人柄

2012年3月18日 連載

 医師の人柄像はどこか共通してそうな部分がある。山田洋二が描く医者像、あれはかなり勉強している。上から目線で、冷酷<冷却でクール、守り姿勢で寡黙、見るからに<勝てそうにない>第一印象。

 一匹狼ならそれでもありだが、年月がたつほど医師はチーム、人間関係を要求される場面に出くわす。たとえばどんな平和な病院でその医師が適切な診断を下していても、最悪の状況におかれることがある。どう診ても軽症なのが、実は難治性疾患だったりして毎年訴訟がある。

 その内訳をみていると、多くのケースが医師とその他スタッフとの解離だ。医師はたしかに診察、検査、診断、治療はした。ただ問診票など自分の手元にきたものだけが材料だ。周囲のスタッフが気づいた点や患者・家族側の情報が十分渡ってない。検査・治療でも、一匹狼の視点だけでやる。些細なミスもダダ漏れる。

 さらにその裏を覗くと、やはりふだんの雰囲気にも問題があるケースも多い。すぐ怒ったり、周囲の意見をバカにしたり、ただひたすら暗かったり。こうなるとサポートもされることなく、裸で医療をすることになる。

 人柄はオーラに出る。それが患者の不利益にまでつながることがあるということだ。



 

 




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