3RDSPACE 60.
2006年1月5日それから数週間後。僕らはハタじいのカラオケ屋で歌っていた。
「♪どうしてそんなに・・・・冷たくできるの・・・?」
メインスタッフらがカラオケ本をめくる。
「♪ベイビーローズ、とっつぜんの、サヨウナ、ラア・・・」
僕らはそれぞれ心を傷つけてはいたが、それも時間によって解決の方向に
向かっている。
僕は途中歌うのを中断し、事務長の横に座った。
「おう!ご苦労さん!」
「筋肉痛は、治りましたか?」
「こうして時間がたつと、とっつあんもいいヤツだったよな?」
「惜しい人をなくした・・・」
僕は周囲をキョロキョロし、本題に入った。
「事務長。経営者に電話したよな。あのとき・・・」
「ええ。軍法会議のときね」
「また八百長だろ?」
「は?」
「芝居だっただろ?自作自演」
「ま、まさか。私はそのようなことは・・・」
「ミチルが番号を見てたんだよ。お前のかけた番号を」
「うそ?彼女そんな・・・」
「適当なところに電話しやがって」
ミチルはすまして本をめくっている。
「事務長。認めろよ。もう時効だろ・・・」
「は、はい。ではここだけの話ってことで」
「おいシロー!賭けはオレの勝ちだ!」
僕は立ち上がった。
「やっぱそうだったのか!オーガッ!」
シローがメルギブ泣き。
事務長はしてやられた。僕が適当に誘導した。
「な、なんでわかったの・・・?」
「お前が八百長野郎だからだ!さ!みんな立って!」
みな立ち上がる。
「ワン・・ツー!ワンツースリー!いっしょに!」
「♪今夜もう一度!2人の愛をお!ベイビーローズ、さっがっしに、いっこおよう・・・シロー!」
シローにマイクが投げられる。
「♪今夜もう一度お!2人の愛をを!ベイビーロー、さーがーしに、いこおよお・・ザッキー!」
「♪今夜もう一度ちゃらららら!2人の愛わおちゃらららら!さっがしに、いっこうやああ!真吾!」
真吾は手を振り、マイクを受け取らず。医長へ。
「(棒読み→)♪こ。こんや!も、もういちど!ふ、2人の愛!ベイビー?」
ミチルらナースががハタじいを連れて、僕らの輪に入れた。
「わし、ハーハー!ええんかいな?」
「じいさん!口すぼめ呼吸を!」医長が指示した。
「ほいほい!」
「♪今夜もう一度!2人の愛をお!ベイビーローズ、さっがっしに、いっこおよう・・・・・」
「真吾!最後いけ!」僕は促した。
「オーライ!」
ババン・バン!
その頃、とある会議室では次の作戦が練られていた。
ある老人が立ったままパイプを咥えている。医師会にいた男だ。横に大型スクリーン。僕らの顔が映し出されていく。
車椅子が押されてきた。パイプの老人はズサッと土下座した。
「会長!会長!申し訳ございません。今度こそ・・・今度こそ!」
車椅子の老人は、ただ黙って画面を見ていた。
「わたくしめに、もう一度チャンスを」
「よかろう。ただし今度だけだ」
「ははっ!おい!前へ出よ!」
何十人という背広の中から、黒い影が立ち上がった。
「行け!今度こそ奴らを血祭りにあげるのだ!」
「(一同)おおおおおお!」
<完>
シローの思い出に。
「♪どうしてそんなに・・・・冷たくできるの・・・?」
メインスタッフらがカラオケ本をめくる。
「♪ベイビーローズ、とっつぜんの、サヨウナ、ラア・・・」
僕らはそれぞれ心を傷つけてはいたが、それも時間によって解決の方向に
向かっている。
僕は途中歌うのを中断し、事務長の横に座った。
「おう!ご苦労さん!」
「筋肉痛は、治りましたか?」
「こうして時間がたつと、とっつあんもいいヤツだったよな?」
「惜しい人をなくした・・・」
僕は周囲をキョロキョロし、本題に入った。
「事務長。経営者に電話したよな。あのとき・・・」
「ええ。軍法会議のときね」
「また八百長だろ?」
「は?」
「芝居だっただろ?自作自演」
「ま、まさか。私はそのようなことは・・・」
「ミチルが番号を見てたんだよ。お前のかけた番号を」
「うそ?彼女そんな・・・」
「適当なところに電話しやがって」
ミチルはすまして本をめくっている。
「事務長。認めろよ。もう時効だろ・・・」
「は、はい。ではここだけの話ってことで」
「おいシロー!賭けはオレの勝ちだ!」
僕は立ち上がった。
「やっぱそうだったのか!オーガッ!」
シローがメルギブ泣き。
事務長はしてやられた。僕が適当に誘導した。
「な、なんでわかったの・・・?」
「お前が八百長野郎だからだ!さ!みんな立って!」
みな立ち上がる。
「ワン・・ツー!ワンツースリー!いっしょに!」
「♪今夜もう一度!2人の愛をお!ベイビーローズ、さっがっしに、いっこおよう・・・シロー!」
シローにマイクが投げられる。
「♪今夜もう一度お!2人の愛をを!ベイビーロー、さーがーしに、いこおよお・・ザッキー!」
「♪今夜もう一度ちゃらららら!2人の愛わおちゃらららら!さっがしに、いっこうやああ!真吾!」
真吾は手を振り、マイクを受け取らず。医長へ。
「(棒読み→)♪こ。こんや!も、もういちど!ふ、2人の愛!ベイビー?」
ミチルらナースががハタじいを連れて、僕らの輪に入れた。
「わし、ハーハー!ええんかいな?」
「じいさん!口すぼめ呼吸を!」医長が指示した。
「ほいほい!」
「♪今夜もう一度!2人の愛をお!ベイビーローズ、さっがっしに、いっこおよう・・・・・」
「真吾!最後いけ!」僕は促した。
「オーライ!」
ババン・バン!
その頃、とある会議室では次の作戦が練られていた。
ある老人が立ったままパイプを咥えている。医師会にいた男だ。横に大型スクリーン。僕らの顔が映し出されていく。
車椅子が押されてきた。パイプの老人はズサッと土下座した。
「会長!会長!申し訳ございません。今度こそ・・・今度こそ!」
車椅子の老人は、ただ黙って画面を見ていた。
「わたくしめに、もう一度チャンスを」
「よかろう。ただし今度だけだ」
「ははっ!おい!前へ出よ!」
何十人という背広の中から、黒い影が立ち上がった。
「行け!今度こそ奴らを血祭りにあげるのだ!」
「(一同)おおおおおお!」
<完>
シローの思い出に。
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