ワクチン受診が増えてきた。世間的には「今年は早く流行るらしい」と噂が流れており、早めの注射を希望する人が多い。小児も診察数をこなした分、接種にも慣れてきた。

 が・・・親は子供をちゃんと押さえててくれ!危なくてたまらん!

 そこの職員!<もむな>といっただろうが!
 東洋経済という雑誌を、表紙を見ていきなり購入。お題は「ニッポンの医者・病院・診療所」。

 産科医の減少、飛び込み分娩(つまり事前情報なし)に悩まされる産科医、小児科医の過酷な当直勤務(月8〜10日!)、外科志望医師の減少(ここ10年で3割減少(7割が当直明けでもオペ室入り))、新規開業医(特に30代後半と若年化)の増加、小児夜間外来のコンビニ化とその背後にいるモンスター・ペアレンツ。一方の小児病床(関東の例だが)は空床がなく通い点滴になる例など。残念ながら、ネガティブな情報しか見当たらない。

 ここんところ病院で軽症の小児を診る一方、時々夜間の診療にも携わっている。夜間はたいていドクター・ナース各1人くらいしかいないから、検査など簡単にはできないし、じっくり1人1人診る時間もない。どうしても午前診療へのつなぎとなる。(子供を)かなりほったらかしの現状に驚く。自己判断、辻褄合わない供述も。自分を正当化するためのような話も聞こえる。

 そして僕らは陰で・・「じゃあなんで、昼間に連れていかなかったんだ?」と呟く。

 親からは無理な注文や問い合わせ。「(かかりつけのデータ・薬もなしに)結局この子の持病の診断名は何ですか?」「何日したら治るんですか?」「薬1週間分ください。予備のために」「詳しい検査で、もっと調べてくれないんですか?」「朝までここで泊めてもらえないんですか?」などなど。昼間のストレスをそのまま引っ張った、遠慮ない視線が突き刺さる。

 しかしこちらも反省することは多い。少なくとも同じ過ちは繰り返さないようにしたい。

 
 偽装が相次ぐ。ニュースで目を引いた文があった。

≪専門家は「消費者や従業員を見下した経営者の姿勢が偽装を生んでいる」と指摘している≫

 病院内でも、経営者の有無を言わさないプレッシャーというものが、スタッフを押し潰さんとしている風潮はある。企業もそうだと思うが、今は経営者の世代交代が頻繁であり、先代のこだわりが必要なくなったこと(しがらみが無くなった)も主な原因だ。

 経営側の命令により・・・限られた時間、予算で事務員スタッフらは自腹を使ってでもやり遂げる必要に迫られる。

「とにかくなんとかしろ」。

 空床を埋めるため、事務員ら自らが<患者>となるケースも多い(これも偽装か?)。保険適応にするため同一月に行った複数の検査を<調整>したり(改ざんか?)。

 さ、いつもの関連図の作成だ。

 病棟に空床→大損の恐れ→経営者より事務員に喝→事務よりドクターに要請→しかし患者入らず→他病院に電話か出向いて患者要請→向こうも同様

 そして・・・究極の選択は。

 ホームレス居住区へ向かう(毎月の入金前を狙う)→穴埋めの入院を懇願→<社会的入院>として受け入れ→症状がなくとも一通りの検査→数か月の入院→病棟やがて混んでくる→居住区へお送り

 大阪はこのパターンが多い。これ専門の病院だってある。

 業界用語で、このやり方を<錬金術>という。

 なぜ、こういうビジネスが話題にならないのか・・・?

 だってこれが、業界ビジネスのやり方そのものだから。

 張り切ってサインする前に、契約書の小さい文章を見落とすな。 
 
 不動産景気も、もう終末に向かおうとしているという話をチラホラと聞く。テレビや新聞では、その話題は禁忌とされている。バックアップするスポンサーらが許さないのだ。よって地価が減少に転じてても、決して<買いどき>の押しの宣伝の手を緩めない。実際に地価があちこち下がってきてるこの現状も、どこにも報道されてない(都心とかは別格だろうけど)。

 不動産業者らは今、血眼になって最後の一手をかけようとしている。特に中間マージンで生計を立てている仲介業者は危険(個人でやってるとこは特に命がけ)。国にとっても業者にとっても、不動産は(楽して)私腹を肥やす手軽な手段だ。

 自分は住宅・土地を非難しているのではなく、国民を騙してでも楽して儲けようとする仲介業者らの存在が鼻につくのだ。

 そもそも銀行がATM手数料を取ったり、投資信託を勧めるのも中間マージン狙いが高利益だから。以前の日本テレコム被害(声掛けでサービス変更数百円)やグッドウィル(雇用者から天引き数百円)も似たようなことをやっている。

 こういうことを意識してれば・・・明細・伝票の詳細、値段の比較、契約前内容などを確認する際、その解釈に役立つことがある(←抽象的な表現となってしまうが)。
 
 ようやく涼しくなり、シャワーよりも風呂が気持ち良くなってきた。紅葉を味わえないにしても、露天風呂に入るには最高の季節だと思う。自分は叙情っぽい旅館よりも、むしろ都会の(新しい)ホテルにあるようなものを好む。

 学会・講演会では必ずそういうとこ(ホテルなど憩いの場)をチェックし、当日夜はスターバックスや漫画喫茶で学習のまとめにかかる(サーバーへ転送)。

 再びホテルに戻り、屋上か地下のバーで飲む。流れるクラシック。

 会場で会った、かつての同僚から電話(番号教えたばかり)。
「どこに泊まってる?」
「○○ってホテル」
「そっか」

 そして。現実はこのあとこうなる。

→学会会場で出会った人間(数人)が夜中にやってくる
→いきなり部屋に入ってくる
→アダルト番組を勝手に見られる
→持ち込まれた酒・肴で散らかる
→世間話、たいてい人事など病院関係の話になる
→自己主張の応戦
→連れて来られた青二才が芸の生贄(いけにえ)に。
→先輩による青二才へのお説教
→僕の「もうやめたれ」でますます過熱
→誰かが女医を誘おうと興奮、電話
→断られる
→深夜の街へのくり出し計画
→結局みな爆睡

※ 彼らは宿を取ってなかったらしい。

 そして。

→二日酔いで目覚める
→出発の電車にかろうじて間に合う
→体調不良のまま帰還
→詰所よりSOS
→おもやげ持って駆け付け

 循環器グループなど体育会系の科に入る人は、こういう付き合いにタフでなければならない。

 ・・・でもせめて学会や講演会は、1人で孤独がいいと思うようになってきた。

魔人人形

2007年10月18日 読書
 メタボリックにあやかって、様々な製品が出ている。ビリーズ・ブートキャンプとその亜流のほか、今日「ワールドビジネスサテライト」でやってた<ゼロ食品>。

 「ビエラ」CMでもおなじみの独特な解説者(金沢寿一?って誰?)。ため息混じりの「っ」に特徴あり。

 →食事を質素にされただけではっ、商品が売れなくなっては困るかっ。売れるためにはっ(低カロリーでありながら)、味をいかにおいしく保持するかどうか、んが鍵のようでんああるっつ。

 しかし、コーラがカロリーゼロでも単独で味わうことはまれである。結局、好きな人はどんどん甘えて食べまくるのである。←まだマネしてるのか?

 患者への指導にも疲れてきたが、ここである患者が最後の手段に出た。食欲抑制剤「マジンドール(サノレックス)」。希望があれば、内科でも案外気安く出している。その魅力たるや、まさに魔人にとりつかれた人形のようになる(1-2ヶ月で耐性あり、そこまでが勝負!)。食事をする気にならないという。人生の楽しみを犠牲にするのかそれは今後の課題でんある。

 メタボから抜けたい人。勇気を出して、主治医にお願いしてみるんだ!その重い口を開いて・・・んがっ!

 マジーン!ドール!(大寒)
 MRのパワハラ訴訟、初の労災認定。ひどい暴言を浴びせられていたようだが、これ以上の話はそこらにゴロゴロしている。その立場(生活のため)から訴訟しようがないものだってある。

 MRの仕事はとにかく半端じゃない。何百という病院を1人が任されるのも珍しくない。売上が伸びたら伸びたで、数字が落ちたら必ず叩かれる。女性社員が会議で泣こうと容赦ない。部下の責任は上司に直接回る。ならばそこそこの売上げ維持が、生き残りのコツだという。

 医師も最初はかなりしぼられるが、自ずと上の位につくようになっている(どんなバカでも)。不思議なのは、「ああいう上司になりたくない」とボヤいていた奴が、上に立つと結局同じキャラに化けていることが非常に多いことだ。

 どうやら、こういう過程がある。

 下積み時代に上司のパワハラによる、弱い者いじめを目撃→自分はそうなるまいと頑張る→取り入ることで気に入られる→輪に入り忠誠。恩恵を頂く→上司の敵は自分の敵(絶対視)とみなす→内グループ以外はみな警戒。情報はすべて上司へ密告→内グループに新入り入団→理想像への教育

 さらに部下のキャラによって・・・

? 教育に素直でない部下→グループで意地でも調教
? 教育に素直な部下→さらに洗脳し輪を強化

 となる。やってるコンセプトは宗教団体。こういうグループはかなり多い。もちろん医師だけに限らない。病院には多数渦巻いている。いわゆる<派閥>がこうして誕生する。

 さきほどの文に「絶対視」という項目がある。これは宗教的なもので、その人に服従したら全て今後受け入れます、という危険なものだ。これが<戦争>を生み出した根源に他ならない。

 パワハラという言葉に多少無責任さも感じるが、<こうでないといけない>という考えを平然と飲み込んでしまってる危険がある。でもそれは、最初から自分以外を排除してしまう行動ではないか・・・?

 絶対的なもの=信念と間違えてる医者に、神のご加護を。エイメン(おいっ!)。

 僕らがよく使う言葉。

「嫌な奴は、どこにでもいるよな・・・!」

 できることは、部下いじめする部下を叩きあげることだ(おい?)。

 スタローン(ロッキー)なら、どう言うか・・・。

 寒い路地を想像してください。

「それは人間の伝統だ。権力がある人間は、それにしがみつく。自分を変えようとはしない。何故かって?失うのが怖いからさ。そして周囲を顧みない。自分しか可愛がれない。愛し方を知らないのさ。だから政治が腐敗し、民衆が路頭に迷う。だが心配するな。そういう奴らは孤立する。行きつく先は無人島だ。人生の楽しみがないからな。お前はむしろ同情しろ。だが爪は隠しておけ、全ては見せるな。お前に似た仲間から味方を探し、お前らだけの組織を作れ!技を磨き心を分厚くし、そいつを圧倒してやれ!アイマスト、ブレイクユー!」

 ドカン!

(中継)「あ、い、今。イワン。どらごが・・・!」

忘年会

2007年10月13日 読書
 病院の忘年会は、みな最低3つくらい参加するものだ。

?全体での忘年会(つまりホテルなどでする公式の忘年会)
?各部署(詰所、医局、事務)ごとの忘年会
?部署関係なしの仲良し組による忘年会(つまり嫌な人間を除く)。

 ドクターはしかし他部署の忘年会にゲストとして単独で呼ばれることがある。もちろんスポンサーとしての期待、それと内部事情の漏洩という目的がある(彼らは親睦と言うが)。これには要注意だ!

 医局の分では、今年はマジシャンを呼んで、各テーブルごとに巡回してもらうことになりそうだ。知り合いの紹介でフリーのマジシャンに面談。

 幹事の僕は、ロイホでちょっとしたトランプ技を見せてもらった。

「おっ!すげえ!」

 3枚のトランプを裏返し、位置が知らん間に変わるという初歩的なもの(裏返す瞬間に指で左右を入れ替え)。

 果たして相場は・・・?

「じゃ。おねげえします。いくら?」
「これで(人差し指)」
「1万?」
「御冗談を」
「へへ・・・10万だよね」
「それと、別途交通費、食事代も別です(あんたも食うのか?)。撮影は基本的に禁止。ただしムービーでなくポラのツーショットなら1名2千円で対応します。先生はデートの予定などは?」
「で、でえと?あわわ・・・」
「何でしたら自宅まで参ります。先生の場合通常料金10万のところ・・・8万に特別サービスいたします!」
「い、いや。いいよそれは(高えんだよ・・・!)」
「できれば高齢者病棟でのレクレーションなぞ・・・」

 そうきたか。この男、営業に徹してる。ま、売り出すなら攻勢に出んとな。

「先生どうでしょうか?認知の患者さんなどに?」

 僕はしばらく考えた・・・。そしてハゲタカの鷲津のように。

「お断りします。ハトを使われて、(クリプトコッカス)髄膜炎にでもされたら困りますので。お引き取り下さい。行くぞ!アラン!」

 言ってない言ってない!
 先日のボクシング試合が、尾を引いている。マスコミは亀田家を待ってましたとばかりに叩くが、その中で<セコい>という表現があった。

 確かに、関西人はセコい。人一般ではなく、主に経営者や与える立場、アピールする立場の人を指す。今や日本全体がそうかもしれないが、関西のセコさは半端なものではない。各病院の経営状況を一通り知ってるつもりだが、そこも例外でない。

 関西人はいわば商売人気質。利益になる人間にはヘーコラするが、そうでない人間には手段を選ばない。調子が良ければ気前はいいが、立場が悪くなると薄情になる。なので第一印象はいいが、自分の立場の保守に関しては命がけだ。

 いい時は、いいのであるそれは当たり前。運もある。自分の力だけでない。肝心なのは、ピンチに直面したとき。(特に上に立つ)人間の価値は、そこで決まるといってよい。

 勝てる試合ばっかして本当のピンチを逃げていると、言い訳ばかりの人間になる(医療従事者に多い)。

 冬が近くなって複雑・難解な病態も増えてくるが、医師らは決してその(ピンチでの)瞬間にじっくり向き合う責任がある。経過がいい患者というのは、所詮どの医者が診ても良かったりするだけのことなのかもしれない。

 セコい人間はすぐ見破れる。彼らはいざという時、すぐ逃げる。おっとこれはスタローンの説教みたいだ!

「徹夜が続くと、絶望的になる。俺もそうだった。だが弱気は損気だ。損気は短気を生む。人間性さえ踏みにじる。誘惑もあった。しかし俺は魂は売らなかった。患者は助かった。その精神を貫けば、絶望的な患者100人いても、1人救えるかもしれない。俺はそう信じている!」

 そういう説教、してみたいなあ・・・!

「だからうちの病院に来い!僻地だが心配ない!自治体は俺が変えてやる!俺たちで変えるのさ!ゴーフォーイット(神社の階段でジャンプ)!」

 それくらい熱がないと、医者は僻地に来てくれないだろう。

借金する人たち

2007年10月4日 読書
 社保庁だけでなく、職員らの詐欺行為の被害は、とにかく半端な額じゃない。いったい何を手に入れたかったのか?詳しく調べれば、大半が「賭け事」。

 僕の周囲の医者・事務員も賭け事をしてる人間は多い。一番多いのがパチンコ・スロット、競馬、株。あと賭け事ではないが仲介役(病院紹介・投資紹介)。チャンスの機会が少ない大阪では、この世界にどっぷりつかってる人が特に多いそうだ。中には馬まで買った病的な(スツレイ!)医者もいる。

 結局みな、悲惨な結果に終わっている。運による栄光は、長続きしないようにできている。

 確かに、パチンコで想定外の損失が出て財布がカラの時の絶望感は分かる。「もうない!ない!でも次は勝てるかもしれない!いや勝つしかないんだ!」そしてATMへと走る。

 かつて成功したときに(勝ったときに)頭に流れたドーパミンのあの気持ち良さが忘れられないのだ。すると輝きを取り戻そうとする。パーキンソン病の機序に思わず納得だ。

 これが資金難で日々抑制されたら・・・?そのままでは人格に異変を来してくるものと思われる。そうなると、目的達成のためにみな手段を選ばなくなる。気が付くと、真の友人はもういない。

 自分は、その日いい事が続いたらドーパミンが流れすぎたと思い反省し、その日の後半は地味にいく(交通手段や食事、買い物を控える)。逆に、今日はどしたんだ?ぐらい不運が続けば、後半は抑制をゆるめる(さっきの逆だったり、散髪に行ったり夜の街に皆で出かけたり大作映画を観る)。

 なぜそんな習慣を重んじるのかというと・・・そんな(賭け事にハマったら危険な)自分をよく知っているからだ。

 
 リタリンに限らない。僕らも処方にあたって時々首を横にひねることが日々ある。無論、患者に薬を希望されての話だ。

 例えば、僕が転勤してくる前のカルテですでに処方されている薬、あるいは紹介された患者で前医で定期処方が決まってるケース。時々、落とし穴のように思えることがある。

 ヤー公(ふるう!)関連でよく重宝されるのが利尿剤と睡眠剤(ハルシオンやロヒプノール)。利尿剤はヤクの検査逃れのため、後者は売りさばき目的のことがあるらしい(お偉い筋関係者より)。正直、処方の見直しをすべきかどうか困ることがある。

 また話が逸れるが、最近あちこちで落とし穴が多くなった気がする。具体的には「おいしそうな話」「得しそうな買い物」。あ、美人局にはホントに注意しろ(それに似たことが縁で、病院から逃れられない末端スタッフも結構いる。雑巾のように使われている)。

 実は開業計画を立てていたが、ひとまずおあずけだ。ハイエナ業者らの腹黒ぶりに、疲れた。ほとんどが<中間マージン>を狙う者たち・・・こいつら、マンション業者と何ら変わりはない。

 サーガマニュアルの更新をこまめにしつつ、今月は頭の冷却期間とする。食事も洋食から和食に替える。

「チキンは皮を剥ぎます!」←<ハート・ブルー>
 

 いろいろあって、大型連休とはいかなかった。連れと行ったのが淡路島。南岸の孤独な景色がベスト(ただし険しい山道あり)。海と太陽、そして崖(笑)。大阪に住んでたらまずお目にかかれない。

 沖縄でレンタカー借りたときも、雑誌に載ってるロードよりも自分でふらりと寄った裏街道(これも南岸)が素晴らしかった。

 (景色が単調で)助手席は眠ってるし、おかげで自分を見つめなおすことができた。

「俺って、何やってんだろ・・・?以上!」

 とにかく人やバイクや自転車がいないのが、いい。それと警察も(いや、でも分からんぞ最近は!)。

 病棟から電話。

『先生、お休みのときにすみません』
「はいはい。どうぞ?」
『○○さんですが・・あれ?あ、この人先生の患者さんじゃなかった・・・ガガガ』
「あ?おい!もしもーし!」(林道)

『ガガガ・・・あれ?あ!もしもーし!どうもすみませんでした!』
「う、うん。ま、ええわ・・・」
『先生、今どちらにおられるんですか?』
「う、うう・・・うみぞい!」

 淡路島の北端で、行ってもない四国各地のおみやげを買い・・・詰所・医局・事務で配った。旅費より高くついた。なんとか金時、団子、うどんが好評だった。

 ※お願いだから、すぐさま駐車場の車の中に持って行くのはやめてほしい(仕事中に)。

「(ナースら)先生、一体どこへ行かれてたんですか?」

シュワルツェネッガー吹き替え風に・・・

「あててみろ!」

 結局、袋に混じっていたレシート(サービスエリアの)でバれた。
 
 企業の要求がより具体的なもの(即戦力・専門性)になり、それに応えるべき若者側に忍耐力のなさが目立ってきた。年功序列の崩壊により、将来性がある意味くすんできた・・・。未来が見えないという不安がモチベーションを下げている。その燃料である賃金の固定化が拍車をかける。

 若者の賃金が上がらないのは、経営者と組合の魂胆(自己の利益追及)があるからで、企業は今になって技術継承ができないとか騒いでる。伝承されるべき若者を足切りしてきたことによる、当然のツケ回りだ。

 ・・・などなど、この本を読んでの感想。

 医師はそう簡単に転職とはいけないが、30-40代の医師が(ある病院に)転職してくると、過去の各病院の勤続年数をたどることによって、(採用側は)先の予測をある程度立てるそうだ。転々としている医者はそれなりの理由があると考えられているのだ。

 ただし、専門的な技術を身につけるために(修業目的で)転々とするのは好まれる。だがいずれはそれらを1か所の病院で総合的に発揮してくれないと困る。

 となると、(会社とは違って)採用前の評価で仕事のウェイトが決まる。「この先生は何ができて・・・これはできない」などと頭を悩ましながら、より効率的にドル箱化するための予定・報酬が考慮される。

 ある程度売り込みは必要だが、あまり何でもできるアピールだと仕事量が過剰になり、逆にアピールの個性が少ないと雑用業務に回され報酬にも響く。

 なので、もっと自分を客観的に見直して<ほどよいアピール>はしておく。例えばAとBが出来ても「AはできますがBは経験少々で」とか。実はいつでもBができる備えができている。どこか余裕を作っておかないと、毎回能力を超えた要求をされることになる。それはミスという隙になる。

 ある大学院生が言ってた。例えば実験1つするアピールをして、実はもう1つ並行させて(そこそこでも)こっそり成功させておく。他の仕事の波が寄せたり実験が立て続けに転んだとき、その隠れたデータで逃げ切る。ただこれは教授からの逃げ切り口実みたいなものだから、感心すべきものではない。

 でも要領は必要だ。もっとも最初から相手に<容量>を見せてしまってはいけないんだ。で、ホントに空き容量ができたら賢く埋める。

「教授。メモリがいっぱいです」
「じゃ、仮想メモリで頑張って!」

 これから医者になる人、研修医の人らが修行をある程度終えてそろそろ落ち着きたいと思った時・・・実はその勤務先への第一アピールがかなり重要なことを知っておいて欲しい。

 それまでの修業中に身につけることは・・・とにかく後々心の中で<○○ができます。これまで○例やりました!>と堂々とハッキリ言えなきゃいけない。病院採用側も企業みたいになってきているが(抽象的な夢より具体性重視)、ある程度時代にも合わせないと。

 なので、風呂に入ったときなど心で叫んでみよう。

例)「ぶくぶくぶく・・・本日の戦果は!巡洋艦6隻撃沈に戦闘機数十機を撃墜!敵方に甚大・壊滅的被害をもたらした!当方の被害は魚雷発射管のみ以下同文!」←太平洋戦争ライク

 「助教授!これより教授回診軍団が大軍を引きつれやってきます!」

 おい講師!教授がお呼びだ!ぶくぶくぶく・・・!(ふるう!)

 
 
 緊急の記者会見は痛々しかった(アメリカの圧力?)。魂が完全に抜けた表情。どこかで見た光景だ。いや、何度か見ている。

 僕の周囲でやめていった、ドクターたちの姿とダブる。辞めるパターンは限られる。

 ? 一生懸命やって疲れて辞めるケース
 ? さぼり続けてついに辞めるケース
 ? トラブル続きに耐えかね辞めるケース
 ? 上層部からの一方的な圧政で辞めるケース

 これらの機序が多かった。以下、各論。

? ある事への執拗なこだわり(問題提起)→独自の思想に基づく提案→周囲とのディスカッション→周囲の支持なし→上層部への強制的提案→(しばらくして)→上層部よりお叱り→逆切れ→辞意表明

? サボり→周囲からのクレーム→受け入れず→上層部でクレーム処理→(しばらくして)→周囲との確執→上層部へ報告→逆にお叱り→逆切れ→辞意表明

? トラブル頻発→隠蔽・言い訳→上層部でクレーム処理→(しばらくして)→周囲職員の辞意表明→待ったをかける上層部+別職員探し→新規採用決定→上層部よりお叱り→逆切れ→辞意表明

? 激務→上層部へ依願→反応なし→辞意(半)表明→上層部からの交渉(金銭など)→やや昇給→上層部による仕事量増加→辞意(半)表明→上層部無反応→(しばらくして)上層部による仕事量増加→辞意表明→「対策練る」と待ったをかけ別職員探し→新規採用決定→上層部強気→逆切れ→辞意表明

 (しばらくして)・・という部分がある。ここでアクションが次に進まず、忘れられて元に戻って繰り返してるのが現状。みんなそこでふんばる。しかし、そこより矢印が進むと<ウツ状態>となり、もう止まらない。返事が「はい」→「はあ」→「・・・別にいいよ」と投げやりになっていく。

 大人がこういう心の変化に気づかないから、子供のいじめに気付かない親が増えたんじゃないかな。

 さて一方のメディアはこぞって「国民はどうなる?」とか言ってる。でも、国民を追い詰め手放した張本人は彼らだろう。今こそアイデアを出してもらいたい。時間はかなりあるはずだ。医療問題の指摘でも、同様のことが言える。

 何が言いたいかというと・・・背負わなくていい立場の人間は、ある意味勝手だなあということ。僕も勝手な人間の1人だが、いつまでもウダウダとチャンネル変えるのはよそう。

 漫然とした批判はストレスになって、結局自分に返ってくる。

 <アナーキー>にならないよう気をつけたい。
http://www.wa3w.com/LC2J/#anchor_911netsuzo

 「ユナイテッド93」、観たばかりだったのに・・・。

 先日この話題に若干触れたが・・・なるほど。そんな気もする。アメリカのトップならやりかねない。原爆を落としたのも陰謀みたいだしね(降伏を延長させての見せしめ攻撃)。

 だとすると、航空機が正確にビルに衝突したのも念入りな計画だったのだろうか。それで思い出すのが「今そこにある危機」の紙製ミサイル。ターゲットに誘導装置があり、そこへ絶対に当たる仕組み。

 年表を見たら分かる通り、彼らは何年かのサイクルで軍需・景気を拡大させている。(海外がある意味平和だから)海外に喧嘩を売るために(市場活性化のため)自作自演をしかけたような形か。ごく一部の強大な権力(利権)が垣間見える。

 一方、日本の貯蔵金庫である(はずの)年金は、組織ぐるみの陰謀で着実に食い荒らされていた。<身内>はお互いをかばっていた。

 それぞれの事件において、アメリカ人のセコさ、日本人のセコさがよく象徴されていると思う。

コネは大事!

2007年9月6日 読書
 マイケル・ムーアの新作はまだ見てないが、医療制度は1つの例であって、日本は今後アメリカの歴史を追いかける。と思う(※ワーキングプア問題はアメリカですでに90年代経験済み)
。日本はアメリカによってバブルという夢を見た。今はそのツケで追われてる、いわば消費者金融との戦いだ。

 確かに経済格差は、<もともと持っている人>がどんどん太り、<持ってない人>がどんどん失うことを表しているが、最近では情報に関してもそれが顕著。これはこれで変えようがない。

 今後は<コネ>をいかに持っておくかも大事になってくると思う。いやらしい言葉に聞こえるが、いざ自分や家族をまず助けたい時に、たまたま○○が知り合いだった、そのお陰で助かることがある。

 特に医療関係では、患者側でも賢い人はかかりつけ医の緊急連絡先など(なぜか)プライベート的に知っている。またその人脈をたどって紹介してもらったり・・・どんなケースでも対応の受け皿ができていたりする。「ええっ?汚ねえ!」と思うかもしれないが、そんなのどこにでもある。ただ問題はその見極め(選択)。

※ 自分は著名な先生と知りあうため、学会会場で質問→懇親会でアドレス交換→以後メール友人(定期的に質問)。本にサインもらうようなことは、やめとけ。

 こういう話が出ると、やれ善悪がどうとか利己的とか言う人がいるが、そんな事言ってる人はあらゆる競争から降りなければいけない。

 よく夕方や深夜に庶民の立場で<平等>を唱えるバラエティ芸人がいるが、彼らはいざという時自分らだけ守る、身の構えができている。

 日本人は「ひとつよろしく」に弱い。プライドが高く、断りにくい人種だ。それは悪い意味にも、いい意味にも作用する。そういう意味では、日本のこの格差は<つながっている>。分別がある人なら、こういう人間関係はむしろ(若いうちに)作っておくべき!

 まずその第一歩として・・・フレンドリーで謙虚な姿勢でいこう。不要な敵は作らない。

 でも日本人がその弱さまで失ってしまえば、今のアメリカみたいに格差が<断絶>するだろう。

E=mc2

2007年9月6日 読書
 NHKの特番に感動した!

 E=mc2。物理で習ったはずだが、生活で使わないので忘れていた。物質は質量が減ると、それ相応のエネルギーに変わるという法則。じっとしている物体には、それ相応の潜在エネルギーがあるということだ。

 今暮らしている惑星は、もとエネルギーだったのが質量に置き換わったものである。

 さて、この公式。これは気持ち的なものには当てはまらないか?

<診察前>「よし、今日も頑張って診療だ!」
<診察中>「な、何でこんなに(患者が)いるんだ?」
<診察後>「だるう・・・」

 かなり生気を失った。

「でも先生!全部さばけましたよ!」←ナース
「おっしゃエネルギーに変わったあ!」

もっと几帳面な医者の場合。

<診察前>「今日も頑張って診療します!」
<診察中>「休む暇なし!全てみっちり!濃い濃い診療!」
<診察後>「こんな忙しいなんて。もう・・・ここ辞めます」

「でも先生!莫大な売り上げが!」

このエネルギーの生産は・・・核融合並みじゃないか!

(結語)

 几帳面すぎる人ほど、核爆弾並の潜在能力を持つ。

 昔の教授の言葉を思い出すなあ・・・。

「医者ならじっとするな。アクション起こせ!アクションを!」

(教訓)

 意志のある医師は、石(頭)ではない。

※ 別症例

医師「説明しますよ!いいですか?・・・です。はあはあ」
患者「こら!全然納得できんわ!」
医師「すみません・・・」

 患者側のエネルギーに変わった!

医師「ほんとは今日は用事があるんですが・・診ましょう!」
患者「おありがとうございます。おかげで治った!」
医師「ああ・・でもデートできんかった」

 ↑これは好ましい例。

医師「よっしゃ今日は俺のおごりだ!」
 財布からビッグバン。いろんな料理に姿を変える。それらはやがてスタッフらの体重となる。

 では、揉めてる年金問題・・・m(質量)にあたるものは国民の金で、追いつかんほど物凄い速度(c)で利用されてE(エネルギー)・・・これは国民の怒り、ビッグバンか?

 宇宙と逆だ・・・。

(怒り)=(ストレス)Xc2
 医者の立場から、それを語るなという人もいるかもしれないが・・・。

 以下述べているのは主に民間・個人病院に関して情報収集した内容から。偏った部分が多いかもしれないが自分の予感は(後々)当たるほうなので参考にして欲しい。

 自分の住んでいる大阪は、全国の中でも最も団結が弱い都市といわれている。吉○興業をシンボルにしちゃダメだ。こういう人を食う団体達によって、陰で苦しんでる人が大勢いる(のは最近のニュースでも明らかだ)。この作られたインパクトと無力な気質の差はなんだ・・・?

 その気質。ワーストな言い方では「まず自分さけよければ」、マイルドに言うと「まず自分で精一杯」。これは貧困が多い地域とか関係なく、全体的にこの傾向が顕著に強い。

 関東のタクシー業界は値上げに踏み切ってよそも続いてるが、大阪は特に団結が弱く実現は困難と言われている。そのくせ上層部が鶴の一声で始めた500円タクシーなるものが横行している。

 大阪の病院が全国でどの位置かは知らないが、民間・個人病院で感じる格差というのは病院間でのというのでなく、病院内での階級の格差のことである。

 ドクター・ナースは今のところ転職が容易で収入も安定しているといえるが、困窮している収益のしわ寄せは人件費、それも彼ら以外の・・・事務員や検査・レントゲン技師、ヘルパーらに回っている(特に事務員。薬局は微妙)。ドクター・ナースらの<しない>雑用を彼らが請け負わされる。病院にとってドクター・ナースら辞めてもらっては困る存在(すぐに補充がきかない)だからだ。これをドクターナースらもすでに意識している。

 ここまでは今に始まったことではないが、最近では特にこの2団体(ドクターナース&その他)間の距離が大きくなっている。具体的に言うと「いっしょにやろうよ」という姿勢がなくなっているのだ。「うちは頑張ってんだからアンタらちゃんとやってよ」という姿勢が強くなっている。短絡的に言うと、薄情で確信犯な人間が増えている。

 恐ろしいのはこれが意図的いうより、ごく自然に守られていることだ。

 そして、より彼らを酷使する経営側。この構造は実はいじめの発生母地に近い。

 もちろんドクター・ナースの勤務そのものへの不満(過酷な勤務・リスクなど)はもちろんある。しかし不満を言うことすら憚(はばか)られてるスタッフの気持ちも考える姿勢が必要だ。

 それを思いやる余裕のない人間のする医療など、たかが知れている。
 
 こうやって断定で文章を綴るのはある意味無責任ではあるけれど、(何度も修正しつつも)それをやってのけるのは(たとえ人前でなくとも)実に勇気がいるのだなあと実感した。

 
 以下は、(新地などで)信頼できる筋から聞いた話がモト。

 どうやら関東ではファンドによる病院買占めが進んでいて、来年以降は(そういう体制そのものが)法律化によって促進されていく方向のようだ。借金など金銭的なトラブルを抱えている(企業でいえば不良債権を抱えているような)病院は、今後ファンドに次々吸収されていく運命にあるようだ。

 確かに国の圧力で銀行が<貸し渋り>を始めれば、病院も企業同様に無力となる。

 この国の究極の思惑は、小規模病院を潰していって回転のいい(割のいい)一部の大規模病院と、24時間体制の開業医を残していくことだそうだ。

 オオカミ少年みたいに騒ぎ立てるつもりはないが、重要な法律が僕らの知らないところでどんどん決められていることは確かなのだ。みんなと同じものばかり見てては、ダメだよ(自分に言い聞かせ)。

 ファンドのやり方がどうなのか勉強するには、やはり<ハゲタカ>が持って来いだ。

 再放送予定、あり!
http://www.nhk.or.jp/hagetaka/story/outline01.html

  
 
 買うのが遅くなったが、当直の友として購入。復刻への感謝の気持ちから慎重・丁重な扱いとなっており、以前のようにタコ焼きで汚しながら読むのは御法度だ。

 今回はオバQの単行本までがついており、読むのに思わず時と場所を選んでしまう。それにしても仕事に疲れたあとで迎える、オバQの顔のなんと優しいこと!

 それにしても・・あのマンガ(とどろけ一番)が、ない!ない!ま、焦ることはない。別の号を揃えていくとするか・・・。

 当時77年といえば「スターウォーズ」が公開された年で、マガジンやらサンデーやらでスターウォーズ特集がひっきりなしに組まれた。コカコーラの王冠もこの頃。

 また、「さらば宇宙戦艦ヤマト」の百円プラモもこの頃だ。やたら暑い夏、シンナーが扇風機の風で漂い気分が悪くなった。

 この77年は子供のアドベンチャー心をいちばんくすぐった時期だと、僕は勝手に思っている。

 これら全ての世界に共通していた世界観とは・・・そう!

 「女は、すっこんでろ!(女は男が守るもの、という気持ち)」

 ま、本宮ひろ志のマンガにはかなわんが・・・。

 医療版でもこういう企画が欲しい。

<コロコロコミック 医療版>

1.「ヤブえもん」(秘密の道具で診療)
2.「がんばれノイへ!」(研修医のドタバタ)
3.「ヘキチっぺ大将」(僻地でのし上がる医者)
4.「カエルくん」(時間になったら帰る医者)
5.「医療センターあらし」(文字通り)
6.「パー・マン」(こいつホントに医者か?の話)

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