対談 つづき

2004年10月9日 読書
『で、昨日の続きだが』
「え?まだ終わってないの?」
『付けたしだ。オイそういやお前、昨日の副作用っていうやつ・・』
「ああ、あれか。光線過敏症のことだ」
『オレはもともと色が黒いんだ』
「風邪はまあ、医者が診てもほとんど治せないことはわかった」
『ま、ちょっと楽にはしてやれるってことだな』
「ウイルスなら1週間程度で治るのが分かってるからね」
『だが抵抗力の弱い人は・・』
「うちの病院に来てください」
『おい!話を逸らすな。慢性気道感染の話だ』
「あ・・」
『主には肺気腫・慢性気管支炎が背景にある人・・』
「それと老人」
『あと糖尿とか持病を持ってる人』
「痔は?」
『それは違うだろ』
「こういう人は慢性の気道感染を持ちやすい」
『分かりやすく言えよ』
「そのため体に菌を飼い易い」
『菌ということだから、抗生物質が必須だということだな』
「ああ。ウイルスには抗生剤は効かないしな」
『そうすると、使用する抗生剤は・・』
「セフェムの3・4世代だな。お前の好きなキノロンとか」
『呼吸器の患者でクラリス常用してる人、多くないか?』
「ああ、すまん。あれは・・・緑膿菌が検出されている肺気腫・慢性気管支炎によく出される」
『なんか5年くらい、いやそれ以上服用している人いないか?』
「そんなのザラ」
『耐性菌とか問題にならないのか?』
「それも心配はしてるけど、肺炎になるほうが心配」
『呼吸器の医者でもそんな考えなのか?』
「呼吸器の医者でもそういう考えの人、多いよ」
『ハン。だからオレは呼吸器は・・』
「お前だって、発作性心房細動の患者に漫然と抗不整脈剤、出すなよ!」
『(無視)まあ、一番いいのはあくまでも慢性でいることだな』
「急性増悪しなければな」
『どうすりゃいいんだ?』
「ワクチンだよ」
『インフルエンザか?』
「ああ、それは当然。でもインフルエンザウイルスで肺炎になるんじゃなく、それに続発する菌
で肺炎を起こす事が多いだろ」
『混合感染ってことか。何の菌だった?』
「肺炎球菌だ。最も多い」
『肺炎球菌ワクチン・・・ってあるのか?ああ、あったよな』
「ああ。だがあまり実施されてないのが現実だ」
『なぜに?』
「高いんだよ。とにかく。5千円はする」
『5千円だったらCD2枚分だろ』
「CD2枚に換算したら高いような気もするな・・」
『例えが悪かった。まあそんなに驚く額ではないが』
「でも高齢で年金暮らしの人には痛い」
『そこを上手く説得しないとな』
「そうなんだ。あと、病院への利益が少ない」
『そうなのか?』
「納入価格が高いんだ。病院が業者からそれを仕入れること自体にコストがかかるんだ」
『それであまり経営者も関心が薄いのか』
「あとは医師の理解だな。循環器の医者とか特に・・」
『余計なお世話だ』
「ホラホラ、そこがいけないんだよ」
『ま、オレは打たなくても・・』
「ヘビースモーカーで咳・痰あるだろ。しとけよ」
『肺炎球菌ワクチンか?毎年受けたくないね』
「いや、これは5年もつんだよ」
『ホント?』

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