大平は近くの学生に頼んだ。
「倒れたこの医者を、新玄関へ連れて行け!熱中症だ!」
「し、しかしあそこは危険だって・・・」
「それはもう安全だ。あそこに脅威はもうない」
確かに、本当の話だった。シナジーが走ってきた。
「ああっ!ザッキー先生が倒れてる!」
「熱中症だよ」
「せ!先生もそこから降りて手伝ってください!」
大平は無視。
「いけるだろ・・・桜田は?」
「状態が悪く、ICUです」
「ICU・・・・・」
彼は一瞬だが、動揺した。
「シナジー。新玄関はもう大丈夫だと、みんなに伝えてやれ」
「先生。どうして分か・・・」
「・・・・・・・」
冷酷な視線に、妙な説得力があった。シナジーも悟った。
「分かりました・・・」
拡声器を取り出す。
<みんな、新玄関・・・日陰を目指しましょう!>
勢いとはいかず、みな1人1台体制でベッドを運び始めた。アンビューなどを抱えた学生らが、周囲を蠅のように飛び回る。
間から、大きな声が突然。
「アレストだ!DC!DC!」
マッサージ開始。周囲の学生らがダッシュ。
ノナキーは手元のボタンを押して、処置車で向かった。物品はほとんどない。
「DCはないのか!」
電子カルテ板、このベッドの患者は難治性不整脈。
「よりにもよって!」
ノナキーに異変が起きた。
「ぐぐっ。ぐぐ・・・」
周囲がたじろいだ。
「ばがあ!」おびただしい吐血だった。アスファルトが鮮血で染まった。
「野中先生!」学生らが介抱に向かった。
「血・・・」
「野中先生!病棟で拮抗剤の注射を受けてください!もう受けてるかと・・・」と学生。
「どうして、お前らを差し置いて・・・」
「研修医らは呼ばれてません。先生ら直接戦力が最優先です!」
近く、シナジーらが駆け足で運ぶザッキーのベッド。ノナキーは横目で見ていた。
「な、なら・・・どうして助手メンバーらの団体が来ないんだ・・・」ノナキーはだんだん気が遠くなっていた。ストレス胃潰瘍による貧血のせいだけではなかった。
また数台、駆け足のベッドが運ばれていく。すると反対方向に、バイクが爆音とともに通った。
「ユウ!ユウが戻ってきた!」
転倒していたベッドバイクで走ってきたユウは、カゴの中の箱のボタンを押した。
「充電完了!」
<針路はそのままで!>
「手、あげろ!いやでも分かった!」
マッサージしている体制で、分かる。
「そこへ突っ込む!」
アクセルをゆるめ、飛び出しにかかる。
バイクがドカドカ!と倒れ、学生がピョンとよけた。
ユウは両手のパッドをベッドの上で押し付けた。
「離れてろ!」
パパン!と小さな火花。
モニターは・・・動き始めた。
「よし!これ持ってろ!」
「はい!」消化器スタッフにわたす。
「倒れたこの医者を、新玄関へ連れて行け!熱中症だ!」
「し、しかしあそこは危険だって・・・」
「それはもう安全だ。あそこに脅威はもうない」
確かに、本当の話だった。シナジーが走ってきた。
「ああっ!ザッキー先生が倒れてる!」
「熱中症だよ」
「せ!先生もそこから降りて手伝ってください!」
大平は無視。
「いけるだろ・・・桜田は?」
「状態が悪く、ICUです」
「ICU・・・・・」
彼は一瞬だが、動揺した。
「シナジー。新玄関はもう大丈夫だと、みんなに伝えてやれ」
「先生。どうして分か・・・」
「・・・・・・・」
冷酷な視線に、妙な説得力があった。シナジーも悟った。
「分かりました・・・」
拡声器を取り出す。
<みんな、新玄関・・・日陰を目指しましょう!>
勢いとはいかず、みな1人1台体制でベッドを運び始めた。アンビューなどを抱えた学生らが、周囲を蠅のように飛び回る。
間から、大きな声が突然。
「アレストだ!DC!DC!」
マッサージ開始。周囲の学生らがダッシュ。
ノナキーは手元のボタンを押して、処置車で向かった。物品はほとんどない。
「DCはないのか!」
電子カルテ板、このベッドの患者は難治性不整脈。
「よりにもよって!」
ノナキーに異変が起きた。
「ぐぐっ。ぐぐ・・・」
周囲がたじろいだ。
「ばがあ!」おびただしい吐血だった。アスファルトが鮮血で染まった。
「野中先生!」学生らが介抱に向かった。
「血・・・」
「野中先生!病棟で拮抗剤の注射を受けてください!もう受けてるかと・・・」と学生。
「どうして、お前らを差し置いて・・・」
「研修医らは呼ばれてません。先生ら直接戦力が最優先です!」
近く、シナジーらが駆け足で運ぶザッキーのベッド。ノナキーは横目で見ていた。
「な、なら・・・どうして助手メンバーらの団体が来ないんだ・・・」ノナキーはだんだん気が遠くなっていた。ストレス胃潰瘍による貧血のせいだけではなかった。
また数台、駆け足のベッドが運ばれていく。すると反対方向に、バイクが爆音とともに通った。
「ユウ!ユウが戻ってきた!」
転倒していたベッドバイクで走ってきたユウは、カゴの中の箱のボタンを押した。
「充電完了!」
<針路はそのままで!>
「手、あげろ!いやでも分かった!」
マッサージしている体制で、分かる。
「そこへ突っ込む!」
アクセルをゆるめ、飛び出しにかかる。
バイクがドカドカ!と倒れ、学生がピョンとよけた。
ユウは両手のパッドをベッドの上で押し付けた。
「離れてろ!」
パパン!と小さな火花。
モニターは・・・動き始めた。
「よし!これ持ってろ!」
「はい!」消化器スタッフにわたす。
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