これまで東京が続いていて、今年は京都。

1日目

○ シンポジウム IgG関連疾患における最近の進歩

 IgGの中のサブクラスIgG4の異常、それをきたす全身疾患。それがIgG4関連疾患(2001年からすでに提唱)。

・ 自己免疫膵炎 ・・ 診断のきっかけは腹部超音波・CT。MRI含め疑い例発見。確定が生検(超音波下)となると、それなりの病院での精査となろう。DM悪化、黄疸でも念頭に置く必要あり。ステロイドがよく効くだけに早期発見を要する。膵外病変が多発するため全身性の精査も。

・ IgG4関連硬化性胆管炎 ・・ 癌とおなじみPSC(原発性硬化性胆管炎)との鑑別を要する。生検の結果は全く異なる。自己免疫膵炎の際、この合併を疑うこと。これもステロイド反応良好。ちなみにPSCだと肝移植。

 また、この関連疾患は涙腺・唾液腺にも好発するといった特徴がある。しかし自己免疫疾患である以上、全身の精査が必要であることに変わりはない。

 このほか呼吸器、腎臓病など特徴、ガイドラインの羅列が豊富ではあるが、日常的な疾患から掘り起こすにはまずTPの上昇→IgGの高値→IgG4の測定、まずここまでいけるかどうか、じゃないだろうか。あるいは超音波・CTでおかしいと思ったらMRIまでやってみて、多臓器に病変もあるなら速やかに大病院カンファレンスにかけつつ組織診断、といったところか。

 患者側もキーワード検索でもって、この病気のガイドラインまでたどり着くことがあるかも(膨大なデータ結果をもとに)。

 いまの健診内容を見ていると、これらの疾患が早期発見されるとはとても信じがたい。開業医優位の流れがある限り、なかなか難しいのではないか。というか、開業医は一部以外あまり知らないのではないか。

 なおIgG4はすでに保険適応内となっている。

 確かにステロイドの効くはずの病気の発見が遅れるのは、訴訟ものだ。


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