触手

2015年2月22日 連載

 民間病院でも、アベンジャーズ的要素を駆使する必要がある。いまの病院は人間的にも分業的なところがあり、基本的に各科は交流を持たない。少なくとも積極的にはない。自分の時間が来たら、干渉も関心もなく帰る。

 だが、ふと踏み込むことで他科、他医師の患者の病気を発見したりして救命につながることもある。そもそも自分の持ち患者が、他の医師の目にも触れる機会があったほうがいいのだ。最近は患者を囲い込んでしまう医師が多い。

 それとなく触れさせるためには、しょうもない内容でもいいから紹介しておく。紹介はさすが断れない。診療を断るとは、院内での存在を否定されてもしょうがない。

 そういった化学反応をあちこちに作っていれば人との交流も増えてきて、ときには運命的な出会いすら感じることだってある。本を読んだり学問に手を伸ばす、というのもそういうことかもしれない。

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