Y先生 久しぶりに世間を語る アクターズ・スタジオ風 ①
2009年5月21日 連載N「不景気で、ここのところ落ち込み気味ではありますが・・・病気が減ることはありません。そんな戦乱の中、今回ゲストをお呼びしました」
(会場、拍手)
Y「イエア!」
(離れた椅子に座る)
N「今日は、仕事は終わったの?」
(会場、爆笑)
Y「待機制だから、呼ばれたら行くよ!あっ!(呼ばれたフリ)」
N「わざとらしいね。電話の音が聞こえた?」
Y「バイブだよ。ブルブルブル!(椅子ごと揺れる)」
(会場、拍手)
Y「いっそ、自分が電話かと思うよ。電話になろうかってね。ペースメーカーみたいに、内蔵して欲しいよ」
(間)
N「不景気の影響は、ある?」
Y「あるな。大いに感じる。5年前ぐらいの時期では、サラリーマンの3割負担が話題だったが、今は話の次元が大きく異なる」
N「というと?」
Y「今の社会、組織、仕事・・・まあ仕事というものが社会の末端単位だとすると・・・あまりにも割に合わない、理不尽なものが増えている。まるで病気に気づくことすら許されないような」
N「それは背景?」
Y「そうだ。確かに背景だ。仕事が病気を作るわけではない。しかし、その仕事がもしキャパ(許容量)を超えたもので、持続するとなると・・・」
(鎮まる視聴者)
N「ちょっと待って。仕事の内容が忙しくなったってこと?」
Y「イエスだ。詳しくは後述する。しかし、仕事を狭い意味で取るなよ。大きな意味でいえば、生きていく上での自分が課した義務・・・子育て、買い物なども含まれる」
N「やっと分かった」
(会場、微笑)
Y「そうか。で、今の時代の特徴は・・・会社と家庭面、とに分けて考えてみよう」
N「まず社会では?」
Y「ガッデメ!会社だ!間違うな!ちょっと怒りやすくなったかな最近」
N「キャパの問題?」
(会場、大爆笑。一部ブーイング)
Y「オーマイ・・・やられたな。会社の話といこう。<サーガ>でも提示するように・・・上層部と末端との神経線維が途切れた状態だ。上位ニューロンと下位ニューロンが断絶した状態」
N「つながりが、ない?」
Y「中間に立つ人がない。というか、存在しない。上は上の集まり。下はみな均等」
N「それによって弊害が?」
Y「そりゃあるだろ。まるで患者を見ない医者と同じで、上は勝手に物事を決められる」
N「下は?」
Y「大多数の<下>は、不満を訴えようにもその窓口がない・・・」
(会場、拍手)
N「それが、変わった点?」
Y「イエア。上層部にとって末端は数として計算しやすくなり、理不尽なノルマを平気で与えることができる」
N「その結果・・・」
Y「末端は、大事なものを失った」
N「マネー?」
Y「かもしれないが、それはやはり<達成感>だろう。僕は・・人間にとって生きがいは何か聞かれたら、そう答える。オーイ?今日は何の話だ?」
(会場より花束)
N「私も欲しいね」
Y「ただし、達成は自信につながる。そのためにも何かを達成する日常でないと、鬱になりやすい」
N「うつ状態が増えてるね。病院でもそう?」
Y「ホワッ?」
N「達成感を感じることは・・・?」
(会場より激励)
Y「病院で勤務しての達成感は、やはり治療がうまくいったときだ。もちろん自分の裁量で。必ずしも患者側の利益と一致しないが」
N「アーハン」
Y「しかし、心外なことは増えている。モンスターペイシャントとか一時流行したな?」
N「やはり今でも?」
Y「そりゃそうさ。理解の努力もせず、土足で平気で荒らしまくる・・・」
N「病院側の責任は?」
Y「あるケースもあろうが、たいていは逆だろう、と思ってる」
司会者、ネクタイを正す。
N「私も、病院を選ばないとな」
Y「オーイ!」
(会場、爆笑)
N「会社での理不尽は分かった。家庭では?」
Y「少子化や母子家庭など・・・扶養の問題だ。これだけ老人が増えてくると・・・自分が将来歩けなくなったらどうなるか?などと考えてしまう」
N「早く結婚を!」
(会場、大爆笑)
Y「じゃあ、早く病院から帰らせてくれよ!」
(会場、ブーイング)
Y「すまない。冗談だ。帰っても、そのまま寝るだけだ」
N「話を元に。家庭のキャパも、限界?」
Y「超過勤務で子供の面倒が大変だったり、介護が過酷で疲れている家族が増えているということだ」
N「これからの話の伏線として、重要?」
Y「もちろんだ。さきほどのユーのイントロダクション同様、今は乱世の世の中だからな」
N「ユーは豪傑を見習う?」
Y「ミーには英雄の血は流れていない。従って院長として天下を取ることなく、一国の勤務医として民を守る!赤兎馬(せきとば)ハー!パカランパカラン!」
(会場、まばらな拍手)
<次は、作者が現場周囲の現状を、語ります!>
(会場、拍手)
Y「イエア!」
(離れた椅子に座る)
N「今日は、仕事は終わったの?」
(会場、爆笑)
Y「待機制だから、呼ばれたら行くよ!あっ!(呼ばれたフリ)」
N「わざとらしいね。電話の音が聞こえた?」
Y「バイブだよ。ブルブルブル!(椅子ごと揺れる)」
(会場、拍手)
Y「いっそ、自分が電話かと思うよ。電話になろうかってね。ペースメーカーみたいに、内蔵して欲しいよ」
(間)
N「不景気の影響は、ある?」
Y「あるな。大いに感じる。5年前ぐらいの時期では、サラリーマンの3割負担が話題だったが、今は話の次元が大きく異なる」
N「というと?」
Y「今の社会、組織、仕事・・・まあ仕事というものが社会の末端単位だとすると・・・あまりにも割に合わない、理不尽なものが増えている。まるで病気に気づくことすら許されないような」
N「それは背景?」
Y「そうだ。確かに背景だ。仕事が病気を作るわけではない。しかし、その仕事がもしキャパ(許容量)を超えたもので、持続するとなると・・・」
(鎮まる視聴者)
N「ちょっと待って。仕事の内容が忙しくなったってこと?」
Y「イエスだ。詳しくは後述する。しかし、仕事を狭い意味で取るなよ。大きな意味でいえば、生きていく上での自分が課した義務・・・子育て、買い物なども含まれる」
N「やっと分かった」
(会場、微笑)
Y「そうか。で、今の時代の特徴は・・・会社と家庭面、とに分けて考えてみよう」
N「まず社会では?」
Y「ガッデメ!会社だ!間違うな!ちょっと怒りやすくなったかな最近」
N「キャパの問題?」
(会場、大爆笑。一部ブーイング)
Y「オーマイ・・・やられたな。会社の話といこう。<サーガ>でも提示するように・・・上層部と末端との神経線維が途切れた状態だ。上位ニューロンと下位ニューロンが断絶した状態」
N「つながりが、ない?」
Y「中間に立つ人がない。というか、存在しない。上は上の集まり。下はみな均等」
N「それによって弊害が?」
Y「そりゃあるだろ。まるで患者を見ない医者と同じで、上は勝手に物事を決められる」
N「下は?」
Y「大多数の<下>は、不満を訴えようにもその窓口がない・・・」
(会場、拍手)
N「それが、変わった点?」
Y「イエア。上層部にとって末端は数として計算しやすくなり、理不尽なノルマを平気で与えることができる」
N「その結果・・・」
Y「末端は、大事なものを失った」
N「マネー?」
Y「かもしれないが、それはやはり<達成感>だろう。僕は・・人間にとって生きがいは何か聞かれたら、そう答える。オーイ?今日は何の話だ?」
(会場より花束)
N「私も欲しいね」
Y「ただし、達成は自信につながる。そのためにも何かを達成する日常でないと、鬱になりやすい」
N「うつ状態が増えてるね。病院でもそう?」
Y「ホワッ?」
N「達成感を感じることは・・・?」
(会場より激励)
Y「病院で勤務しての達成感は、やはり治療がうまくいったときだ。もちろん自分の裁量で。必ずしも患者側の利益と一致しないが」
N「アーハン」
Y「しかし、心外なことは増えている。モンスターペイシャントとか一時流行したな?」
N「やはり今でも?」
Y「そりゃそうさ。理解の努力もせず、土足で平気で荒らしまくる・・・」
N「病院側の責任は?」
Y「あるケースもあろうが、たいていは逆だろう、と思ってる」
司会者、ネクタイを正す。
N「私も、病院を選ばないとな」
Y「オーイ!」
(会場、爆笑)
N「会社での理不尽は分かった。家庭では?」
Y「少子化や母子家庭など・・・扶養の問題だ。これだけ老人が増えてくると・・・自分が将来歩けなくなったらどうなるか?などと考えてしまう」
N「早く結婚を!」
(会場、大爆笑)
Y「じゃあ、早く病院から帰らせてくれよ!」
(会場、ブーイング)
Y「すまない。冗談だ。帰っても、そのまま寝るだけだ」
N「話を元に。家庭のキャパも、限界?」
Y「超過勤務で子供の面倒が大変だったり、介護が過酷で疲れている家族が増えているということだ」
N「これからの話の伏線として、重要?」
Y「もちろんだ。さきほどのユーのイントロダクション同様、今は乱世の世の中だからな」
N「ユーは豪傑を見習う?」
Y「ミーには英雄の血は流れていない。従って院長として天下を取ることなく、一国の勤務医として民を守る!赤兎馬(せきとば)ハー!パカランパカラン!」
(会場、まばらな拍手)
<次は、作者が現場周囲の現状を、語ります!>
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