大学の授業。キャンパスで、しゃべりのシンゴに会う。

「よお!勉強してるか!ゲーセン行こうよ!」
「バイトがあって。その」
「お前がなぜバイトばっかりしてんのか、オレ知ってるよ。再受験するつもりだろ。よくいるんだよ。とりあえずこの4流大学に入学して、1流狙うやつがな」
「人聞きの悪いこと、言うなよ!」

 そこへ、憧れのサトミ(2年)が通りかかる。

「あっ!あっ!こんにちは先輩!」
「誰が1流だって?」
「あっそれはもう!サトミ先輩のこ・・あたっ!」

シンゴが銃弾のように喋る。
「こーいつさ。再受験ですよ再受験!バイトしながら受験勉強するってタチの悪さ!こんな4流大学のやつらとは口きかないって。お前さバカ井!どの口開けて言えるんだ!」

サトミ先輩はシンゴを見据える。
「入りたい、いい医局があるから、いい大学を選ぶの?」
「そーですよ。えへへ!」
「だったら。4流大学出てから1流の医局を選んではいけないの?」
「えーそんなのアリ?」
「そーよ。アリなのよ」

感心するバカ井。
「そうだよ。そしたらもう4流なんて関係ないんだからさあ。アッタマ悪いんだから!」

開き直るシンゴ。
「そっかー!じゃあ俺たちは、このままこのエレベータに乗っかって医者になるのを待てばいいんだな!やったろうじゃねえか!」

向こうで立っている、2年の適当先輩。
バカ井は何かを感じる。

「どうしたんですか神妙な顔して」
「・・・」
「やだなあ。まだ失恋引きずってんですか。大したことじゃないですよこの大宇宙に比べたら。僕らね。話してたんですよ。もう医学生になったんだから、もう大学はどうこう言わずそのまま前に進むだけだって!」

シンゴも近寄る。
「そーだよなー。こーして受験戦争をくぐりぬけて。払った代償は大きいんだからさ。楽しくやろうぜ大学生!」

サトミも近寄る。
「そうよ!あたしたちを遮るものなんて、何もない!」

適当、やっと口を開く。

「・・・・たった今。学務で・・・留年言われた」

エーーーーーッ!リイイイィーーーーー!
オオオゥベイベエエッ!



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