夜中のテレビで、姫川病院破たんの番組をやってた。いきなりの破たん宣告で、3000人の外来患者が難民化したという。この病院は住民(組合員)が金を出し合って作られた病院のようで・・・今度は銀行・経営陣を相手取った裁判が始まるようだ(財務状況の説明なく返還要請)。ドロドロした争いだけが残った。

 財務状況が分からなかったとは言うが・・・スタッフらには雰囲気的に分かってたんじゃないかな?

 僕らも毎月、会議で売上げなどの報告を受けてはいるが、実際の収支や銀行からの借り入れなどの詳細は分からない。というか、そこまでの説明を求めることがない。医師側らには「僕らは医療をやればいいんだ」みたいな、妙に防衛的なものを持っている(厄介なものではある)。

 まず目の前の仕事から・・というかそれで精一杯だ。いかにして病棟の回転を上げるか、長期患者をどのように送るか・・。身につけた専門分野をいかに発揮して形にするか・・などなど。悪化した病気を改善して、説明も納得させ病棟の回転が上がれば、とりあえず誰に文句を言われることもない(自己満足になりやすい)。

 なので、真に医師側が事務側と向き合って話す機会は少ない。考え方が全く違う人種同士だ。たいてい意見が食い違うので、当然摩擦が生じることは分かってる。人間、誰しも争うことなく平穏に日々を過ごしたい。

 で、そのうち誰が見ても明白な問題が生じる。その問題を解決するかどうかのとこで・・・「う〜ん。それは・・・ま、いっか」と複雑さに負け、風化する。するとそれに起因した問題がまた起こる。するとスタッフがもう入れ替わってる。

 そうして長期入院が増え、問題医師も放置、エゴ的なこだわり検査に大幅減点、そして監査が入り・・・

「うちの病院。そろそろヤバイんでないかい?」

 という雰囲気が出ても・・・

「あ、そういや今日、給料日だな!」

 で、また雰囲気が緩衝される。

 そうして、様々な蝶の羽ばたき(妙な開き直り)が、やがて<破たん>という魔物を作り出す。まるでパチスロの多重債務者だ!

 羽ばたきで無くしてきたもの・・・

 それはズバリ、<危機感>だろう。

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