3RDSPACE 37.

2006年1月3日
後ろから人影が現れた。
「今のは先生。本気で・・・?」

現れたヌボーとした人影は・・・

「おう!松田か!」
「先生・・・いくらなんでも今のは・・・」

「松田先生!助けてください!」
若いナースが飛びついた。

松田は土方に近寄った。
「土方先生。本音を言わせてもらいます。先生のやり方は僕には・・・」

みなゴクッとツバを飲み込んだ。

「僕には・・・・ダイダイ、ダイさんせーいです!」
「うむ?はははは!どうや松田?もうかっとるか?」
彼らはガシッと腕を組んだ。

「土方先生だったら、僕安心して患者を送れます」
「ただしね。生保はいらんよ。なるべく従順な中流を」
「わかってますよ〜へへへ」
「やっと不足していた呼吸器病院のジッツが、1つ増えますな」
「教授も喜ぶでしょうね」
「松田君。教授はどうでもいいんです。わしは早く縁を切りたかったからね」
「へへへ!」

真吾は恐れて、廊下から傍観するだけだった。

「おいこら、新入り!ははは」
松田はからかった。真吾はまた引っ込んだ。

「釘、刺しておきましたわ。教授に報告して、大学へ強制送還やね」
土方は不揃いの歯をむき出した。

松田も愉快だった。
「カカカカ・・・!で。土方先生。ユウキとトシキは・・・」
「戻ってきたら潰します。その前に<契約>が済むでしょうけどな」
「契約は代理の事務長が?」
「時間の問題やね。西川らが医者連れてやってくる!」
「じゃ。西川さんとこ、電話しときましょうか?」
「ああ」
「へへへへ!」

松田はトイレにかけこんだ。

「真珠会?オレオレ。松田。おい!早く廻せ!・・・・・あ。こんにちは西川さん。ええ。もう病棟は掌握。OK。土方先生マジで怖いっすよ!彼ら?たぶんもうもちませんわ!」
『わかった』

西川は当直室のベッドの電話を置いた。横に裸の女。
「3人は潰れるとみた。では近いうち、ドクター連れて凱旋するか!手配だ!」
「出陣?」女はベッドに残った。
「ははは!ようやく、復讐の時がきた!」

西川はパンツを探した。
「ど、どこだ?」
ベッドの周囲をくまなく探す。

以前、真田本院を明け渡されたとき、建物をズタズタにされたことがあった。そのことを彼はかなり根にもっていた。

「よおし!あった!あったぞ!」
少年のような笑顔だった。

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