誰でも初心をもっている。医学生の頃または医者に成りたての頃、それを今の自分と比べてみる・・・久しぶりにそれを思い出す良い機会だった。

 初心を貫徹できるかはともかく、研修医時代につらい経験をしていないと、あとでは取り返しがつかない。つらい経験というのはそうだな・・・カラの雑巾を絞って水1滴出すまで入れ続ける力・・・のようなものだ。死を多く看取ったり激怒されることではない。

 もうちょっと詳しく言うと、カラの雑巾の経験とは・・・調べ物なら文献を英語圏外までも追求し、他局教授にまで相談し、資料室で埋もれるほどの経験。治療なら、患者のサイドでモニター患者交互にずっと付きっきりの経験。目が離せないという状態・医師の本能からだ。

 しかしツラい経験をしていても、後にふんぞり返る者が大半だ。楽になったら坂を転がるようになり、苦労の元を取ろうとする。一方ときに初心に戻り、乗り越える者もいる。これは非常に少ない人種だが、彼らは自分を客観的に振り返ることができるという特技を持つ。

 でもこれからは、それ以上に求められるものがある。情報の末端にいないことだ。現実はあの手この手で、医師といえど弱いものから葬られる。これをも出し抜く。その環境が患者を冷静に救い、ひいては自分の魂も救うことになる。

 違うかね?先生。 ←マツケン?



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