ちょっとついでに。カンファレンスで。
「患者さんは70歳、敗血症。グロブリンを投与」
「おいおいおい待てー若造」
「はい?」
「この不景気の中、国はさらなる税でもって国民を吸い尽くそうとしている。いわゆる血税だ。その?血税を?君らは遠慮なき医療でもって、容赦なくばらまく」
「抗生剤が効かなかったので」
「そーうそこだ。抗生剤が効かなかった。それが何を意味するか。ひとつ。抗生剤が本当に効かなかったあるいは?もうひとつ。はたして。その抗生剤の選択がぁ。そもそも正しかったのか」
「そ、相談しておくべきでした」
「遅おい。時間や病気は待ってくれないしかし。医者は過去にも時間を進めるべきだ私らがこうして未来を操るに従い過去にも時間を進め。分析するのだいかに、我らの方針という理想が、当初の目的から遠ざかっていたのかを」
「これからは、過去を評価しつつ話し合い、その上で方針を立てます」
「よかろ!1つの治療は複数の病態を変える。それらが蜘蛛の糸のように、無限の選択肢をもつ。君が1秒に1つ考えたって終わらん。では、患者の変化を気にするあたり、どうして睡眠できようか、どうして病棟を離れようか?」
寝る時間が来たので、このへんで。
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