医者の立場から、それを語るなという人もいるかもしれないが・・・。

 以下述べているのは主に民間・個人病院に関して情報収集した内容から。偏った部分が多いかもしれないが自分の予感は(後々)当たるほうなので参考にして欲しい。

 自分の住んでいる大阪は、全国の中でも最も団結が弱い都市といわれている。吉○興業をシンボルにしちゃダメだ。こういう人を食う団体達によって、陰で苦しんでる人が大勢いる(のは最近のニュースでも明らかだ)。この作られたインパクトと無力な気質の差はなんだ・・・?

 その気質。ワーストな言い方では「まず自分さけよければ」、マイルドに言うと「まず自分で精一杯」。これは貧困が多い地域とか関係なく、全体的にこの傾向が顕著に強い。

 関東のタクシー業界は値上げに踏み切ってよそも続いてるが、大阪は特に団結が弱く実現は困難と言われている。そのくせ上層部が鶴の一声で始めた500円タクシーなるものが横行している。

 大阪の病院が全国でどの位置かは知らないが、民間・個人病院で感じる格差というのは病院間でのというのでなく、病院内での階級の格差のことである。

 ドクター・ナースは今のところ転職が容易で収入も安定しているといえるが、困窮している収益のしわ寄せは人件費、それも彼ら以外の・・・事務員や検査・レントゲン技師、ヘルパーらに回っている(特に事務員。薬局は微妙)。ドクター・ナースらの<しない>雑用を彼らが請け負わされる。病院にとってドクター・ナースら辞めてもらっては困る存在(すぐに補充がきかない)だからだ。これをドクターナースらもすでに意識している。

 ここまでは今に始まったことではないが、最近では特にこの2団体(ドクターナース&その他)間の距離が大きくなっている。具体的に言うと「いっしょにやろうよ」という姿勢がなくなっているのだ。「うちは頑張ってんだからアンタらちゃんとやってよ」という姿勢が強くなっている。短絡的に言うと、薄情で確信犯な人間が増えている。

 恐ろしいのはこれが意図的いうより、ごく自然に守られていることだ。

 そして、より彼らを酷使する経営側。この構造は実はいじめの発生母地に近い。

 もちろんドクター・ナースの勤務そのものへの不満(過酷な勤務・リスクなど)はもちろんある。しかし不満を言うことすら憚(はばか)られてるスタッフの気持ちも考える姿勢が必要だ。

 それを思いやる余裕のない人間のする医療など、たかが知れている。
 
 こうやって断定で文章を綴るのはある意味無責任ではあるけれど、(何度も修正しつつも)それをやってのけるのは(たとえ人前でなくとも)実に勇気がいるのだなあと実感した。

 

コメント

nophoto
ポリクリ生
2007年8月26日15:14

 はじめまして、以前より連載を楽しく読ませていただいている田舎の医学生です。
 小説(?)はもちろんですが、コラムの方も、いつも明晰明快でおもしろい文章、楽しませていただいてます。
 今回のコラム、非常に感銘をうけました。
ポリクリでも先生方に元気は無く、ネットで入ってくる情報も悪い話ばかりですが、こういった心はできるだけ忘れぬよう、頑張りたいと思いました。 
これからも楽しみにしています。
 

ゆうき
ゆうき
2007年8月26日16:22

 あらっす(ありがとうございます、の短縮形)!文章に関しては偏りがあって申し訳ない部分があります。抄読会などを上手に乗り切るために編み出した会話テクニックを、これに生かしています。なので妙に乗せられたりテンションが上がったりするところがあるので注意してください。僕の周りも元気がなく、医者どうしの会話が愚痴が多くなりました。でも笑いのある人間は大丈夫。強くなります。今後ともよろしく。
 

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