呼ばれない医者

2012年5月14日 連載

 どんな病院で勤務しても夜間・休日に呼ばれないはずがない。いや、そんなところもないわけではないが・・・。

 そこそこ忙しい病院に勤めてきたが、それでも1回も呼ばれてない医者もいた。ナースに聞くと、「不機嫌だから」という理由だ。だがこれは理由にならないようで、理由になりうる。こういう答えが返ってくるらしい。

「すべて当直の先生に、指示を仰いでよ!」
「患者診てないから、よくわからん」
「あなたの報告が、よくわからん」
「何が言いたいわけ?」
「で、僕にどうしろと?」
「きみ、だれ?」

 せっかくと報告したつもりのナースらは傷つき、その防衛本能から同じ行動を避けに出る。もしこれが男性社会なら、堂々と次の日あたり「分かり合いたいんです!」とお近づくはずだ。

 リーダー格には、こういった相談が毎日のようにくる。これをそのまま当事者の医者にダイレクトにぶつけるわけにはいかない。彼らも言い分を用意するだろう。その後の関係にもヒビく。ナースの報告も脚色もあり、総師長らの手助けも借りる。

 ナースは女性主体、医師は男性主体。女性医師が増えたとはいえ、大部分が第一線から早期に引退するのが現実だ。リーダーシップ取ってる者も少ない(内科・外科系・救急)。実際は、男女の性格的な駆け引きが行われている、ようなところがあって興味深い。言い方が多少エロく聞こえたのなら、すまんせん。





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