37歳で研修医・・・というのをやっていて半分で寝てしまったが、よくぞ描いたという描写があった。

 それは、医者が怒ってその怒りでまた怒りしまいには譲れなくなってくる描写だった。草なぎを怒鳴る医者。淡々とする草なぎに、ますます腹が立ち所構わず怒る医者。

 いやまさしく、現場はこれとの戦いだ。草なぎではなく、怒りで一段上がるそのプライドに対してだ。

 医者という仕事をすると、毎年何かを達成していく。そのほとんどが自己満足だ。しかし達成感というのは恐ろしいもので、個人によって伸びが全然違ってくる。達成しない者は毎年同じ、する者は次々進む。いずれも直線で向きは同じのまま年を取る。

 しかし、経験があればあるほど思わぬ事態に出くわす場面に遭遇する率が高くなる。絶対優位なはずの自分が、見下ろせるはずの立場の人間に正面から批判・否定されたときだ。そこで、同じ目線で考えることができるかどうか。それを越えて、お互い武士のように仲良くなれるか。

 自分はちょっとまずいと思ったら、その一寸前で修復にかかる。1歩、まあ2歩までは譲る。そこからはケースバイケース。争うのは周囲の評価を得てからだ。

 それにしても、医者の喧嘩は女と同じだ。合わなければ、もう会わない。








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