情報

2011年3月15日 連載
 繰り返すが、ここまで情報が空転していく様は、まるで悪いお手本の医療現場だ。実際にそういうケースは耳にしたことがある。

 大病院。珍しい疾患。急変。治療にあえて大学病院の新薬。指示が一方的な教授陣。逆らえず現場で指揮する末端医師ら。治療は即効性はあるものの、副作用で急転。

 末端医師ら、家族へ説明。投与後よくなった。もう悪くならないと思う雰囲気の説明。しかしデータ評価は悪化。そんなはずはないと医師。しかし事態は深刻化。上層部への報告は次に日のカンファレンス。

 そのカンファレンスを続けるうち、末端医師の間での情報の食い違いが判明。どうやらカンファでの報告医師と直接治療の医師に解離あり。背後には、教授の手前なるべくいい報告に色替えしてしまう体質に問題あり。

例)「3日前よりは炎症反応が若干下がった(でも実際はCRP 25と22の違い)ように見受けられるので、有意差はないにしても今回の治療に期待したいと思います」

 今回の不味さと、異様に類似しているようにも思う。

 単調に生き残ってしまえる人種がいる。かわすのがとにかく天性のようなもの。会見を見るたび、そういう人間性まで見え透く。

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