本作はアニメでも比較的珍しい<シネマスコープ・サイズ>。通常は<ビスタ・サイズ>といって現行のワイドテレビの画面比率のことが多い。

 しかし製作者の意図によって、もうちょい横長のサイズが選択される。人数が横いっぱいに溢れるミュージカル映画、迫力一杯のアクション・スペクタクル大作。

 この作品もミュージカル要素が強く、ペンギンが画面を左右にズラッと埋め尽くす構図が圧巻。

 ただしスコープサイズには実は<心理的な効果>がある。(以下は昔読んだ蔵書などから)人間の心理として、対象物が視界の右側にあるのと、左にあるのとでは安心感が違うという。

 右側のほうが安心感があり、つまり構図として安定している。
 左側では不安感を呼び起こし、構図としても不安定。

 なので、近いものが右手にあれば安定した構図、左にあれば不安定な構図ということになる。サスペンスで左側に人が映ってると、右から何か起こるかもしれないという不安感が出せる。

 時々、注意して観てほしい。ヒーロー(正義)は右に映り、敵役(悪役)は左に映るという構図配置が多くないか?会話する場面とか。商品化をあまり前提としていない90年前後までの作品には、この効果がよく現われている。

 ワイドサイズでホーム・ムービーを録画する人(写真も)、こういった点を考慮してみるとより楽しい。

 

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