H.pylori感染による胃粘膜の持続的な炎症を基盤として胃癌が発生することは確かなものとなっており、10年間で感染者の5%に胃癌が発生する可能性が示唆されている。

さらに注目されているのは、その組織学的特徴と発生部位の分布。

萎縮性胃炎はよく見かける所見ではあるが、ピロリ陽性患者で萎縮高度なものは軽度に比べて6倍危険性があるという報告あり。

分布に関しては、ピロリ陽性患者で特に胃体部に高度な組織学的炎症(好中球浸潤など)がある場合、胃癌発生のハイリスクといえる。

 以上より、ピロリ陽性に加えて高度萎縮胃炎があるかないか、胃体部に高度の組織炎症所見があるかないかで胃癌のハイリスクかどうかを見極める。

 除菌療法はこれら組織学的胃炎を改善することによって潰瘍・胃癌を予防したりMALTリンパ腫を寛解させたり(70%)、胃過形成ポリープを消失させたりする。

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