短シリーズ <Between the lines>
2007年5月8日 医療にこだわらず、医師になってこれまで日常で学んできた教訓。1冊のボロボロの手帳からピックアップします。
要は、これまで自分に言い聞かせてきたことなど。現実に即しているので、明るいのもあれば暗いのもあります。
みなさんの生活に少しでも役にたてば幸いです。
要は、これまで自分に言い聞かせてきたことなど。現実に即しているので、明るいのもあれば暗いのもあります。
みなさんの生活に少しでも役にたてば幸いです。
「自分の健康管理も正直に」
2007年5月8日 中年になると体のどこかがギクシャクしてくる。医師やナースは酒飲みが多く検診でよくひっかかるわりに自分たちの異常は気にしない。しかし患者には懸命に説明している。
これは一種のモラルの低下(偽善者)と思われる。確かに人の病気を見つけてそれを治しているという、使命感・満足感のせいで、自分への配慮がかえって減退するのだろう。
しかしそれは、逃避であり傲慢に他ならない。そんな人間(自分を何とかしようとしない人間)に、他人を指導する資格など無い。家庭をほったらかして仕事に生きがいを見つけてる人種と変わらない。
自分は5年目あたりで少し太ったことがあり(ストーリー参照)、いろいろ暗示を書いて毎日言い聞かせて効果があった。
<一部抜粋>・・今思えば強迫的な部分もあったが、暗示はこれくらいがちょうどいい。
・ 脂肪・コレステロールが高いなら、夜食をやめろ。早食いやめろ。尿酸高ければ肉・酒やめろ。マックも食うな。まず家に置くな。それでもいいなら、一生薬。
・ 今日は魚・野菜は食べたか?
・ タバコは吸うな。国がもうけて周りが迷惑。
・ 背筋をはって歩け。迷わず階段使え。
もちろん尿検査やレントゲンなど、要精査のものもあるが、たいてい指摘されるのは<メタボリック>関係である。
そこで・・・
<ビリーズブートキャンプ>!
ちゃう、ちゃう。
これは一種のモラルの低下(偽善者)と思われる。確かに人の病気を見つけてそれを治しているという、使命感・満足感のせいで、自分への配慮がかえって減退するのだろう。
しかしそれは、逃避であり傲慢に他ならない。そんな人間(自分を何とかしようとしない人間)に、他人を指導する資格など無い。家庭をほったらかして仕事に生きがいを見つけてる人種と変わらない。
自分は5年目あたりで少し太ったことがあり(ストーリー参照)、いろいろ暗示を書いて毎日言い聞かせて効果があった。
<一部抜粋>・・今思えば強迫的な部分もあったが、暗示はこれくらいがちょうどいい。
・ 脂肪・コレステロールが高いなら、夜食をやめろ。早食いやめろ。尿酸高ければ肉・酒やめろ。マックも食うな。まず家に置くな。それでもいいなら、一生薬。
・ 今日は魚・野菜は食べたか?
・ タバコは吸うな。国がもうけて周りが迷惑。
・ 背筋をはって歩け。迷わず階段使え。
もちろん尿検査やレントゲンなど、要精査のものもあるが、たいてい指摘されるのは<メタボリック>関係である。
そこで・・・
<ビリーズブートキャンプ>!
ちゃう、ちゃう。
「愚痴を聞いてもらえ。その日のうちに」
2007年5月8日 こういう仕事に限らず色々落ち込むこともあるが、いくら反省しようと、自分の(正しい)言い分というのは残ると思う。そのまま心を閉ざしても人間生きてはいけるが、余ったフラストレーションは確実に溜まり、何かの拍子に自分を壊す。
そうならないためにも・・・
<ビリーズブートキャンプ>!
ちゃうちゃう。
メールなどでなく、なるべく印象が新鮮なうちに誰かに聞いてもらうことだ。ありのままでなく、若干は歪曲してもいい。聞いてもらえる人間こそが、一生の友である。その代り、その友人の話も聞くべきである。人に話してみて、あとで気づくこともある。
そうならないためにも・・・
<ビリーズブートキャンプ>!
ちゃうちゃう。
メールなどでなく、なるべく印象が新鮮なうちに誰かに聞いてもらうことだ。ありのままでなく、若干は歪曲してもいい。聞いてもらえる人間こそが、一生の友である。その代り、その友人の話も聞くべきである。人に話してみて、あとで気づくこともある。
「IT’S TRUE 〜BUT〜で相手を諭せ」
2007年5月8日 いろんな啓発本でもいうように、いくら正しいことでも頭ごなしで訴えてはいけない。人は変化に不安を感じる動物だからである。
具体的には(使い古された例えだが)上司が部下に「あれは実によかったと思う。でも、できればもうちょっと・・」といったような表現。
もっと現実的には「この前はありがとう。でね、ほんとに悪いけど・・・」など、相手にいったん油を差して相手の表情が軽くなったら本題に入る。さらに譲歩した部下なら、あなたは幸せな上司である。当分。
まあしかし、帰ってくる反応は相手による。特に医療の現場はプライドが高い人間が多いので応用が難しい。無反応な相手なら、感受性が乏しい人間だと評価するしかない。
具体的には(使い古された例えだが)上司が部下に「あれは実によかったと思う。でも、できればもうちょっと・・」といったような表現。
もっと現実的には「この前はありがとう。でね、ほんとに悪いけど・・・」など、相手にいったん油を差して相手の表情が軽くなったら本題に入る。さらに譲歩した部下なら、あなたは幸せな上司である。当分。
まあしかし、帰ってくる反応は相手による。特に医療の現場はプライドが高い人間が多いので応用が難しい。無反応な相手なら、感受性が乏しい人間だと評価するしかない。
「怒りは何も解決しない」
2007年5月8日 それ(怒りで解決)はアクションやサスペンス映画などでの話である。怒りというのはたいてい衝動的で、相手に土足で踏み込む行為だ。それは破壊という行為であって、何も生み出さない。
その怒りはひょっとしたら抑えれたものだったかもしれない。抑えれなかったということは、今後もその同じ限界線で何度も爆発を繰り返すことになる。怒りだらけの人生になる。それは避けたい。まだ間に合う。
ならば、ここは1日にまず1つ耐えることを実行して、<私が落ちなかったダークサイドシリーズ>自慢話のタネにすることにしよう。
その怒りはひょっとしたら抑えれたものだったかもしれない。抑えれなかったということは、今後もその同じ限界線で何度も爆発を繰り返すことになる。怒りだらけの人生になる。それは避けたい。まだ間に合う。
ならば、ここは1日にまず1つ耐えることを実行して、<私が落ちなかったダークサイドシリーズ>自慢話のタネにすることにしよう。
「ポイントカードは捨てろ」
2007年5月8日 財布がどんどん窮屈になる。山のようにあるカードのせいだが、一応どの店も入る縁があって捨てられない。使うかもしれないポイントが若干ある。
それではすでに、あなたはその店の奴隷のようなものだ。そんなつまらんポイントのためにあなたは引っ張り廻され、新たなフロンティアを築けなくなる。
ケチケチした考えにならんためにも、必要最小限、シンプルな中身でいこう。
それではすでに、あなたはその店の奴隷のようなものだ。そんなつまらんポイントのためにあなたは引っ張り廻され、新たなフロンティアを築けなくなる。
ケチケチした考えにならんためにも、必要最小限、シンプルな中身でいこう。
「たまには田舎に電話しろ」
2007年5月8日 親が年をくって仕事を辞めたりすると、とたんにあれこれ口を挟んでくる、のはどこも同じ。時間がたくさんできるからだ。
時間が余ると、「やれあの子は何を食べて、何をしてて・・」とあれこれ妄想をふくらます。テレビを見る機会も多くなり、最近では事件も多いため心配事も増す。君も家族から離れて生活してそれなりに気には留めてるだろうが、彼らの思ってくれてる時間には到底及ばない。
君にとっての1時間が、時間を持て余す彼らにとっては一ヶ月。それぐらい時差がある。
じゃ、たまには電話してやるかと何気なく電話するだけでいい。ただし普通の内容でいい。新しい話題・派手な内容は誇大妄想を作り出す危険があるので注意。
今日は気が向かないだとか、そんな自分本位は後悔する。君がジジババになったとき、その(親子で話すことの)有難さが分かっても遅いのだ。
ただし相手の話が長すぎる場合、自分は「今、病院から呼ばれた」と逃げるようにはしている。
時間が余ると、「やれあの子は何を食べて、何をしてて・・」とあれこれ妄想をふくらます。テレビを見る機会も多くなり、最近では事件も多いため心配事も増す。君も家族から離れて生活してそれなりに気には留めてるだろうが、彼らの思ってくれてる時間には到底及ばない。
君にとっての1時間が、時間を持て余す彼らにとっては一ヶ月。それぐらい時差がある。
じゃ、たまには電話してやるかと何気なく電話するだけでいい。ただし普通の内容でいい。新しい話題・派手な内容は誇大妄想を作り出す危険があるので注意。
今日は気が向かないだとか、そんな自分本位は後悔する。君がジジババになったとき、その(親子で話すことの)有難さが分かっても遅いのだ。
ただし相手の話が長すぎる場合、自分は「今、病院から呼ばれた」と逃げるようにはしている。
「性善説でもない性悪説でもない、<周悪説>」
2007年5月8日 そのまま解釈してしまうと<周りが悪い>みたいな表現になってしまうが、そうではなくて。悪いというのではないが最近は利益を出すための手段が選ばれなくなっている。そのため、本来理想であるはずの手本のカタが失われ、予備校専門的な裏ワザばかりに人が群がっている。受験に罪はないが、こういうものの考え方が学生自分からあると、将来歪んでくる。
医療の現場でもそういったことが起こってきており、患者がそういったマネーゲームの危険に晒される可能性(不必要な過剰診療やそれに伴う隠蔽)もある。
いい医療を目指すのも大事だが、個人の力で変えられる現実ではない。ならせめて、周囲に渦巻く悪から患者を1人でも助け出そうという正義感を研いでおく必要がある。大げさな表現だが、ここでいう<悪>とは<人命を無視した欲>のこと。
医療の現場でもそういったことが起こってきており、患者がそういったマネーゲームの危険に晒される可能性(不必要な過剰診療やそれに伴う隠蔽)もある。
いい医療を目指すのも大事だが、個人の力で変えられる現実ではない。ならせめて、周囲に渦巻く悪から患者を1人でも助け出そうという正義感を研いでおく必要がある。大げさな表現だが、ここでいう<悪>とは<人命を無視した欲>のこと。