「監査法人」を、ただいま爆沈完了した。

 真実のみにすがろうとすればするほど、(その間にも)人の心・人とのつながりが失われていく。時間が過ぎていく。これは医療にもあてはまる。

 重症患者だからといって文献ばかりあさってると、患者のベッドに顔出す機会まで減ってしまう、その危うさのような。

 病気を治そうとするあまり、実はデータのやり取りを行っていた・・・気づいたら自分の行動自体がパターン化している。すると診療への妙な自信が出ている。堂々と意見を言う。病態の解釈にのみ関心がいってる。そこには謙虚さが失われている。のに本人には気付かない。

 ICUなどでずっと勤務してそう反省することがあった。そのためか集中治療室でのカンファレンスは、どこか屈曲した雰囲気がよくみられることが多かった。なので一般病棟と集中治療室のスタッフの人間関係は、いま一つよくないことが多い。考え方が、いや性格までが合わなくなる。お互いに求めるものが偏っている証拠だ。

 何が正しいか、というものはない。しかし先ほどの内容を言い換えると・・・病態解明だけを目標にしてしまうと、<成否の成立>にしか興味がなくなってしまい、成否とは別次元の<人間>そのものを軽視してしまう恐れがある。

 「ザ・シェフ」の味沢匠ふうに言えば・・・「ディスカッションですぐに白黒つけたがる人間を、私は信用しない」。

 病態⇔患者自身の間にバランスをもたらす者こそが、真のジェダ医師だ(蛇足)。


 

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