□ 外注(がいちゅう) ・・ 採血検査の検体などを病院内で測定せず、あえて外部業者に委託すること。院内で測定するのに比べ、結果判明まで数日要する。このほうがコストは抑制できる。異常値が出ればファックスしてくれるはずだが、それなりの業者だとそれも無理。

□ ガイドライン ・・ 検査・治療計画を統一するため国が関与して編み出したプログラム。注意すべきは医療費抑制も考慮に入れられている(本ではよく<・・で十分である>とかの表現が目立つだろう?これは意図的な表現だ)ので、現場でそのまま当てはめるのには無理がある。教科書でなく、参考書的に参照すべきだ。そのまま鵜呑みにしないように。

□ 学会出張 ・・ 発表以外にも、学会の単位を取るための出張、あるいはコンペなど娯楽中心の目的も多い。だがそれによる経済効果はあまりにも甚大だ。

□ 癌性胸膜炎 ・・ 肺癌の浸潤か、癌の胸膜転移によって引き起こされた胸膜の炎症。炎症性の胸水が貯留する。自然軽快はなく、ドレナージによる排液がまず必要。

□ ガス ・・ 通常は腹部のガス=空気を指す。ガスが溜まりすぎる人がよく飲むのが「ガスコン」。ベイスンの副作用でオナラ↑あり。

□ ガスター ・・ H2ブロッカーで胃薬。胃酸の分泌を抑制する。PPI(タケプロンやオメプラ−ル)より作用は劣る。PPIと併用で効果増強するが保険適応ではない。内服と注射あり、まれに副作用で白血球減少。

□ ガス抜き ・・ おならが出ず腹部が張っている場合に、肛門から管を入れて溜まったガスを出すこと。

□ ガリウムシンチ=ガリウムシンチグラフィー ・・ 核医学(RI)検査の1つ。放射性同位元素のガリウムを静脈注射、炎症の部位に集積したガリウムは撮影した写真に映る。悪性リンパ腫・間質性肺炎などの病変部位の拡がりの把握に役立つ。

□ ガンマ=γ ・・ 循環器用製剤の、点滴を投与するにあたっての単位。1ガンマは1μg/kg/分。http://muchy.com/review/dosespeed.html

□ ガンマグロブリン製剤 ・・ 重症肺炎などの重症感染症の状態に使用される薬剤。特にグラム陰性桿菌による感染症に威力を発揮する。溶解で泡立ちがないよう注意が必要。副作用では投与直後のアナフィラキシーショックが重要。投与時間は余裕をもって1バイアルあたり1.5-2時間で。保険的には関西は1日2バイアル3日間いけるが、使用可能量には地域差がある。また肝腎障害の副作用も重要で、半減期が3週間近くあるので、中止してもなかなか体からは消えない。よって使用前の全身状態評価が重要。

□ ガンマGTP=γ-GTP=ガンマ ・・ 肝臓の検査の1つ。肝炎・胆のう炎で他の項目とともに上昇。単独の上昇では酒の飲みすぎ・食べすぎを疑う。

□ キーパーソン ・・ 患者への説明をするにあたって、説明を第一にすべき人物。長男・兄弟であることが多い。鬼嫁の台頭に注意。

□ 既往歴 ・・ 患者の以前の病気、外傷歴。
 
□ 期外収縮 ・・ ?上室性 ?心室性 に分けられる。単発ではあまり問題にはならないが連発だったり動悸が強いと治療の対象となる。

□ 気管カニューレ ・・ 首の正面真ん中に空いてる穴(気管切開口)に入っているチューブ。ここを通して呼吸。痰の日常的な吸引と、2週間に1回の交換が必要。脱水気味だったり痰がネバいと詰まりかける可能性あり。
 
□ 気管支鏡=ブロンコ=ブロンコファイバー=BF ・・ 胃カメラよりも細い内視鏡で、声門から進入して気管分岐部→上肺→下へと観察。必要により気管支肺胞洗浄(BAL)、気管支肺生検(TBLB)を行う。息をするところの検査なので、検査中は息が少々苦しいのは当たり前。

□ 気管支喘息=アズマ ・・ 気道平滑筋の傷害に起因する炎症により繰り返し起こされる気道攣縮。喘息発作は「アズマ・アタック」。急性にはステロイド。よほどのときはボスミン。

この病態は
慢性のアレルギー性気道炎症による?可逆的な気流制限、?気道過敏性の亢進に集約される。

小児では90%以上がアトピー性、成人でも40-50%にアトピー素因。

・ 症状 ・・ 一過性の喘鳴を伴う呼吸困難、胸部不快感、咳など。季節の変わり目、夜間〜明け方に好発。
        誘発物質の関与、家族歴、他アレルギー疾患の存在にも配慮する。
・ 身体所見 ・・ 気道閉塞による、呼気終末の高調性連続性ラ音=笛様音=wheeze。強制呼出により、より明瞭に。

・ 肺機能の検査

 ○ ピークフロー
 持ち運び可能な長い筒。この<ピークフローメーター>によってピークフロー値(PEF値)を測定。これはスパイロメトリーでの1秒量とよく相関する。これを1-2週間測定して日内変動や日々の変動が20%以上あれば喘息の診断が可能。気管支拡張薬の吸入やステロイド薬の試験的投与によってPEFが少なくとも15%以上改善すれば喘息と診断していいとされている。

 ○ スパイロメトリー
 ふつう病院で行われる<呼吸機能検査>のこと。正常な状態では努力呼出におけるFEV1/FVC比は大人では80%以上となり、小児ではおおよそ90%以上。これ以下であれば気流制限あり。さらに気流制限ありの場合で短時間作動性β2刺激薬の吸入15-30分でFEV1が200mlまたは12%以上改善すれば気道可逆性ありとして喘息と診断してもよい。また短時間β2吸入での効果が少なくても、経口・吸入ステロイドにより1-2週間でFEV1が12%以上改善すればこれもまた喘息と診断してよい。

 ○ 気道過敏性試験
 上記の呼吸機能検査が正常でも、気道過敏性が証明されて喘息診断のきっかけになることがある。本試験では気管支平滑筋を収縮させる薬物(アセチルコリン、メサコリン、ヒスタミンなど)の濃度を段階的に上げていき、それに対する気道反応を解析する。ただし健常者でも陽性を示すことがあり、本検査陽性=喘息と診断するまではいかない。

・ 気道炎症

 ○ 喀痰検査
 喀痰中の好酸球を確認。痰が出にくければ高調食塩水を吸入させて採取する場合も。喘息では好酸球のほか、好酸球顆粒に含まれる<顆粒蛋白>MBP、ECP、EDNなどが検出され、これらはすべて好酸球性炎症の程度を反映する。

 ○ BALF=気管支肺胞洗浄液
 末梢気道から採取するものであり、したがって中枢気道の炎症は反映しにくい。なので喘息の評価には向いていない。

 ○ 呼気中一酸化窒素(NO)濃度
 アレルギー性気道炎症を反映する指標。しかし施設は限定的。

2006年5月に発表された新ガイドライン(JGL2006)では、成人喘息のステップ2(軽症持続型:発作が週1度以上)の長期管理において吸入ステロイドが唯一の第一選択となった(それまではいろんな薬剤が第一選択として挙げられていた)。さらに、これのみでコントロール不十分ならテオフィリン製剤かロイコトリエン拮抗薬、長期作動型β2刺激薬のいずれかを追加することになった。

□ 気管分岐部 ・・ 気道が左右の肺に分かれる、その分かれ道。ユニオンスクエアの角みたいなもの。超音波下で直下リンパ節の生検を試みることもある。

□ 気胸 ・・ 若いノッポの男性に多い自然気胸は繰り返すことあり。現在はしょっぱなから胸腔鏡を用いてブラ切除して1回で根治させるのが好ましい。

□ 既婚ドクター ・・ 大学では特にそうだが、独身者に比べ優遇される。子供の学校のこと、家のことなど事情を抱えているから当然だ。収入面も安定性が保証されることが多い。

□ 起座呼吸(きざこきゅう) ・・ 寝てるより垂直に座ってるほうが息がしやすく、この姿勢をとる状態。ほとんどは喘息・心不全。

□ キシロカイン ・・ 循環器では抗不整脈薬。心室性期外収縮〜心室頻拍など。注射用と点滴用あったがミス予防のため点滴用として「オリベスK http://www.takata-seiyaku.co.jp/product/031/index_031.htm」が新発売。なお麻酔で使うキシロカインとも区別。いずれも職場では「キシロ」と略される。

□ 気腫性変化 ・・ 肺気腫の様な変化が肺のところどころに、局所的に見られる場合。つまり肺胞と肺胞との間の壁が徐々に壊され拡がってきている場合。
 
□ 基礎疾患 ・・ その患者の、すでに診断のついて今も病名。

□ 気道内圧 ・・ 気道〜肺そのものにかかる圧。人工呼吸器がついているとき画面に表示される。これがあまり高いと肺を傷害したり、気胸を起こしたりする。

□ 筋性防御=デファンス ・・ 力を入れてるわけでもないのに腹部の表面が板のように固いこと。腹膜炎の兆候。

□ 救急カート ・・ 通常は真っ赤で机のような形の台車。引き出しに点滴や注射器、薬剤などあり。急変に対処するためのもの。運動負荷心電図の際にも持ってきておく必要がある。

□ 救急隊 ・・ 患者を自宅から救急車で病院まで搬送してくれる人たち。どこに搬送するかは彼らの判断。地区によってかなり癖があったりもする。当直医があまり断り続けると、しまいには患者が運ばれなくなることが多い。勤勉・多忙でもあり出会いが少ない。搬送完了後に病院の休憩室でナースらとの合コン企画が立ち上がるのも珍しくない(それはいいこと)。医師スタッフとの交流勉強会の機会が少ないのが残念だという意見が多い。搬送翌日「あの患者さんどうなったのかな・・?」とかなり気になることも多いらしい。

■ 急性冠症候群=acute coronary syndrome=ACS ・・ 不安定狭心症・急性心筋梗塞の原因の多くである、冠動脈内プラーク破たん→血栓形成→血管閉塞をきたす病態。プラークはソフトなもの(コレステロールエステルに富む)が破れ易い。こういった評価はIVUS=血管内エコーが適する。スタチンはこのプラーク安定化作用がある。プラークの発生過程には酸化LDLが関与しており、この病態に注目したLDL-C低下療法に注目が集まっている。ACS発症後の治療効果を上げるためにはLDL-C

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