ブレよろ 64

2004年12月29日
本院へ一足遅く、高級車が数台到着した。

中から真珠会の面々が降りてきた。
西川は余裕しゃくしゃくで現れた。

「さ。残った患者の引継ぎでもしますかいな!」
手下に成り下がった神谷先生が、後ろに続いた。

「今日は申し送りだけで日が暮れますな」

彼らはドカドカと病院玄関に突入した。

だが、だれもいない。
西川は唖然とした。

もぬけの殻と化した病院は、どの部屋もどの部屋も地震が
来たかのごとく荒らされていた。

ガラス窓はことごとく割られてるし・・。

「なんやおい?こら?」
西川はやり場のない怒りを感じた。

「おあああ!」

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