ダル6 ? 会議は踊る。されど・・・
2005年12月2日事務長が議長として仕切る。
「ではまず・・・検査室から」
検査室のゴマちゃんが原稿らしきものを手に取る。
「今週も検査はかなり多いですね。超音波が特に多かった。特に飛び入り・割り込みが!」
みな医長をチラッと見た。
「腹部超音波検査は我々もかんでいるので、飛び入りでの時間延長はかなり負担です」
医長は微動だにせず。
事務長は気難しそうにウンウンうなずく・・ふりだろどうせ。
「心臓の超音波を今後していただく件は・・」
「ですから。今のような状態では、とてもそこまでサポートできんでしょう」
「練習は何度か・・?」
「まだ不十分です。何より、教えてもらう機会が少ない」
事務長は医長のほうを向いた。
「トシキ医長はどうでしょうか。割り込みというのはまあそういうわけではないとは思いますが、
実際検査の終了時間が遅いとなると・・・」
「遅いといっても1時・・」
「2時越えてますね」
ゴマちゃんは不服だ。ペンをくるくる回している。
「そりゃ先生方も昼ごはんヌキで大変だろうけど、待たされる患者さんがかわいそうだよ」
「しかし、どうしても急ぎたい患者さんは・・」
「急ぎたい人は、オーダーせずとも診察場で、直接すればいいじゃないですか」
医長は押され気味。
僕は間に入った。
「腹部超音波は絶食でしないとよく分からないしな」
結局話はどっちもゆずらず。
ゴマちゃんは次の話に。
「検査の呼び出し体制。血液ガス測定器のメンテナンスは、この前ナースに
勉強会を開いたはずですが・・・」
「ふんふん、それで?」
事務長がわざとらしい。
「まともにできるのはごく一部。結局測定のたび、夜中にコールですよ」
「まあ、たまには・・」
「たまじゃないですって。昨日は3回も!」
「それはいか・・・いやいや」
総婦長が事務長を威嚇する。かなり気を遣う場面のようだ。
総婦長がネバッと口を開けた。
「があ。まあきちんと覚えたつもりでも、現場ではそうもいかんからねえ」
そこらのオバサンのような総婦長は他人事のようにつぶやく。
「わからんかったら、わからん人に聞く!と!」
ゴマちゃんは呆れてものがいえない様子だった。
「それと血液をあちこちこぼしたら、掃除が大変なんだ!」
ゴマちゃんは黙った。
事務長は覗き込み、次の話題に。
「では・・・レントゲン技師長」
「ほい」
じいさんの技師長がメモを見る。
「CTの点検が今度あります。この日に関しては検査オーダーはストップということで」
「昼間?」僕が聞く。
「業者の都合で、昼の2時から4時くらい」
「じゃ、このときの救急はストップだな。ピートは知ってるか?」
僕はついつい話を進めていた。
「部外者は口をつつしむように。すみません、言い過ぎました」
事務長が謝るが失礼なヤツ・・。
「救急担当のピート先生にはもう伝えました。心配なしです」
技師長は続ける。
「ここ数日なのですが、パソコンのつけっ放しが目立ちます」
「つけっ放し・・・最後に帰ったのは?」
事務長は聞いた。
「いえ。うちは一斉に帰りますので。ひょっとして当直医・・・あるいは呼び出された技師・・・」
「パソコン内部に問題は?」また僕が聞く。
「部外者は口を・・」また事務長。
「はいはい」
技師長は腕を組んだ。
「これまで撮影した画像のリスト、読影記録が・・・閲覧された形跡が」
「パスワードで守られてるだろ?」思わずまたしゃべった。
「ええ。うちの職員は心当たりないそうですが・・・でもパスワードが見破られた可能性もありますかね」
「誰が・・見破るの?」
「ユウキ先生?」
みな一瞬固まり、わはははと笑い出した。
技師長は笑えず。
「パスワードの管理に問題ありかな・・」
「は?」事務長は眉をしかめた。
「パスワードは○○○・・・・って、マウスパッドの裏に書いてあるんですよ」
「なんですかそれは・・・?」
「今後気をつけます」
僕はふとある人物を思い出した。
「まさかな。あいつがそんな・・・」
「ではまず・・・検査室から」
検査室のゴマちゃんが原稿らしきものを手に取る。
「今週も検査はかなり多いですね。超音波が特に多かった。特に飛び入り・割り込みが!」
みな医長をチラッと見た。
「腹部超音波検査は我々もかんでいるので、飛び入りでの時間延長はかなり負担です」
医長は微動だにせず。
事務長は気難しそうにウンウンうなずく・・ふりだろどうせ。
「心臓の超音波を今後していただく件は・・」
「ですから。今のような状態では、とてもそこまでサポートできんでしょう」
「練習は何度か・・?」
「まだ不十分です。何より、教えてもらう機会が少ない」
事務長は医長のほうを向いた。
「トシキ医長はどうでしょうか。割り込みというのはまあそういうわけではないとは思いますが、
実際検査の終了時間が遅いとなると・・・」
「遅いといっても1時・・」
「2時越えてますね」
ゴマちゃんは不服だ。ペンをくるくる回している。
「そりゃ先生方も昼ごはんヌキで大変だろうけど、待たされる患者さんがかわいそうだよ」
「しかし、どうしても急ぎたい患者さんは・・」
「急ぎたい人は、オーダーせずとも診察場で、直接すればいいじゃないですか」
医長は押され気味。
僕は間に入った。
「腹部超音波は絶食でしないとよく分からないしな」
結局話はどっちもゆずらず。
ゴマちゃんは次の話に。
「検査の呼び出し体制。血液ガス測定器のメンテナンスは、この前ナースに
勉強会を開いたはずですが・・・」
「ふんふん、それで?」
事務長がわざとらしい。
「まともにできるのはごく一部。結局測定のたび、夜中にコールですよ」
「まあ、たまには・・」
「たまじゃないですって。昨日は3回も!」
「それはいか・・・いやいや」
総婦長が事務長を威嚇する。かなり気を遣う場面のようだ。
総婦長がネバッと口を開けた。
「があ。まあきちんと覚えたつもりでも、現場ではそうもいかんからねえ」
そこらのオバサンのような総婦長は他人事のようにつぶやく。
「わからんかったら、わからん人に聞く!と!」
ゴマちゃんは呆れてものがいえない様子だった。
「それと血液をあちこちこぼしたら、掃除が大変なんだ!」
ゴマちゃんは黙った。
事務長は覗き込み、次の話題に。
「では・・・レントゲン技師長」
「ほい」
じいさんの技師長がメモを見る。
「CTの点検が今度あります。この日に関しては検査オーダーはストップということで」
「昼間?」僕が聞く。
「業者の都合で、昼の2時から4時くらい」
「じゃ、このときの救急はストップだな。ピートは知ってるか?」
僕はついつい話を進めていた。
「部外者は口をつつしむように。すみません、言い過ぎました」
事務長が謝るが失礼なヤツ・・。
「救急担当のピート先生にはもう伝えました。心配なしです」
技師長は続ける。
「ここ数日なのですが、パソコンのつけっ放しが目立ちます」
「つけっ放し・・・最後に帰ったのは?」
事務長は聞いた。
「いえ。うちは一斉に帰りますので。ひょっとして当直医・・・あるいは呼び出された技師・・・」
「パソコン内部に問題は?」また僕が聞く。
「部外者は口を・・」また事務長。
「はいはい」
技師長は腕を組んだ。
「これまで撮影した画像のリスト、読影記録が・・・閲覧された形跡が」
「パスワードで守られてるだろ?」思わずまたしゃべった。
「ええ。うちの職員は心当たりないそうですが・・・でもパスワードが見破られた可能性もありますかね」
「誰が・・見破るの?」
「ユウキ先生?」
みな一瞬固まり、わはははと笑い出した。
技師長は笑えず。
「パスワードの管理に問題ありかな・・」
「は?」事務長は眉をしかめた。
「パスワードは○○○・・・・って、マウスパッドの裏に書いてあるんですよ」
「なんですかそれは・・・?」
「今後気をつけます」
僕はふとある人物を思い出した。
「まさかな。あいつがそんな・・・」
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