受験の秋でもある。統一試験などが行われ、ランキングを競い合う。記憶力、カン性、センス、応用が問われる。

 各科について、いまの生活にどれだけ役に立っているのか正直に述べよう。

<国語>
 医学で読む文章に、会話やストーリーはない。ただ論文では要旨→前置き→本論→結果→議論→結論という順番で進んでいくので、それらを口頭でも説明できる能力は問われる。事実とその前後説明。行間まで読むようなことはない。そうすると、ただ、語彙が豊富だといろんな場を乗り切れる。日本語への早いレスポンス練習という意味で、現代文はトレーニングになる。古文・漢文はせいぜい医師会同好会の遊びに役立つ程度。

<数学>
 基礎医学方面に進む場合、それも生化学・生理学など役に立つ・・?というのも苦しい。医学で立ち上げられた公式はかなり難解なものが妥協して簡略化されたもので、それを利用したうえでの応用となる。それに問題が与えられてそれを得くものでもない。呼吸生理・麻酔科でも基本は足し引き算だ。なので数式の理解では呼び起こすものはあるが、受験知識が活躍することはない。

<物理・化学>
 製薬会社の説明で、何が何に作用して・・・あるいは論文で仮説を立てたり文献を理解するうえで、考え方が参考にならないでもない。しかしやはりそれもすでに与えられた構図が事前にあるのであって、公式を利用してというものでもない。特に製薬会社の説明は、理系の脳を満足させるような効果でもってるのかもしれない。

<社会>
 これはもう、まったく機能していない。高齢医師との会話に役立つくらいだ。歴史に詳しい医師は多く、中年以下はゲームの影響が大きい。「戦国時代」「三国志」「満州事変」あたりは押さえておくと・・かえって付き合わされる羽目になる。

<英語>
 いや、これはもっと勉強しておくべきだった。ただ受験はスピーチ重視でないから話は複雑だ。できればせめて大学時代に聞く、話す能力を身に着けておくべきだった。前にも話したが、論文でも高みに行くほど日本語が通用しなくなる。英語で聞き、英語で理解する必要に迫られる。海外の発表に行けば英語の質問が早口で飛んでくる。海外の友人ができるかどうかも、ここで決まる。


 総括すると、英語はできるだけやっておくべきであるし国語・理数系はまぁ・・・引き出し程度かな。雑木林で見つかるタンス預金みたいな。












コメント

nophoto
Lupu
2012年10月28日9:40

It’s a pleasure to find such rationality in an answer. Welcome to the dbetae.

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