トロッコ3両、おびえた学生は運転を余儀なくされつつ、ユウは3両目の最後尾の中で伏せていた。真横を走るベッドバイクから、針が飛んでくる。ベッドから半分起きあがった大平が、殺気立つ。
「(ヒュヒュヒュ!)」
「うおっ!」ユウは何度も起きてはすぐにしゃがんだ。レールはゆるやかに曲がる。トロッコは草むらに入った。ガサガサ、とやけに固い草が顔をなでてくれる。
その草むらから、大きな男が立ち上がった。飛びあがり3両目に突っ込み、車体は45度は傾いた。
「やあ!俺は長期!さっきはよくも!」
3両目内、いきなり首を掴まれた。
「ぐぎぎ!」
「なあ、くたばれよ。そういうフリするだけで、いいんや!なあ!」
ユウはスー・・・と気を失ったフリで頭を後屈させた。
「?そ、そうや。それでええんや!」
と、いきなり前屈へリバウンドし、鼻から大量の血液が飛び散った。
「ぎゃあああ!」
「ガー!」
「目が!目があ!」
長期はバランスを失い、急角度を曲がった際によろめいた。縁をつかもうとした手が。血でさらに滑った。ユウは2両目にすでに飛び乗った。
「ぎゃあ!」ドデーン!と3両目が横転し、大破した。そのまま横倒しでガラン、グランと足を引っ張る。
左のバイク、運転は藤堂ナース。
「わたしのDCベルトパッド。返せ!」
「やだね!」ユウは両ポケットに紛失してないか確認。大丈夫だ。しかし使い方が・・・。
大平はベッドを時々両手でつかみ、落ちないようにしながら・・・今度は長い針をゆっくり装填。
「ユウ!ユウ!」
「なんだ!」
「今までは、手足を狙った!だが今度はな!」
「・・・・」
2両目で上を見ていたら、いきなり上から見下ろされた。
「これだ!」
「ひっ!」遅かった。3倍ほどの長い針が、ユウの右胸に一直線に突き刺さった。
「うわああああ!ヒー!ヒー!」
息切れ・・・というよりこれは。
自分の人差し指に、酸素飽和度確認。
「94・・・・いや92。やばいぞ・・・」
胸に刺さった針の入口、ポーチから出した注射器を・・・接続。空気抜く。また接続。
「ヒー!ヒー!」
近くで、バイクの爆音は依然として聞こえる。
「あ~あ!犯罪者になっちゃった。なっちまった~」
半分やけくその大平の声。
「ま、正当防衛とか・・何とかなるか!」
ユウは、さきほどのDCパッドを取り出した。
「こっちが赤外線・・・」
向かいの壁に当たる赤外線。
「で、こっちが・・・」
もう1方のボタンを押すと、チュイーン、と充電音。
「うわっ!」瞬時に、赤外線の当たった壁がバキン!と直径5センチは焼き飛んだ。
「す、すげえ・・・!」
「(ヒュヒュヒュ!)」
「うおっ!」ユウは何度も起きてはすぐにしゃがんだ。レールはゆるやかに曲がる。トロッコは草むらに入った。ガサガサ、とやけに固い草が顔をなでてくれる。
その草むらから、大きな男が立ち上がった。飛びあがり3両目に突っ込み、車体は45度は傾いた。
「やあ!俺は長期!さっきはよくも!」
3両目内、いきなり首を掴まれた。
「ぐぎぎ!」
「なあ、くたばれよ。そういうフリするだけで、いいんや!なあ!」
ユウはスー・・・と気を失ったフリで頭を後屈させた。
「?そ、そうや。それでええんや!」
と、いきなり前屈へリバウンドし、鼻から大量の血液が飛び散った。
「ぎゃあああ!」
「ガー!」
「目が!目があ!」
長期はバランスを失い、急角度を曲がった際によろめいた。縁をつかもうとした手が。血でさらに滑った。ユウは2両目にすでに飛び乗った。
「ぎゃあ!」ドデーン!と3両目が横転し、大破した。そのまま横倒しでガラン、グランと足を引っ張る。
左のバイク、運転は藤堂ナース。
「わたしのDCベルトパッド。返せ!」
「やだね!」ユウは両ポケットに紛失してないか確認。大丈夫だ。しかし使い方が・・・。
大平はベッドを時々両手でつかみ、落ちないようにしながら・・・今度は長い針をゆっくり装填。
「ユウ!ユウ!」
「なんだ!」
「今までは、手足を狙った!だが今度はな!」
「・・・・」
2両目で上を見ていたら、いきなり上から見下ろされた。
「これだ!」
「ひっ!」遅かった。3倍ほどの長い針が、ユウの右胸に一直線に突き刺さった。
「うわああああ!ヒー!ヒー!」
息切れ・・・というよりこれは。
自分の人差し指に、酸素飽和度確認。
「94・・・・いや92。やばいぞ・・・」
胸に刺さった針の入口、ポーチから出した注射器を・・・接続。空気抜く。また接続。
「ヒー!ヒー!」
近くで、バイクの爆音は依然として聞こえる。
「あ~あ!犯罪者になっちゃった。なっちまった~」
半分やけくその大平の声。
「ま、正当防衛とか・・何とかなるか!」
ユウは、さきほどのDCパッドを取り出した。
「こっちが赤外線・・・」
向かいの壁に当たる赤外線。
「で、こっちが・・・」
もう1方のボタンを押すと、チュイーン、と充電音。
「うわっ!」瞬時に、赤外線の当たった壁がバキン!と直径5センチは焼き飛んだ。
「す、すげえ・・・!」
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