ワクチンの<最優先>対象者基準について
2009年10月14日 連載 冊子には一応<案>とあるが、医師らが今頃これを読んでいる。
※ 「・・」「→」は自分が勝手にほざいている内容です。
① 慢性呼吸器疾患
・喘息・肺気腫・慢性気管支炎があって受診している場合
・・ 6ヶ月以上咳・痰があれば慢性気管支炎ということを考えると、本当はヘビースモーカーのうちかなりの数が入るかもしれない。本来。
・以下の肺疾患でHugh-Jones分類3(平地歩行でさえ健康者ほどでなくても、マイペースで1マイル以上なら歩行可能)以上の重症度がある場合:陳旧性肺結核、非定型抗酸菌症、気管支拡張症、びまん性汎細気管支炎、間質性肺炎、塵肺など。
・・ まあ結局、症状があるすべての呼吸器疾患ということか。ただこの基準(3)はつまり(2:平地は人並みにOkだが坂道・階段歩行が人並みにできない)と(4:休み休みでないと50m以上歩けない)の間と思えば分かりやすい。
・過去1年以内に誤嚥性肺炎の既往あり
・・ 特別養護老人ホーム、療養病棟にかなりの数をもつと思われる。
→ 肺癌以外の呼吸器疾患で症状のある人は、ほとんど当てはまるのではないか。
② 慢性心疾患
・ NHYA2度以上の慢性心疾患ありの場合。1度は病名ありでも生活は普通。2度は軽度の制限。つまり安静では症状ないが、日常的な行動で症状が出てしまう。日常以下の行動でも症状が出ると3度となる。
→ 日常に支障をきたす2度以上なら、何らかの投薬を受けているはず。治療中ならあてはまるはず。
③ 慢性腎疾患
・ 慢性透析中
・ 透析導入間近
・ 腎移植後
・ 以下の腎疾患に対してステロイド・免疫抑制剤で治療中:ネフローゼ、慢性糸球体腎炎、血管炎、自己免疫疾患など。
・ 腎機能高度低下のケースで重篤な合併症、特に免疫能低下、慢性呼吸器、心疾患など。
・・ 腎機能が悪い場合、たいてい合併症がある。腎の血管に障害があること自体、他の部分の動脈硬化があるのは明白。
→ 腎障害があること自体、複数の疾患をもつことになえいそれ自体ワクチンの適応に入ると思うが、数値的な基準に(そもそも正確な測定が困難な)GFRを持ってきていてややこしい。
→ 確かに腎機能が悪い人が入院して点滴治療など受けると、入院が長期化して心不全など合併しやすくなる。インフルワクチン以前に、肺炎球菌ワクチンも見直すべき。
④ 慢性肝疾患
・ 肝硬変でChild分類ABCのうちBとC。
・・ つまり5項目(脳症、腹水、総ビリルビン値、アルブミン値、PT値。後者3つは採血結果)をそれぞれ点数化したそのスコア数が7点以上。ただ、腹水が中等度以上たまっててアルブミン2.8以下のみだと6点どまりというのが微妙。
・ 自己免疫肝疾患でステロイド・免疫抑制剤使用中。
⑤ 神経疾患・神経筋疾患
⑥ 血液疾患
は箇条書きといった印象で、具体的病名が挙がっている。
⑤のうち症例数が比較的多いと思われる重症筋無力症、皮膚筋炎、多発性筋炎もリストアップ。ただしALS、筋ジストロフィー、パーキンソン病、脊髄損傷などは「呼吸障害などの身体脆弱性をきたした者」とある。
⑥では全ての造血器腫瘍(白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫など)があてはまる。なお幹細胞移植後は半年<以降>となる。理由は6ヶ月以内ならむしろワクチンによる免疫獲得が期待できないから。
⑦ 糖尿病
・ 合併症(詳細あり)あり、または糖尿病合併妊婦。
・ 1歳から高校生の年齢までの糖尿病。
・ 上記2つに該当しないもインスリン治療を要する者。
→ つまり血糖コントロールがどうとか現状は関係ない。血糖が高くてもインスリン拒否してたりする者もいて、そこが複雑。
⑧ 疾患や治療に伴う免疫抑制状態
8-1 悪性腫瘍
・ 幹細胞移植予定あるいは移植後半年以降
・ 造血器腫瘍患者。ただし、治療終了から5年以上経過し治癒したと判断される患者。
・・ この<治癒した>というのはあくまで客観的な材料(画像)で再発の兆候がないと判断されたもので、将来永久に再発がないとまで保証するものとまではいかない。
・ 白血球減少を伴う抗がん剤治療を受けている患者。受ける予定の患者も含む。
・・ 抗がん剤自体、ほとんどが白血球を減少させると思われる。ただ、合併症が少ない特殊な治療(免疫細胞療法など)を受けているケースはどうか。
→ 悪性腫瘍自体がある意味免疫を低下させるわけなので、それ自体ワクチンの適応と思うんだが。
※ 「固形がん手術後の非担癌(癌を担ってない、つまり取り残しなし)患者および早期癌患者では免疫能低下は通常認めないため優先対象ではない」とある。手術で取りきれた場合は優先対象でないということ。
8-2 関節リウマチ・膠原病
・ ステロイド、免疫抑制薬、生物学的製剤を使用中の者。
・・ ただし詳細があって、ステロイドはプレドニゾロン換算で5mg/day以上。
8-3 内分泌疾患
・・ 専門外来に受診中と思われる特殊なもの以外では、<甲状腺機能が正常化していない甲状腺機能低下症>。極度の肥満(BMI>30あるいは腹部内臓脂肪面積100cm2以上)に慢性疾患(睡眠時無呼吸、慢性心不全、慢性呼吸器疾患、慢性腎不全など)が加わった場合は優先される。極度の肥満で無呼吸を調べたら、たいていひっかかるような気もするが。
8-4 消化器疾患(肝硬変以外)
・ 消化器癌(切除後、未切除も)で抗癌剤治療を受けているまたは受ける予定の者
・ 炎症性腸疾患のうち免疫抑制療法を受けているまたは受ける予定
・ 自己免疫性肝疾患やすい臓疾患で免疫抑制薬・ステロイド治療中
8-5 HIV感染症・その他の疾患や治療に伴う免疫抑制状態
・・・ 先天・後天性の免疫不全、免疫抑制治療中、医師が免疫抑制と判断した場合
⑨ 小児科領域
・・・ どの分野にもかかわらず、「小児慢性特定疾患受給者証」を持参している方、特定疾患対策事業の「対象疾患受給証」を持参している方、とある。
※ 「・・」「→」は自分が勝手にほざいている内容です。
① 慢性呼吸器疾患
・喘息・肺気腫・慢性気管支炎があって受診している場合
・・ 6ヶ月以上咳・痰があれば慢性気管支炎ということを考えると、本当はヘビースモーカーのうちかなりの数が入るかもしれない。本来。
・以下の肺疾患でHugh-Jones分類3(平地歩行でさえ健康者ほどでなくても、マイペースで1マイル以上なら歩行可能)以上の重症度がある場合:陳旧性肺結核、非定型抗酸菌症、気管支拡張症、びまん性汎細気管支炎、間質性肺炎、塵肺など。
・・ まあ結局、症状があるすべての呼吸器疾患ということか。ただこの基準(3)はつまり(2:平地は人並みにOkだが坂道・階段歩行が人並みにできない)と(4:休み休みでないと50m以上歩けない)の間と思えば分かりやすい。
・過去1年以内に誤嚥性肺炎の既往あり
・・ 特別養護老人ホーム、療養病棟にかなりの数をもつと思われる。
→ 肺癌以外の呼吸器疾患で症状のある人は、ほとんど当てはまるのではないか。
② 慢性心疾患
・ NHYA2度以上の慢性心疾患ありの場合。1度は病名ありでも生活は普通。2度は軽度の制限。つまり安静では症状ないが、日常的な行動で症状が出てしまう。日常以下の行動でも症状が出ると3度となる。
→ 日常に支障をきたす2度以上なら、何らかの投薬を受けているはず。治療中ならあてはまるはず。
③ 慢性腎疾患
・ 慢性透析中
・ 透析導入間近
・ 腎移植後
・ 以下の腎疾患に対してステロイド・免疫抑制剤で治療中:ネフローゼ、慢性糸球体腎炎、血管炎、自己免疫疾患など。
・ 腎機能高度低下のケースで重篤な合併症、特に免疫能低下、慢性呼吸器、心疾患など。
・・ 腎機能が悪い場合、たいてい合併症がある。腎の血管に障害があること自体、他の部分の動脈硬化があるのは明白。
→ 腎障害があること自体、複数の疾患をもつことになえいそれ自体ワクチンの適応に入ると思うが、数値的な基準に(そもそも正確な測定が困難な)GFRを持ってきていてややこしい。
→ 確かに腎機能が悪い人が入院して点滴治療など受けると、入院が長期化して心不全など合併しやすくなる。インフルワクチン以前に、肺炎球菌ワクチンも見直すべき。
④ 慢性肝疾患
・ 肝硬変でChild分類ABCのうちBとC。
・・ つまり5項目(脳症、腹水、総ビリルビン値、アルブミン値、PT値。後者3つは採血結果)をそれぞれ点数化したそのスコア数が7点以上。ただ、腹水が中等度以上たまっててアルブミン2.8以下のみだと6点どまりというのが微妙。
・ 自己免疫肝疾患でステロイド・免疫抑制剤使用中。
⑤ 神経疾患・神経筋疾患
⑥ 血液疾患
は箇条書きといった印象で、具体的病名が挙がっている。
⑤のうち症例数が比較的多いと思われる重症筋無力症、皮膚筋炎、多発性筋炎もリストアップ。ただしALS、筋ジストロフィー、パーキンソン病、脊髄損傷などは「呼吸障害などの身体脆弱性をきたした者」とある。
⑥では全ての造血器腫瘍(白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫など)があてはまる。なお幹細胞移植後は半年<以降>となる。理由は6ヶ月以内ならむしろワクチンによる免疫獲得が期待できないから。
⑦ 糖尿病
・ 合併症(詳細あり)あり、または糖尿病合併妊婦。
・ 1歳から高校生の年齢までの糖尿病。
・ 上記2つに該当しないもインスリン治療を要する者。
→ つまり血糖コントロールがどうとか現状は関係ない。血糖が高くてもインスリン拒否してたりする者もいて、そこが複雑。
⑧ 疾患や治療に伴う免疫抑制状態
8-1 悪性腫瘍
・ 幹細胞移植予定あるいは移植後半年以降
・ 造血器腫瘍患者。ただし、治療終了から5年以上経過し治癒したと判断される患者。
・・ この<治癒した>というのはあくまで客観的な材料(画像)で再発の兆候がないと判断されたもので、将来永久に再発がないとまで保証するものとまではいかない。
・ 白血球減少を伴う抗がん剤治療を受けている患者。受ける予定の患者も含む。
・・ 抗がん剤自体、ほとんどが白血球を減少させると思われる。ただ、合併症が少ない特殊な治療(免疫細胞療法など)を受けているケースはどうか。
→ 悪性腫瘍自体がある意味免疫を低下させるわけなので、それ自体ワクチンの適応と思うんだが。
※ 「固形がん手術後の非担癌(癌を担ってない、つまり取り残しなし)患者および早期癌患者では免疫能低下は通常認めないため優先対象ではない」とある。手術で取りきれた場合は優先対象でないということ。
8-2 関節リウマチ・膠原病
・ ステロイド、免疫抑制薬、生物学的製剤を使用中の者。
・・ ただし詳細があって、ステロイドはプレドニゾロン換算で5mg/day以上。
8-3 内分泌疾患
・・ 専門外来に受診中と思われる特殊なもの以外では、<甲状腺機能が正常化していない甲状腺機能低下症>。極度の肥満(BMI>30あるいは腹部内臓脂肪面積100cm2以上)に慢性疾患(睡眠時無呼吸、慢性心不全、慢性呼吸器疾患、慢性腎不全など)が加わった場合は優先される。極度の肥満で無呼吸を調べたら、たいていひっかかるような気もするが。
8-4 消化器疾患(肝硬変以外)
・ 消化器癌(切除後、未切除も)で抗癌剤治療を受けているまたは受ける予定の者
・ 炎症性腸疾患のうち免疫抑制療法を受けているまたは受ける予定
・ 自己免疫性肝疾患やすい臓疾患で免疫抑制薬・ステロイド治療中
8-5 HIV感染症・その他の疾患や治療に伴う免疫抑制状態
・・・ 先天・後天性の免疫不全、免疫抑制治療中、医師が免疫抑制と判断した場合
⑨ 小児科領域
・・・ どの分野にもかかわらず、「小児慢性特定疾患受給者証」を持参している方、特定疾患対策事業の「対象疾患受給証」を持参している方、とある。
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