局<感謝されるサイクル>が不思議とできている。開業医には特にこのサイクルが多数存在するため、受診する数も増えてくる。

 そのうち幾人かは点滴依存となり、受診を延々と続ける。しかしそれがいい評判を広める結果となる。団欒ができ妙な連帯感が生まれ、<受診なくとも受診あり>のサイクルまで造り出す。医師はさらに新しい開拓(もうけ?)に乗り出す。

 僕の友人、開業医(もう潰れてたたんだけど)の懐かしい名言。

「 TO BEE 、OR NOT TO BE 」


 文法的には?だが、「働きバチへと向かうか、それとも廃業するか」と解釈。

気分は4月

2009年3月30日 動画

 3月決算のところは大変なことになってそうだが、もう4月。桜は咲き始めたし、景色は裏切らない。

 そうすると、今年もいよいよ「FREEDOM」が流れてくる。

 カラオケでも歌うようになる。

I don’t want your freedom
(アイドーンヲーンヨーヒ~ダ~ン)
I don’t want to play around
(アイドーンヲーントゥーレ~ラ~ン)
I don’t want nobody baby
(アイドーンヲーノーパ~リ~ベイベ)
Part-time love just brings me down
(パータイラブジャッスビィ~ミダ~アン)
I don’t need your freedom
(アイドーンニージョー<ハモリ→>リ~~~~~ダ~~~~~ン)

(ハモリ側、黙る)

Girl all I want right now is you
(ガ!オアワナラナイジュウゥ!)← ここまで気を抜くな!

それにしてもこのPV、歌と場面が全然合ってない・・・。



 WOWOWで鑑賞。

 ロバート・レッドフォードがおそらく、映画にメッセージ性を残す最後の人間ではないだろうか・・・。リアルな戦争映画などはリドリー・スコットやオリバー・ストーンらのほうが上かもしれないが、レッドフォードのはもっと感情に訴えるものだ。そして単純な結論に終始しない。あとは自分で考えるのだ、と。

 何度も言うことを聞かないスタッフ。患者・家族からの苦情。同じ過ち。しかし人手不足を理由に制裁されない。そんなとき、僕の出番になる。で、レッドフォードのごとく<面接>を行う。

 まず、相手に全部喋ってもらう。ただ今の若い人たちはフランクすぎて、そもそも日本語が遠まわしたる所以を考えようとしない。ことが多い。「斉藤さん」みたいなのが手本なのか?

「じゃあどうしたらいいんですか?」
「結論は何ですか?」
「僕に何をしろと言うんですか?」

 とりあえず、答えはこれだ。

「今度会うまでに、考えて来い。1つは何かあるだろう」。

 とレッドフォード的にいきたいところだが・・・。

(現実↓)

「オレが知るかそんなの!ったく!ちゃんとせいよちゃんと!ヘイ!リッスントゥミー!」(←怒ったトム・クルーズ?)



 

 で、今後は医師がますます増えてくるのだろうが・・・

 都会は今後病院の数がどうかによるが(銀行が握ってる)、まだ必需性の高い地方の中規模病院は、今後もしばらく続いていくと思っている。病院1つあたりの人員が増えてくるだろうが、上層部というのはさきほどのエピソードもあるように、長い長い付き合いの中で既に切り離しにくい人間関係があり、出世の順番が暗黙で決まってることも多い。年功序列は今も根強い。

 出世、出世という言葉では語弊を招きやすいが、誰でもそのうち1つの病院に落ち着いて、年齢とともに指令する立場に落ち着きたいと思うはずだ。だがそうなれない不安もあると思う。ここまで努力してきたのだから、という自負は持ってるはず。

 日本人には、この<葛藤>が国民性の中に強く表れていると思う。危機感がなかなかぬぐえず、すぐに消費が落ち込んだりする。そうすると、仲のいい同士特に旧知の仲はお互いの結束を固くする。日本は同じ人種ながら、これだけの格差社会を作っただけはある。

 そこへ今後、おそらく若い医師世代が定員増として押し寄せてくる。人手が増えるのはいいが、末端に比重がのしかかるのは同じ。システムを決める立場になかなかなれない。上の人間もなかなか辞めない。医者は不思議と、みな長生きするものだから。

 だからといって、単独の若い医者に結束力がないわけではない。影響されやすいほどならまだダイヤの原石だ。自分のビビッとくる上司に出会う機会をうかがう。非常勤先、講演会や論文など、出会いの機会は(自分から動けば)山ほどある。

 誰かについていきながら、そこでまた誰か・何かに出会って・・・そういう人生なら、本望だ。<あとでついてくる>とか、まさしくこのことだ。

※ 自分のエピソードであるように、僕は3年目終了後に僻地へ送られた。その後自ら非常勤(救急病院)を要望することで、新しい可能性を見出した。






















 
 これは、大学病院が出発点での話。

 たとえば、自分の講座にいる准教授・講師の先生がいる。その先生が一生懸命やってるテーマがある。

・ ほぼ同じテーマの実験を積極的にする。その先生の提唱する仮説に基づく(論文の孫引として頻用)。論文で連名の常連(順番も!)となる。

・ その先生の授業・出張のサポートを行う。そうするうち、自ずと周囲が寄りつけなくなる雰囲気ができる。出勤もより早く、朝の挨拶もかかさず。夜は必ず報告し送りの挨拶。

 そうしてるうち、お互い不思議と対等に話せるようになる(マニアックでディープな内容)。2人は話し方まで似てくるのである!

 この段階までは皆やるが、ここからが分かれ道。

 分岐点はその上の先生が賭けにでたとき、あるいは転勤になったときだ。

 賭けとはつまり教授戦。敗れると自然に退去することになるが、そのとき自分もついていく(ようになる)。講師が夢破れても、中核病院などで上層部のポスト(診療部長など)が待ってるもの。その直属におかれる期待もある。

 ただ、上司が教授に嫌われて冷遇された場合(僻地に飛ばされたり)は、検討を要する。

 僕の知ってる連中で出世した者は、(ついていきたい)上司が大学から出れば即あるいは少ししてすぐに大学を引き払い、潔く同じ病院に収まったケースが多い(つまり別の人間に鞍替えしない)。その後数年して上司がナンバー1、自分がナンバー2か3くらいにという風になってる。

 一番いいのは上司が教授になってくれることだろうが、イスが1つのため確率はごく小さいものと覚悟しておかないといけない。

 ここでいう<出世>とは、積み重ねたことの報いが出た、つまり本望という意味。そう考えると、<出世しなかった>つまり望みを打ち砕かれた人間も多い。打ち砕かれた場合は再出発。別路線で名を上げることもあり、なかなかそれも面白い。




 つまり大学を離れ、個人契約で働く者ども。

 ドクターバンクの場合、業者の都合で全国を転々とする覚悟がいる。ので自然と勤務先に愛情がわきにくい。

 とは別に、ふつうに個人⇔病院で契約している者は・・・初回の契約がモノをいうことはこれまで強調してきた。15周年者は内科の手技にしても外科系のオペにしてもすでに確立されており、その(暴言だが)商品価値が問われる。月に何例できてとかそういうこと。その実績・スタンスをずっと維持しなくてはいけない。その能力をその病院でずっと発揮し続けていくことが重要。

 心配なのは、病気になった場合。大学のようにカバーはしてくれない。あと院長・理事と揉めれば先がない。院長職を選ぶことが可能な病院もあるが、問題ありの病院だとテレビで謝罪するリスクも負う。

 僕の周囲の15周年者は・・・いまだ若い頃の延長の者が多く、生活様式がフリーな者が多い(独身が多いような)。契約制で勤務がある意味割り切りなのと高給なのが関係している。ただ前述のように体調不良・問題児ともなれば、それなりの立場・コストに引き下げられる可能性あり。

 自分のセールスポイントを良く知ってる人は、生き抜いている。







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