早朝。
真田病院も、いよいよ出発の準備にとりかかる。事務所の外は真っ暗。だが室内ではライトがさんさんと輝く。カアア・・とあちこちでアクビ。
ユウは背中のチューブを何度も抜く練習。
「しゃ!しゃ!しゅ!しゅ!」
カチャン、と右腰にかけてある喉頭鏡。
左手でライトをバシュンバシュン!と点灯。
「ダダッシュダダッシュダダッシュアー!アー!」
「(一同)うるさい!」
「ごみん・・・」
トシ坊は胸からパソコンを開け、ノートスタイルで大学の構造図など。薬剤在庫の状況。人員の管理表。
「自分は、ここで待機します」
大平はジュースを片手に、もう一方で救急マニュアルを速読。
「休養は十分に、取らせてもらったぞ!」
「本当に?」
女医が現れたとたん、みな方々へ散らばった。
さらにピート、ザッキーがやってきた。差し入れを持ってきているが、誰も目もくれない。
ピートはDCなど救急道具を確認。
「なくすなよ・・・!ザッキー!」
「ああ。ピートさんも待機か」
「オーヒラと、その彼女はどーすんだ?」
桜田女医が、ドンと構えた。
「いきます!2人で動きますので」
「おいおい・・」
「そのほうが、効率的です。大学だって2人態勢だし」
「そりゃ、研修医はフォロー付きが当然だろ。うちは個人プレーが売りだ」
「違うぞ。ピート」ユウが靴ひもを縛りながら呟いた。
「そっか?」
「ていうか。時々違うぞ。お前は」
「日本人はそう決めつけるよな。だが俺は個人個人としての考えが」
「いや。違うと思われたら、違うかもしれないってことだ」
「なに?」
「そう思った経験が、最近なくはないか?」
「俺?それともアメリカ国民に言ってる?」
「だからお前の国は、どんどん医療企業が肥え太って・・・デメリットをかき消すほどのメリットを称賛する」
田中は、中央に立っている。
「ほらほら、そこで国際紛争起こさない!」
ピートはうつむいていた。
「ユウ。お前はここの業務を捨ててまで、よその関係ないとこを援助に行く」
「それも違うってピート。大学には人材派遣という借りがある」
「日本人は、そんなお人よしだから・・」
「今でも、騙されてんだろな。きっと」
みな、大荷物を背負った。
「よし!行くぞ!」
ドクターカーが3台、地下から地上へ飛び出した。ユウの乗る赤い(新装)ドクターカー1台が先陣をきった。田中事務員が運転。
トシ坊とピートが、ベランダから見送った。小さく頼りない手振り。
ユウは、いろいろ考えた。しかし、考えるほど鬱になる。もう何もかも早く終わらせてしまいたい。
「奴らの中には兵隊や鉄砲玉がいるとの情報がある。電気女が来るなら、打ちのめしてやろう!」
「ちょっと黙っててください」運転手の田中。
「ごみん・・」
田中は、ある目標を見つけた。
「高速に乗ります!」
事務員のアクセルで、ズドンと消えた。
真田病院も、いよいよ出発の準備にとりかかる。事務所の外は真っ暗。だが室内ではライトがさんさんと輝く。カアア・・とあちこちでアクビ。
ユウは背中のチューブを何度も抜く練習。
「しゃ!しゃ!しゅ!しゅ!」
カチャン、と右腰にかけてある喉頭鏡。
左手でライトをバシュンバシュン!と点灯。
「ダダッシュダダッシュダダッシュアー!アー!」
「(一同)うるさい!」
「ごみん・・・」
トシ坊は胸からパソコンを開け、ノートスタイルで大学の構造図など。薬剤在庫の状況。人員の管理表。
「自分は、ここで待機します」
大平はジュースを片手に、もう一方で救急マニュアルを速読。
「休養は十分に、取らせてもらったぞ!」
「本当に?」
女医が現れたとたん、みな方々へ散らばった。
さらにピート、ザッキーがやってきた。差し入れを持ってきているが、誰も目もくれない。
ピートはDCなど救急道具を確認。
「なくすなよ・・・!ザッキー!」
「ああ。ピートさんも待機か」
「オーヒラと、その彼女はどーすんだ?」
桜田女医が、ドンと構えた。
「いきます!2人で動きますので」
「おいおい・・」
「そのほうが、効率的です。大学だって2人態勢だし」
「そりゃ、研修医はフォロー付きが当然だろ。うちは個人プレーが売りだ」
「違うぞ。ピート」ユウが靴ひもを縛りながら呟いた。
「そっか?」
「ていうか。時々違うぞ。お前は」
「日本人はそう決めつけるよな。だが俺は個人個人としての考えが」
「いや。違うと思われたら、違うかもしれないってことだ」
「なに?」
「そう思った経験が、最近なくはないか?」
「俺?それともアメリカ国民に言ってる?」
「だからお前の国は、どんどん医療企業が肥え太って・・・デメリットをかき消すほどのメリットを称賛する」
田中は、中央に立っている。
「ほらほら、そこで国際紛争起こさない!」
ピートはうつむいていた。
「ユウ。お前はここの業務を捨ててまで、よその関係ないとこを援助に行く」
「それも違うってピート。大学には人材派遣という借りがある」
「日本人は、そんなお人よしだから・・」
「今でも、騙されてんだろな。きっと」
みな、大荷物を背負った。
「よし!行くぞ!」
ドクターカーが3台、地下から地上へ飛び出した。ユウの乗る赤い(新装)ドクターカー1台が先陣をきった。田中事務員が運転。
トシ坊とピートが、ベランダから見送った。小さく頼りない手振り。
ユウは、いろいろ考えた。しかし、考えるほど鬱になる。もう何もかも早く終わらせてしまいたい。
「奴らの中には兵隊や鉄砲玉がいるとの情報がある。電気女が来るなら、打ちのめしてやろう!」
「ちょっと黙っててください」運転手の田中。
「ごみん・・」
田中は、ある目標を見つけた。
「高速に乗ります!」
事務員のアクセルで、ズドンと消えた。
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