ヤン・ウェンリーの行動で注目すべきは、2歩進んで1歩譲歩することだ。こちらが有利になったとして、周囲が躍進を促す。が、あえてそこで引く。
「ヤン先生。閉塞した冠動脈が開きました。だがあと1本、細いのがある。これもついでに開いておけば」とカテーテル助手。
「いやあ。今日はもうここでやめておこう」
「なんですと?」
「急性期はいったん食い止めた。あと1か所広げた気持ちも分からんではないが、それはあくまでこっちの興味によるものだ。衝動的な興味は、患者の予後を害するものだ」
「うぐぅ・・・!」
「君が論文で珍しい症例を発表したがるのは分かる。だがあくまで患者の利益あっての論文だ。利益あっての処置ではない。終わるぞ。じゃ、いいかな・・・」
「おお、覚えておれ・・・!」
ユリアン、お茶!
コメント
家族が被害をうけましたからよくわかります。