落とし穴

2009年9月9日 連載

 どうしても見落とされて深刻な問題を起こす疾患・・はいろいろあるが、<解離性大動脈瘤>は毎年どこかで話を聞く。これは心臓から引き続く大黒柱、大動脈の壁がピリピリはがれて強烈な痛みを引き起こすもの。

 タイプにもよるが、この<ピリピリ>いわゆる解離が大動脈弓部(屈曲するところ)で起こると、あたかも左肩が痛い感覚に襲われる。なので、肩の痛みとして整形で片付けられることもある。

 左肩の痛みが持続する以外に何かあった場合、これを疑うかどうか。それ以外の何かとは倦怠感や高血圧など。どう考えてもアンバランスな組み合わせだ。痛みに何か合併すること自体、局所のものではない?と思えばキリはないのだが。

 だがその不自然さから面倒でも検査を行い、これの検索を進めるか。採血での炎症所見、特に白血球増加に注目できるか。CTは造影まで追求する勇気があるか。

 

 

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