悪化の時期

2012年10月28日 連載
 冬は多くの病気が悪化しやすい時期だ。中でも頻度的には糖尿病、肝硬変、肺気腫の悪化が多い。しかも感染症の合併が高頻度だ。これらの疾患はそこそこ安定した状態で(急激な悪化無しで)維持できるはずなのだが、ふとしたキッカケ、たとえば風邪症状だけで入院する事態に陥る。フタを開けるとそれぞれ高血糖アシドーシス、高アンモニア、肺炎。これらは簡単に昏睡・呼吸不全へと移行する。

 しかもなぜか週末や夜間帯の入院が多いため(受診の先送り)、当直医も情報不足で治療が効く以前に病状が圧倒してしまう。甘やかしてた家族に「なんとかできないんですか?」と言われてもこっちの言い分は「こうなるまで一体何してたんですか?」だ。

 変な医者に当たると、最悪だ。当直医はロシアン・ルーレットみたいなところがある。その医者の専門が、その日の当直の限界だ。でも手当ても出るし、明日はいないし(非常勤の場合)割り切れる立場にある。そこが怖いところだ。非常勤で、次の日まで気にしてくれる医者などほとんどいない。なので休日の前、せめて外が明るいうちに受診すべき。

 


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