信念の失敗例 ⑪ 「口が達者になりたい」
2013年6月9日 連載こう言葉に出す人間はいないが、実際そういう人格に突き進む医師は多い。忙しいほど診療が思うようにいかないのは当たり前だが、そこで興味を失すのは筋違いだ。しかし長年受援勉強をやってきた身としては割に合わないもののようだ。
てなると、理論武装に走りがちになる。医学書は知識の海だ。どんな深みにでもハマれるので、達成感の満腹感を味わうことはできる。論文やディスカッションも加えれば、今の橋下知事に負けないくらいの毒舌も発揮できる。現に国公立の病院のICUカンファレンスなどは宗教的ともいえるほどの威圧感だ。
こうやって、ほとんどが勘違いしてしまう。それが患者さえ圧倒して(患者側が)分かったフリをしたり泣き寝入りしたり、それをコンセンサスとか威張りだす。だが圧倒されてでも訴訟に踏み切るケースは、よほど特定個人に向けられた日頃の怒りのようなものが背景にあると思われる。
まあ大人がそういうものだけど、不器用さ(技術でなく)がある人はある意味それを大切にしといたほうがいいと思われる。オープンな不器用さでもいいから、自分を理論などで飾らないことだ。
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