『ブレよろ』に登場した<血液浄化法>
2004年12月31日● 急性中毒患者のうち、症状が進行性に増悪する場合や、肝不全・腎不全などを合併する場合などは、その原因物質除去のために血液浄 化法の適応となる場合がある。
● 血液浄化法には、血液透析、血液吸着、持続的血液濾過透析、血漿交 換などの方法があり、中毒起因物質の分子量、蛋白結合率などによって方法が選択される。
● ただそれが急性中毒患者の予後を改善するという明確なエビデンスがあるわけではなく、経験的な症例報告にとどまる。すなわち<場合によってする価値のある治療>という位置づけだ。
種類を挙げると・・
(1)血液透析 (Hemodialysis: HD)
中毒
起因物質が分子量が小さい(分子量2000以下)などの条件が要る。体液量・電解質の調節も可能。
(2)腹膜透析(Peritoneal Dialysis:PD)
効率としては血液透析の10-20%しかなく、急性中毒の治療法としてはほとんど用いられていない。
(3)血液潅流・血液吸着(Hemoperfusion: HP, Hemoabsorption:HA)
血中の中毒起因物質を回路内の活性炭などに吸着させる方法。最も多く用いられているのは、活性炭による直接血液潅流(Direct Hemopefusion:DHP)である。
(4)血液濾過・持続的血液濾過・持続的血液濾過透析(Hemofiltration:HF, Contenious Hemofiltration:
CHF, Continuous Hemodiafiltration:CHDF)
血液濾過(HF)によって最大分子量40000程度の物質まで 除去できる。この血液濾過を持続的に行う方法がCHF。また、CHFの回路内に透析液を潅流させ、透析の要素も持たせたのものがCHDF。これだと低〜中〜高分子量物質までを除去可能。わが国ではCHDFが好んで用いられる。
(5)血漿交換、交換輸血(Plsma Exchange:PE, Plasmapheresis, Exchange Transfusion)
特殊な病態下にある血漿を分離・破棄し、これに見合った分の新鮮凍結血漿またはアルブミンを補う方法。
● 急性薬物中毒に対して血液浄化法を行う適応はどんなときか・・?具体的な指標として、<Winchesterらの基準>がある。
それは・・
? 集中治療しても症状が進行
? 中脳抑制症状(低換気・低体温・低血圧)を伴う
? 重大な感染症、またはそれを好発する基礎疾患を持っている。例えばCOPD
? 肝・心・腎臓機能障害があり薬物代謝障害あり
? メタノール、エチレングリコール、パラコートなど、実は代謝産物が有毒で遅発性に毒性を発揮すると予測された場合
? 肝・腎臓での代謝に比べ(血液浄化のほうが)もっと速く除去できると期待される場合
この上で、中毒物質の性質・・?分子量、?蛋白結合率、?分布容量、?半減期をも考慮する必要がある。
ここまでですが、カーター君、何か?
「ええっ?ほんとに?これで(手振り)?まったく(あちこちキョロキョロ)・・まいったよ。まーたベントン先生にどやされる。困ったもんだよ!」
「おはよ!」←グリーン
「あんまりだ。講義がこれからってときに」
「泣きっ面にハチだよ。カーター!」
「泣きたいよ!これが泣かずにいられるかってんだ!」
「それだけ元気があれば大丈夫だ!」
「そ、そうですか?」
「見込みはあるさ」
「僕に?」
「ある。信じて」
「信じる・・」
「そう!」
● 血液浄化法には、血液透析、血液吸着、持続的血液濾過透析、血漿交 換などの方法があり、中毒起因物質の分子量、蛋白結合率などによって方法が選択される。
● ただそれが急性中毒患者の予後を改善するという明確なエビデンスがあるわけではなく、経験的な症例報告にとどまる。すなわち<場合によってする価値のある治療>という位置づけだ。
種類を挙げると・・
(1)血液透析 (Hemodialysis: HD)
中毒
起因物質が分子量が小さい(分子量2000以下)などの条件が要る。体液量・電解質の調節も可能。
(2)腹膜透析(Peritoneal Dialysis:PD)
効率としては血液透析の10-20%しかなく、急性中毒の治療法としてはほとんど用いられていない。
(3)血液潅流・血液吸着(Hemoperfusion: HP, Hemoabsorption:HA)
血中の中毒起因物質を回路内の活性炭などに吸着させる方法。最も多く用いられているのは、活性炭による直接血液潅流(Direct Hemopefusion:DHP)である。
(4)血液濾過・持続的血液濾過・持続的血液濾過透析(Hemofiltration:HF, Contenious Hemofiltration:
CHF, Continuous Hemodiafiltration:CHDF)
血液濾過(HF)によって最大分子量40000程度の物質まで 除去できる。この血液濾過を持続的に行う方法がCHF。また、CHFの回路内に透析液を潅流させ、透析の要素も持たせたのものがCHDF。これだと低〜中〜高分子量物質までを除去可能。わが国ではCHDFが好んで用いられる。
(5)血漿交換、交換輸血(Plsma Exchange:PE, Plasmapheresis, Exchange Transfusion)
特殊な病態下にある血漿を分離・破棄し、これに見合った分の新鮮凍結血漿またはアルブミンを補う方法。
● 急性薬物中毒に対して血液浄化法を行う適応はどんなときか・・?具体的な指標として、<Winchesterらの基準>がある。
それは・・
? 集中治療しても症状が進行
? 中脳抑制症状(低換気・低体温・低血圧)を伴う
? 重大な感染症、またはそれを好発する基礎疾患を持っている。例えばCOPD
? 肝・心・腎臓機能障害があり薬物代謝障害あり
? メタノール、エチレングリコール、パラコートなど、実は代謝産物が有毒で遅発性に毒性を発揮すると予測された場合
? 肝・腎臓での代謝に比べ(血液浄化のほうが)もっと速く除去できると期待される場合
この上で、中毒物質の性質・・?分子量、?蛋白結合率、?分布容量、?半減期をも考慮する必要がある。
ここまでですが、カーター君、何か?
「ええっ?ほんとに?これで(手振り)?まったく(あちこちキョロキョロ)・・まいったよ。まーたベントン先生にどやされる。困ったもんだよ!」
「おはよ!」←グリーン
「あんまりだ。講義がこれからってときに」
「泣きっ面にハチだよ。カーター!」
「泣きたいよ!これが泣かずにいられるかってんだ!」
「それだけ元気があれば大丈夫だ!」
「そ、そうですか?」
「見込みはあるさ」
「僕に?」
「ある。信じて」
「信じる・・」
「そう!」
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