ES-MEN 40
2007年8月30日「・・・はーっ。ダメね・・・バカ。ホントにバカ」ジェニーは思わず呟いた。
時計を見ると・・45分は経過している。
「ノンレスポンス。手ごたえなし」
嫁は電話し終えて、近くで立っていた。
「あの。診断は何でしょうか。よくなりますか」
「はっ!ふっ!」
「あたし、泊まれないんで」
「なっ?・・・あのね・・・ところでこの方、以前から調子、悪かったんじゃないの?」
「1人暮らしなもので、なにぶん・・・隣町から来たら偶然見つけて」
「ガリガリよ?これじゃ何日も食べてないはずよ?食事は誰が?」
「本人が適当に」
「こんな人を、ほっとくなんて・・・!」
「よくなるまでお願いします」
「これ以上やっても、本人に負担を強いるだけです」
「ばあちゃん、ばあちゃん・・・」
「もう、やめていいですか」
「違う病院がよかったんやろか・・ぶつぶつ」
「マッサージを!やめていいですか!」
「・・・・・」
「やめて!いいですか!」
一瞬、場が静まった。
「死亡時刻は、4時30分・・・」
ピーと鳴ってるモニターを即座に消し、呼吸器も止められた。
静寂のあと、血ぬられた手袋がサイのように投げられた。
死亡診断書が渡され、玄関で遺体をのせた車が走り去った。
ナースが何度も謝る。
「どうもすみません!すみません!」
ジェニーはナースを冷たく見下ろした。
「ねえ。なんでこういう地域の人間って、ああなの?」
「・・・・・」
「日頃は家族をふだんから世話してますって態度してて、フタ開けたら実は何もやってあげてない。体裁しか守ってないじゃないの?」
「・・・・すみません」
「あたしに謝らないで!」
だが何に謝って欲しいのか、ジェニーには分からなかった。
彼女は医局に戻り、ウエストポーチを机の上に投げつけた。
「ああっ!もーっ!やりがい、ないっ!」
バキバキバキン、とコップやペンが床に散らばった。
「こんなの、はあ、こんなの、はあ・・・変よ!」
時計を見ると・・45分は経過している。
「ノンレスポンス。手ごたえなし」
嫁は電話し終えて、近くで立っていた。
「あの。診断は何でしょうか。よくなりますか」
「はっ!ふっ!」
「あたし、泊まれないんで」
「なっ?・・・あのね・・・ところでこの方、以前から調子、悪かったんじゃないの?」
「1人暮らしなもので、なにぶん・・・隣町から来たら偶然見つけて」
「ガリガリよ?これじゃ何日も食べてないはずよ?食事は誰が?」
「本人が適当に」
「こんな人を、ほっとくなんて・・・!」
「よくなるまでお願いします」
「これ以上やっても、本人に負担を強いるだけです」
「ばあちゃん、ばあちゃん・・・」
「もう、やめていいですか」
「違う病院がよかったんやろか・・ぶつぶつ」
「マッサージを!やめていいですか!」
「・・・・・」
「やめて!いいですか!」
一瞬、場が静まった。
「死亡時刻は、4時30分・・・」
ピーと鳴ってるモニターを即座に消し、呼吸器も止められた。
静寂のあと、血ぬられた手袋がサイのように投げられた。
死亡診断書が渡され、玄関で遺体をのせた車が走り去った。
ナースが何度も謝る。
「どうもすみません!すみません!」
ジェニーはナースを冷たく見下ろした。
「ねえ。なんでこういう地域の人間って、ああなの?」
「・・・・・」
「日頃は家族をふだんから世話してますって態度してて、フタ開けたら実は何もやってあげてない。体裁しか守ってないじゃないの?」
「・・・・すみません」
「あたしに謝らないで!」
だが何に謝って欲しいのか、ジェニーには分からなかった。
彼女は医局に戻り、ウエストポーチを机の上に投げつけた。
「ああっ!もーっ!やりがい、ないっ!」
バキバキバキン、とコップやペンが床に散らばった。
「こんなの、はあ、こんなの、はあ・・・変よ!」
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