フレッシュマン特集 医師編 ?
2008年3月31日病棟。晩ご飯が運ばれる、もう夕方5時過ぎです。ここ詰所にも、人がたくさん集まってきました。看護師一同による引き継ぎが、始まります。
その詰所の一角で、A先生。B先生から何か、お叱りを受けているもよう。
「苦情が来とんぞ?現に家族から」
「セツメイハ、キチントシマシタシ・・」
「モゴモゴして、何言ってるか分からんって。でな。主治医、君でホントに大丈夫なんかなって」
「・・・・・」
「頼りないって印象。持たしたんとちゃうか?」
B先生。どうやらさっきの入院患者の家族に、主治医となるA先生への不満を聞かされたようです。
「ま、ええわ・・・今日は、泊まりやな」
「・・・・・」
後ろでなだめる中堅医師。
「A先生。大丈夫大丈夫。B先生はね」
「おまえ。だまっとけ」B先生、微動だにせず。
「チリョウノ、ホウシンハ、コレデイイデショウカ?」
「・・・なんやこれ?」
「ハ・・」
「ハ、やないやろ。これで君。治す姿勢あるんか?」
「シセイ・・・」
中堅医師、うつむきます。過去に自分にもこういうトラウマがあったかのようです。
中堅医師インタビュー(背部に病院)
「長年、医師をしてますが。最初の3年ほどは、かなり印象に残ってますね。見るもの全てが新しいッスから。性格的にもん、どうかな。まだ融通、利いてましたよね。あとでじっくり考える時間があったというか。時間はそりゃ、なかったッスよ。技術が未熟な分、考える時間はかなりあったんスよね。そういう時に本開いたり、はたまた考えたり・・・」
「若い医師へのアドバイスは?」
「理不尽な事はね。これから起こるんですよ。いくらでも」
「いくらでも?」
「え〜え〜ありますあります。その全てにイチイチ反論するよりも・・・どうやったら目の前の事態が収まるか。医療的にですよ?患者さんのメリット忘れたら、そりゃ医者じゃないですから。それを見失ってないか考えておくべきですね。感情に任せたら・・・いい結果ってまずないっしょ?パチンコしててもそうですよねハハ(カット)」
いろんな人間の人生が交差する、病院。人の生死、葛藤、過去。文明から裸にされた人間の集大成、といっていいかもしれません。
「中堅先生は、それでも・・」(←カメラ)
「うん」
「この仕事を続けるんですよね」
「うん・・・理由?理由ってあんのかな・・・理由ってのは後付けするもんでしょ?それ自体意味ないみたいな。正当化の道具みたいな。ま、強いて挙げるなら、僕をその・・突き動かすもの?それは・・・使命感ですかね。せっかく築き上げた知識を無駄にしてはいけないっていう」
「長い間、勉強してきたこと?」
「うん・・・プライドですかね。結局そうなのかなぁ。でもそのプライドをどう使っていくかによって人生が全く違ってくるんっすよね。その方向性は、A先生のこの時期に・・かかってると思う(ちょっと涙ぐみ)」
その詰所の一角で、A先生。B先生から何か、お叱りを受けているもよう。
「苦情が来とんぞ?現に家族から」
「セツメイハ、キチントシマシタシ・・」
「モゴモゴして、何言ってるか分からんって。でな。主治医、君でホントに大丈夫なんかなって」
「・・・・・」
「頼りないって印象。持たしたんとちゃうか?」
B先生。どうやらさっきの入院患者の家族に、主治医となるA先生への不満を聞かされたようです。
「ま、ええわ・・・今日は、泊まりやな」
「・・・・・」
後ろでなだめる中堅医師。
「A先生。大丈夫大丈夫。B先生はね」
「おまえ。だまっとけ」B先生、微動だにせず。
「チリョウノ、ホウシンハ、コレデイイデショウカ?」
「・・・なんやこれ?」
「ハ・・」
「ハ、やないやろ。これで君。治す姿勢あるんか?」
「シセイ・・・」
中堅医師、うつむきます。過去に自分にもこういうトラウマがあったかのようです。
中堅医師インタビュー(背部に病院)
「長年、医師をしてますが。最初の3年ほどは、かなり印象に残ってますね。見るもの全てが新しいッスから。性格的にもん、どうかな。まだ融通、利いてましたよね。あとでじっくり考える時間があったというか。時間はそりゃ、なかったッスよ。技術が未熟な分、考える時間はかなりあったんスよね。そういう時に本開いたり、はたまた考えたり・・・」
「若い医師へのアドバイスは?」
「理不尽な事はね。これから起こるんですよ。いくらでも」
「いくらでも?」
「え〜え〜ありますあります。その全てにイチイチ反論するよりも・・・どうやったら目の前の事態が収まるか。医療的にですよ?患者さんのメリット忘れたら、そりゃ医者じゃないですから。それを見失ってないか考えておくべきですね。感情に任せたら・・・いい結果ってまずないっしょ?パチンコしててもそうですよねハハ(カット)」
いろんな人間の人生が交差する、病院。人の生死、葛藤、過去。文明から裸にされた人間の集大成、といっていいかもしれません。
「中堅先生は、それでも・・」(←カメラ)
「うん」
「この仕事を続けるんですよね」
「うん・・・理由?理由ってあんのかな・・・理由ってのは後付けするもんでしょ?それ自体意味ないみたいな。正当化の道具みたいな。ま、強いて挙げるなら、僕をその・・突き動かすもの?それは・・・使命感ですかね。せっかく築き上げた知識を無駄にしてはいけないっていう」
「長い間、勉強してきたこと?」
「うん・・・プライドですかね。結局そうなのかなぁ。でもそのプライドをどう使っていくかによって人生が全く違ってくるんっすよね。その方向性は、A先生のこの時期に・・かかってると思う(ちょっと涙ぐみ)」
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