医師の最初の数年は修行、もうそれこそ詰め込みで進んでいく。常に刺激があり達成感があるからハイテンションで、その攻撃性でいい。ただちょっと言いたいが、失敗して一人前というのを豪語する者がいる。本当の一人前は、研修時代から失敗はしない。少なくともそんな捨てた言葉ではない。
5年くらいになると一通りの達成感で多くが勘違いする。もう1人でやってけるという医師が大勢出てくる。自信家だ。そこで、取り返しのつかない者が出てくる。
しかし大部分は10年も過ぎて、全くの新天地に向かう者が多くなる。本当に行きたい病院・土地に向かうことになる。そこには親子・結婚などの都合がある。早くも老後まで考慮した人生設計だ。なので医者も10年ほどの履歴を聞けば、その後の延長線が想像できる。
つまり30代後半、開業する者も多くなり、大半が民間へ。ナンバー1~2も珍しくない。20代と違って雰囲気が安定化。信頼も得られやすくなる。いいトシの取り方ではある。外科崩れが発生し、なぜか消化器内科が激増する。
40代。なぜか女医は多くが消えている。開業医は借金抱えつつの黒字に奮闘し、民間勤務医師は独自のスタイル・専門性を確立。救急部出身が単身、民間の面接に来る。
自分は結論として、開業はしないことにした。借金増やしながら黒字を求めるのはどうかしているし、老人になってまでバイトする勢いは欲しくない。民間で専門性を明確化、しかしナンバー2(まで)を保持。保守的だが柔軟、ポーカーフェイスで動揺せず。そして、庶民的な心を忘れず。
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