仲直り

2012年4月15日 連載

 君らはたとえば仕事をしてきて、<仲直り>をしたことはあるだろうか。仲直りというからには、その前に争いがある。争うのは意見の相違があるから。ただし不倫などのトラブル類は除く。

 自分は病院で仲直りの場面とか、そうなったという話を聞いたことがない。1つはもう反省すること自体が年齢的にもはや不可能である、ということ。尾崎の歌にもあるが「従うとは負けること」なのだ。

 ならなぜ争うのか、という疑問がわく。しかしそれが必然なら、争う時間は長いだけ無駄だ。しかし争うのは醜いものであり、幼稚であり今後の周囲を遠ざける。

 ならどうやって争うかだが、こちらがアグレッシブなほうが有力に思えるがどうせ決着が着かぬのならパワーの無駄だ。いっそ放たれる矢だけ冷静に叩き落とせば十分だ。そうすれば争うことなく、相手もあきらめようぞ。

 そういう話をして気を鎮めさせ、争いを避けさせた事例があった(数年前)。その友人がその数か月後に語った言葉。

「あのときはやられた気分だった。先生がそう説得すると、ああそうかと納得してしまう。そして家に帰って、あれっ?と気づく」

 いたく感動した。しかしそのあと、余計な一言。

「先生には、その才能を別の仕事に生かせばと思う」

 うわぁ。
 


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