「施設より連絡!20名の発熱に呼吸困難!」事務より入電。
「受け入れの余裕は?」とヤン医師。
「5床しか空いてません。救急隊はもうこっちへ向かって・・あと3分!」
「受け入れをOKしたのは?」
「はぁ。なんでも・・・うちの助手先生が受け入れろと」
「自宅からか、やれやれ。そんなに僕を貶めたいかねー。ま。すべての悪は、スタンドプレーが基本だからな」
「救急車、来ます!はえぇよ!」
「慌てるな。想定外は世の常だ。君は早く空床を作る努力をしろ」
「し、しかし・・・」
「それが終わったら、紹介先の施設へ飛んでくれ」
「はっ?」
救急患者の診察。救急室があふれる。
「なるほどな。どうりで・・・別の事務員?空床は?」
「各病棟、1床もゆずりません」
「オーバーベッドなら何とかなるはずだ。軽症患者は外来のベッドへ移すんだ。これは命令だ」
「師長の許可がいります。なら絶望的です」
「師長ね・・はいはい」
外線を、プルルの1回で切る。
「よし!師長は不在だ!連絡がつながらん!」
「えっ?でも・・」
「うーん・・・この病棟に余裕があるな。師長が見つからない今、主導権は私にある。物理的に空けてくれ」
「は、はぁ・・い、いま!師長から折り返しコールが!」
「言っておけ。私は手が離せない」
施設より事務員から連絡。
「いま、着きました。私は何をすれば」
「風呂場か貯水槽の水を、取ってきてくれ。たぶんレジオネラが出るだろう。証拠だよ」
なんとか病床が埋まる。また事務員から携帯へ電話。
「ヤン医師。まだ手が離せないのはどういうことかと助手先生が!」
「まだ手が離せないんだ。前立腺が腫れててね」
神経とは裏腹に、尿線が細いヤン医師だった。これでもってして、施設はレジオネラの隠ぺいの開示を余儀なくされ、長年10年に渡るレジオネラ肺炎発症に終止符を打つことになった。
しかしこのあと、誰にも予想できなかった事態が降りかかろうとは、ヤン医師含め誰も知る由がなかったのである。
気になる気になる!
「受け入れの余裕は?」とヤン医師。
「5床しか空いてません。救急隊はもうこっちへ向かって・・あと3分!」
「受け入れをOKしたのは?」
「はぁ。なんでも・・・うちの助手先生が受け入れろと」
「自宅からか、やれやれ。そんなに僕を貶めたいかねー。ま。すべての悪は、スタンドプレーが基本だからな」
「救急車、来ます!はえぇよ!」
「慌てるな。想定外は世の常だ。君は早く空床を作る努力をしろ」
「し、しかし・・・」
「それが終わったら、紹介先の施設へ飛んでくれ」
「はっ?」
救急患者の診察。救急室があふれる。
「なるほどな。どうりで・・・別の事務員?空床は?」
「各病棟、1床もゆずりません」
「オーバーベッドなら何とかなるはずだ。軽症患者は外来のベッドへ移すんだ。これは命令だ」
「師長の許可がいります。なら絶望的です」
「師長ね・・はいはい」
外線を、プルルの1回で切る。
「よし!師長は不在だ!連絡がつながらん!」
「えっ?でも・・」
「うーん・・・この病棟に余裕があるな。師長が見つからない今、主導権は私にある。物理的に空けてくれ」
「は、はぁ・・い、いま!師長から折り返しコールが!」
「言っておけ。私は手が離せない」
施設より事務員から連絡。
「いま、着きました。私は何をすれば」
「風呂場か貯水槽の水を、取ってきてくれ。たぶんレジオネラが出るだろう。証拠だよ」
なんとか病床が埋まる。また事務員から携帯へ電話。
「ヤン医師。まだ手が離せないのはどういうことかと助手先生が!」
「まだ手が離せないんだ。前立腺が腫れててね」
神経とは裏腹に、尿線が細いヤン医師だった。これでもってして、施設はレジオネラの隠ぺいの開示を余儀なくされ、長年10年に渡るレジオネラ肺炎発症に終止符を打つことになった。
しかしこのあと、誰にも予想できなかった事態が降りかかろうとは、ヤン医師含め誰も知る由がなかったのである。
気になる気になる!
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