過酷勤務の中

2012年5月2日 連載

 居眠り運転が議論されている。長時間労働が明らかに影響しているものと思われる。

 病院では長時間労働はザラだが、ヘルプを要請すれば経営側は休養を考えてくれる、はずだが。無理な労働の強要のために労働者が労基へ駆け込むことを、経営者は何より恐れている。

 しかし働く医師が欲に溺れて自ら無理なシフトを組めば、そのうち思わぬ形で責められることになる。ふつう医師は常勤先があって、1週間の過半数をそこで働く。給与は決まっており、場合によっては仕事の出来不出来がそれほど反映されない(よほどは別)。

 それでも週に2日くらい暇ができるから、せめて1日は非常勤として別病院に勤める。これも固定で1回あたりの給与は決まっている。あとが余暇となることが多いのだが、それでもと空き時間を当直、非常勤と振り分けている者もいる。

 そうやって全て埋めてしまう場合、どこかが<休憩時間>にあてられる。楽な病院を選び、そこでついでに休憩しようという発想だ。もちろんそんな保証はないわけで、多忙を極めたまま常勤先での業務へと突入することもある。

 そんなとき、睡魔やケアレスミスの罠がある。常勤先のほうが時間が豊富で(忙しくとも)単調になりがちなので、つい気を取られることがある。そもそも常勤先はいい意味で緊張感が乏しい。そこがマイナスに作用するわけだ。

 自分はいったいどこで人間らしさを取り戻しているか。そういうゆったりした時間を、週1回は確実に持ちたい。常勤先へのベクトルというか、反動を保つため。













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