? スタッフを甘やかした開業医の一例 (後編 次 終編)
2007年8月11日外来業務中。
相変わらず少ない外来。診察室から外を見る院長。
「むう〜。それにしても、患者が来んな・・・!」
若事務員の声が聞こえる。
「あ〜あ。ねむ。ひょっとして、このままお開き?」
「も、閉めよか!ギャハハ!」老事務員。
「おのれ・・あいつら好きなこと言いおって!」
と、若事務員のトーンが変わる。
「おはようございまーす!」どうやら患者が来たようだ。
「点滴してほしくて・・」中年男性の声。初診。
「あのね、それは・・」老事務員がしゃしゃり出る。
「え?いけませんか?」患者は不満がった。
「昼前なんですよね。今から点滴というのは・・」
「かまわんかまわん!どうぞどうぞ!」
院長が飛び出し、誘導。
「表では12時で終了って書いてはありますが、その範囲にあらず!」
「すんまへんなあ・・」申し訳なさげに患者は横に。
「どうぞ、ごゆるりと!ついでに検査など」
「いや、それはいい」
診察室へ戻る。
「クソ〜。肝心な出費は抑えるときたか・・・!」
「先生」老事務員が、壁にもたれて斜めに立っていた。
「お?」
「点滴終わったら12時半くらいになるんですが」
「ああ、そ、そうだな。うん」
「あたしたち3人、レストランに12時すぎ予約してるんですけど」
「そ、それは電話で融通利かして・・」
「時間外は、出るんですか?」
「時間外?いつも出して・・なかったな。はあはあ」
若ナースがやってきた。
「先生。患者さんがもう点滴いらないって」
「うそ?さっきは・・」
「だから帰ってもらって、今度は朝早く出直し・・」
「のけのけ!そこのけ!のかんかい!」
遮るナースを押しのけ、待合室へ。
「あのう!点滴はもうよろしいので?」
「いや。なんか看護婦さんが。先生がやっぱしなくていいって言ったって」
「はは、は・・・」
後ろのナースに振り向き、睨みをきかす。
「おい!わしはそんなこと、言うてないぞ!はは。すんません・・・」
患者の前で言われたせいか、ナースはダッシュで休憩室へ。
「おいナース!点滴してくれよ!はよう!」
休憩室ドア(スライド式)を開けようとするが・・・
「なにっ?開かずの間?」
中から鍵が閉められている。
「こりは・・・いかに?」
何度ガタガタ引っ張っても同じ。
「すんませーん」
引き続き、外来患者。本来なら受付終了時間だが、その締め切りのカードが外に出ていない。シャッターも開いたまま。
「これ!事務員ちゃんと閉めとかんか!ああ、いらっしゃい・・」
事務員は忙しそうにパソコンをたたいている。
「ささ、診察室へ・・」
診察、超音波をするため真っ暗に。
「お腹が痛い、か・・・胆石はないね」
「そうでっか」
すると、外から叫びが聞こえた。
「おーい!おーい!」
「は、はい!」
超音波の写真を抜き取り、急いでベッドへ。さきほどの患者が・・・まだ点滴してない!
ナースは引きこもったまま。
「ああすんまへん!今すぐ!」
呼びにいく間もなく、点滴をつめていく。
「自分で点滴なんて、ここ数十年してないな・・」
患者の横で、血管探し。すると・・・
事務員2人が顔を出す。
「先生。患者さん、どんどん来てるんですけど」
「まま、まてい!集中しとるとこじゃ!」
「なるべく早くお願いします」
なかなか入らない。しかし、なんとか・・・
「はああ!入ったあ!よっしゃ!」
「先生。汗だらけですな」逆に患者に心配された。
診察室では、超音波した患者が暗闇で寝ている。
「さ!さ!終わった終わった!薬出しとく!」
「食べてないんですよね数日。よかったら点滴を・・」
「くっく!了解!ちょっと待ってて!」
出たあと、中年女性が赤ん坊を抱えて入室。
「おいカルテ早く!・・・で、この子は今日どうしました?」
「いえ。この子でなくあたしです」
「すんまへん・・・」
「吐いて吐いて、下痢して下痢して・・点滴してください。もう歩けない」
「わかりました!点滴しますので!赤ん坊は・・」
2人の点滴を入れ、母親から赤ん坊を取り上げた。
「わしらが、だきます!おい、抱いとけ!」
「ええっ?もしもの労災は?」老事務員が受け取る。
院長は若事務員に指図。
「おいおまえ!早く受付終了せよ!はようはよう!」
患者がどんどん入ってくる。
「ドア開けとったら、どんどん入ってくるだろが!」
若事務員は、下を向いて風船ガムをプ〜と膨らませた。
引きこもりナースのとこへ。
「おい!こら!出ろ!処置や点滴!たのむ!」
長い物差しを、隙間に入れて・・・
「でやあ!」
ズバーン!とドアが開いた。すると・・・
「な、なにい?」
相変わらず少ない外来。診察室から外を見る院長。
「むう〜。それにしても、患者が来んな・・・!」
若事務員の声が聞こえる。
「あ〜あ。ねむ。ひょっとして、このままお開き?」
「も、閉めよか!ギャハハ!」老事務員。
「おのれ・・あいつら好きなこと言いおって!」
と、若事務員のトーンが変わる。
「おはようございまーす!」どうやら患者が来たようだ。
「点滴してほしくて・・」中年男性の声。初診。
「あのね、それは・・」老事務員がしゃしゃり出る。
「え?いけませんか?」患者は不満がった。
「昼前なんですよね。今から点滴というのは・・」
「かまわんかまわん!どうぞどうぞ!」
院長が飛び出し、誘導。
「表では12時で終了って書いてはありますが、その範囲にあらず!」
「すんまへんなあ・・」申し訳なさげに患者は横に。
「どうぞ、ごゆるりと!ついでに検査など」
「いや、それはいい」
診察室へ戻る。
「クソ〜。肝心な出費は抑えるときたか・・・!」
「先生」老事務員が、壁にもたれて斜めに立っていた。
「お?」
「点滴終わったら12時半くらいになるんですが」
「ああ、そ、そうだな。うん」
「あたしたち3人、レストランに12時すぎ予約してるんですけど」
「そ、それは電話で融通利かして・・」
「時間外は、出るんですか?」
「時間外?いつも出して・・なかったな。はあはあ」
若ナースがやってきた。
「先生。患者さんがもう点滴いらないって」
「うそ?さっきは・・」
「だから帰ってもらって、今度は朝早く出直し・・」
「のけのけ!そこのけ!のかんかい!」
遮るナースを押しのけ、待合室へ。
「あのう!点滴はもうよろしいので?」
「いや。なんか看護婦さんが。先生がやっぱしなくていいって言ったって」
「はは、は・・・」
後ろのナースに振り向き、睨みをきかす。
「おい!わしはそんなこと、言うてないぞ!はは。すんません・・・」
患者の前で言われたせいか、ナースはダッシュで休憩室へ。
「おいナース!点滴してくれよ!はよう!」
休憩室ドア(スライド式)を開けようとするが・・・
「なにっ?開かずの間?」
中から鍵が閉められている。
「こりは・・・いかに?」
何度ガタガタ引っ張っても同じ。
「すんませーん」
引き続き、外来患者。本来なら受付終了時間だが、その締め切りのカードが外に出ていない。シャッターも開いたまま。
「これ!事務員ちゃんと閉めとかんか!ああ、いらっしゃい・・」
事務員は忙しそうにパソコンをたたいている。
「ささ、診察室へ・・」
診察、超音波をするため真っ暗に。
「お腹が痛い、か・・・胆石はないね」
「そうでっか」
すると、外から叫びが聞こえた。
「おーい!おーい!」
「は、はい!」
超音波の写真を抜き取り、急いでベッドへ。さきほどの患者が・・・まだ点滴してない!
ナースは引きこもったまま。
「ああすんまへん!今すぐ!」
呼びにいく間もなく、点滴をつめていく。
「自分で点滴なんて、ここ数十年してないな・・」
患者の横で、血管探し。すると・・・
事務員2人が顔を出す。
「先生。患者さん、どんどん来てるんですけど」
「まま、まてい!集中しとるとこじゃ!」
「なるべく早くお願いします」
なかなか入らない。しかし、なんとか・・・
「はああ!入ったあ!よっしゃ!」
「先生。汗だらけですな」逆に患者に心配された。
診察室では、超音波した患者が暗闇で寝ている。
「さ!さ!終わった終わった!薬出しとく!」
「食べてないんですよね数日。よかったら点滴を・・」
「くっく!了解!ちょっと待ってて!」
出たあと、中年女性が赤ん坊を抱えて入室。
「おいカルテ早く!・・・で、この子は今日どうしました?」
「いえ。この子でなくあたしです」
「すんまへん・・・」
「吐いて吐いて、下痢して下痢して・・点滴してください。もう歩けない」
「わかりました!点滴しますので!赤ん坊は・・」
2人の点滴を入れ、母親から赤ん坊を取り上げた。
「わしらが、だきます!おい、抱いとけ!」
「ええっ?もしもの労災は?」老事務員が受け取る。
院長は若事務員に指図。
「おいおまえ!早く受付終了せよ!はようはよう!」
患者がどんどん入ってくる。
「ドア開けとったら、どんどん入ってくるだろが!」
若事務員は、下を向いて風船ガムをプ〜と膨らませた。
引きこもりナースのとこへ。
「おい!こら!出ろ!処置や点滴!たのむ!」
長い物差しを、隙間に入れて・・・
「でやあ!」
ズバーン!とドアが開いた。すると・・・
「な、なにい?」
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