3RDSPACE ?
2005年12月31日 医局へ戻ると、ザッキーがソファで・・身を乗り出している。
珍しい光景だ。
「へええ。そうなんっすか!」
「うん。それとね!」
土方先生が横で情熱的に話している。
「それはもうね!先代の教授回診はもうすごかったよ!わしなんかいつも踏み台にされて!」
「土方先生は、呼吸器グループでもかなり恐れられていたと」
「そんなのデマですわデマ。虫すら殺せんというのに!」
しかし土方先生のメガネの奥は・・ナゾだった。誰も彼の目を見たことがないという。
「気管支鏡をもう少し速くできたらと思うのですが」
「うん!じゃあその真髄を教えましょう!」
「よっしゃあ!」
ザッキーはガッツポーズした。
僕は机でピートと喋っていた。
「ピート。いよいよだな。出張」
「あ〜そうだった。気が重いぜ!」
ピートはやりかけのパソコンゲームを中断した。
「ま、よその病院の患者の回診だけだからな・・・」
「奈良まで行くのか。遠いな」
「山奥だぜ・・・」
「うちにとって、ゆくゆく療養病棟の一部にするんだってな」
「共同経営って話だな。事務長が言ってたぜ」
「今日はオペは?」
「今日はこのあと2件もある!ペインが羨ましいぜ」
「ノーノー!ノーペインンナ!」
「ノーペイン!」
「ノーペイン!だる・・・」
僕は机の上のメモを見た。
『帰ります。その節はよろしくお願いします 島』
僕はメモをビリビリ破った。
「だから知らないって言ってるだろ!」
バタンとドアが開き、事務長が入ってきた。
「はいはいはいはい!」
忙しく動きながら、伝票を1枚ずつ配っていく。
「はいはいはいはい!もってけドロボー!こりゃソーリー!」
僕の机の上に、給与明細。
「ちょっとイロつけときましたんで」
「ホントか?」
めくって見ると・・いつもと変わってない。
しかし伝票の裏に、赤色マジックが塗ってある。
「バーカ!受けもしないことすんな!」
「面白いかなと思って・・・」
事務長は土方にひざまずいた。
「では先生・・・」
「あ。うん・・・」
土方はしげしげと伝票を確認した。
「品川さん・・・」
「は、はいっ?」
「ちょっと・・・」
事務長は土方にどこかへ連れて行かれた。
僕は遅い弁当を食べ始めた。
「いろいろと指導できる先生がいてよかったなあ!ザッキー!」
「そりゃもう!」
「呼吸器科主体の先生だから・・・こっちはカテに専念できるな!」
「え?僕らは今後循環器科に?えっ?」
「そのマネはむかつくから!やめろ!」
僕は1分で食べ終わり、お茶で流しこんだ。
「かなり年上の先生だから気がひけるけど・・・カテは覚えてもらわないとな」
「ユウキ先生がご指導を?」
「いやいや。指導が好きな先生がおられるではないか!」
珍しい光景だ。
「へええ。そうなんっすか!」
「うん。それとね!」
土方先生が横で情熱的に話している。
「それはもうね!先代の教授回診はもうすごかったよ!わしなんかいつも踏み台にされて!」
「土方先生は、呼吸器グループでもかなり恐れられていたと」
「そんなのデマですわデマ。虫すら殺せんというのに!」
しかし土方先生のメガネの奥は・・ナゾだった。誰も彼の目を見たことがないという。
「気管支鏡をもう少し速くできたらと思うのですが」
「うん!じゃあその真髄を教えましょう!」
「よっしゃあ!」
ザッキーはガッツポーズした。
僕は机でピートと喋っていた。
「ピート。いよいよだな。出張」
「あ〜そうだった。気が重いぜ!」
ピートはやりかけのパソコンゲームを中断した。
「ま、よその病院の患者の回診だけだからな・・・」
「奈良まで行くのか。遠いな」
「山奥だぜ・・・」
「うちにとって、ゆくゆく療養病棟の一部にするんだってな」
「共同経営って話だな。事務長が言ってたぜ」
「今日はオペは?」
「今日はこのあと2件もある!ペインが羨ましいぜ」
「ノーノー!ノーペインンナ!」
「ノーペイン!」
「ノーペイン!だる・・・」
僕は机の上のメモを見た。
『帰ります。その節はよろしくお願いします 島』
僕はメモをビリビリ破った。
「だから知らないって言ってるだろ!」
バタンとドアが開き、事務長が入ってきた。
「はいはいはいはい!」
忙しく動きながら、伝票を1枚ずつ配っていく。
「はいはいはいはい!もってけドロボー!こりゃソーリー!」
僕の机の上に、給与明細。
「ちょっとイロつけときましたんで」
「ホントか?」
めくって見ると・・いつもと変わってない。
しかし伝票の裏に、赤色マジックが塗ってある。
「バーカ!受けもしないことすんな!」
「面白いかなと思って・・・」
事務長は土方にひざまずいた。
「では先生・・・」
「あ。うん・・・」
土方はしげしげと伝票を確認した。
「品川さん・・・」
「は、はいっ?」
「ちょっと・・・」
事務長は土方にどこかへ連れて行かれた。
僕は遅い弁当を食べ始めた。
「いろいろと指導できる先生がいてよかったなあ!ザッキー!」
「そりゃもう!」
「呼吸器科主体の先生だから・・・こっちはカテに専念できるな!」
「え?僕らは今後循環器科に?えっ?」
「そのマネはむかつくから!やめろ!」
僕は1分で食べ終わり、お茶で流しこんだ。
「かなり年上の先生だから気がひけるけど・・・カテは覚えてもらわないとな」
「ユウキ先生がご指導を?」
「いやいや。指導が好きな先生がおられるではないか!」
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