国家試験直前特集 ? 炎症性腸疾患 (参照:内科学会雑誌)
2007年2月14日□ 炎症性腸疾患の原因
・・は多彩な因子から成り立っており、その解明が曖昧なためそれが治療の確立を難しくしている。というか、していた。最近その細部が次々と解明されてきている。
<原因>
・ 遺伝的因子:欧米では2001年にクローン病患者の関連遺伝子NOD2/CARD15が報告されたが、日本の患者ではそれを認めておらず、結局遺伝的な素因は分かってない。
・ 腸内細菌 ・・ 食餌による細菌叢の変化
・ 食餌 ・・ 欧米化された食事(ファーストフードなど)
・ 感染薬剤 ・・ NSAIDs多用による粘膜の変化
□ その治療
● クローン病
食餌抗原による関与が報告され、日本では成分栄養療法が開発され行われている。ただ継続が困難(味にクセあり経鼻チューブ自己挿入の問題も)。
その後、単球・マクロファージ系細胞の機能異常と局所炎症性サイトカインの増加が明らかとなり、これを標的とした抗TNF-α抗体(インフリキシマブ)が新たに開発された。
● 潰瘍性大腸炎
免疫細胞・サイトカインの関与が指摘され、2001年より白血球除去療法が行われるようになった。しかし根本的な治療とはいえない。
最近では従来治療に加えて、免疫抑制剤、特にシクロスポリンを始め、6-メルカプトプリン/アザチオプリンを頻用するようになった。
さらに、免疫異常の機序が解明されるにつれて、その機序1つ1つを標的とした治療が次々と開発されてきている。それが種々のサイトカイン療法、抗接着分子療法、抗TNF療法、転写因子制御、免疫抑制療法である。これらをまとめてターゲット療法という。
最近ではこのほかに抗IL-6受容体抗体の有効性が2004年に報告された。
・・は多彩な因子から成り立っており、その解明が曖昧なためそれが治療の確立を難しくしている。というか、していた。最近その細部が次々と解明されてきている。
<原因>
・ 遺伝的因子:欧米では2001年にクローン病患者の関連遺伝子NOD2/CARD15が報告されたが、日本の患者ではそれを認めておらず、結局遺伝的な素因は分かってない。
・ 腸内細菌 ・・ 食餌による細菌叢の変化
・ 食餌 ・・ 欧米化された食事(ファーストフードなど)
・ 感染薬剤 ・・ NSAIDs多用による粘膜の変化
□ その治療
● クローン病
食餌抗原による関与が報告され、日本では成分栄養療法が開発され行われている。ただ継続が困難(味にクセあり経鼻チューブ自己挿入の問題も)。
その後、単球・マクロファージ系細胞の機能異常と局所炎症性サイトカインの増加が明らかとなり、これを標的とした抗TNF-α抗体(インフリキシマブ)が新たに開発された。
● 潰瘍性大腸炎
免疫細胞・サイトカインの関与が指摘され、2001年より白血球除去療法が行われるようになった。しかし根本的な治療とはいえない。
最近では従来治療に加えて、免疫抑制剤、特にシクロスポリンを始め、6-メルカプトプリン/アザチオプリンを頻用するようになった。
さらに、免疫異常の機序が解明されるにつれて、その機序1つ1つを標的とした治療が次々と開発されてきている。それが種々のサイトカイン療法、抗接着分子療法、抗TNF療法、転写因子制御、免疫抑制療法である。これらをまとめてターゲット療法という。
最近ではこのほかに抗IL-6受容体抗体の有効性が2004年に報告された。
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