A医師がB医師に連れて行かれたその先は・・食堂。民間病院となると、これまで馴染みのあった都会の公立病院の食堂とは・・どこか違います。

「おつかれーぃ!」とB医師。
「(みんな)おつかれさまでーす!」

 この病院での食事は委託業者によって仕切られていて、料金も格安。もちろん栄養士も加わっているのでその味はお墨付・・?

「ワッ・・・ナニコレ?」

 A先生。思わず顔をしかめます。
「ココハ、ハズレデスネ・・・」

 それでも栄養士さんが管理している食事です。贅沢はいけませんよ。A先生。

 B先生。午前の鬼の面とはうってかわって仏の素顔。ただただ、無心に食べるのみ。見てください、この・・・流し込むような食べっぷり。

(5分後)

「よし。まだか?」
「ハ・・もういいです」
「ちゃんと食べないと。栄養つかんぞ?はっは」
「ハハ・・・」

 指導医からもれた、かすかな笑顔。A医師、UFOと交信したかのような感激を受けたもよう。

 A先生インタビュー(バックにファルコン号)

「コンナフキソクナシゴトシテ、ショクジクライハ、イイモノタベタイデスネー」
「たとえば?」
「ウナギ、トロ、イクラ・・・」

 A先生、よほど寿司が食べたいのか・・・。

 この2人、トイレも連れション。B先生、前立腺の肥大がありやや長め。ようやく終わりました。

「さ、病棟回るぞ病棟」
「ハイ」
「入院があったら、即座に担当をお願いするからな」
「オネガイシマス!」

 と、B先生。A医師の体を見まわします。身の危険を感じるA先生。

「胸をはって!靴下、まっすぐ上げる!」
「ハイ・・・」
「その爪、切っといて。散髪も」
「ハイ」
「当分、行けないだろうから。なるべく短くカットしといてな」
「・・・・・」

 刈り上げ頭の毛のように、チクチク刺さる上司の御言葉。B医師、どうやら生活面から叩きなおすつもりのようです。

B医師インタビュー

「デジタル世代とアナログの違いっていいますかね。個々のデータ処理はそれなりにこなすんだけど。その間の処理の仕方が苦手なんですね。マニュアル通りはできても、応用に欠ける」
「応用力を鍛えるのは・・」
「実践ですよ実践。失敗して、覚えていく」
「失敗を恐れてはいけない?」
「医療ミスしろとは言ってませんよ?僕は」

 知事のようにモンスター化する、B先生。

「ミスを未然に防ぐのが僕ら上司の役目。だからこうやってついてるんです。信用できないからじゃない。それなのに今の若い人は何ですか。教わることを学ばずに、早く独り立ちしたいとか言って。リスクを避けるのは患者を避けるってことです。逃げた時点で病気から逃げてるんです。虎穴に入らずんばて言うでしょう?何で分からないのかな。で僕はね。思うんですよ。日本も韓国同様、若者はみな兵役につかせたらいいと(プチッ)」

 指先に集中してくださいよ。B先生。国家は軍が守りますから。先生の税金、無駄になってはいけません。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索