あ~あ~ああ~

2012年10月24日 映画

 特別なスキャンもせず発売となった、見かけ倒しで終わりそうな007ブルーレイBOX。特典も従来とさほど変わらないらしい。

 それでも自分がどうしても気になるのが「リビング・デイライツ」。なんとあの芳忠による吹き替え(ティモシー・ダルトン)!あ~あ~ああ~リビンデ~ライ~ダダダダン!ダダン!

 橋の爆破シーンがあるのだが、徐々に壊れていく橋の有様がどことなくangry birdsっぽい。そのときの音楽も壮大でカタルシスがある。この危険な贅沢さが、007シリーズのいいところだ。デートでいうなら、遊園地で遊んで海の見えるレストランで食事、バーで飲み誕生ケーキ、最後にプレゼントといったようなもの。007と共通するのは・・・独身の特権、ということか。

増えているもの

2012年10月24日 連載

 若いうちは少々の病気でも自力でなんとかできてしまうが、どうしても入院が必要な病気に陥ることがある。これは誰にとってもいえることで、受診してすぐさま入院を迫られることだってある。

 もちろん本人が入院拒否すればそれまでだが、たいてい病気は夜中に悪化するので救急要請をする羽目になる。どこかには搬送してくれるだろうが、そこで診断がついて半ば必然的に入院になる。特に、夜間の急患を朝まで外来でもたせるようなことは通常しない。

 そこでだが、入院が決まると身内に連絡がいくことになる。しかし最近、個人情報みたいな口実で教えてくれなかったり、また絶縁状態であったりするケースが増えている。これらの背景には、独身生活が本当に孤立・無関心的なものになった状況がある。身内の病気・死や事故・つらい場面にも立ち会わず、金だけ借りて気持ちも返してない。あとで現れた家族が、淡々と語る場面がある。

医師の悪口

2012年10月23日 連載
 医師当人が知らないだけだが、ほとんどの医師は陰口を叩かれている。医師のほとんどは性格が悪いがそれだけでなく、守られた利権であることが原因している。しかも、他のスタッフとの距離が大きい。

 ただ中にはその医師を利用してパダワン化し、デビューしようとする者がいる(愛人を含む)。しかしそれは一握りでよほどの努力をした者。ほとんどは夢のゴミ箱へと消える。

 それで諦めるかというとそうではなく、期待を裏切った医師への逆恨みへと変貌する。周囲へのプライドもあり、それを保つべく陰口によって隙間を埋めることになる。小集団の長として留まるためだ。で、別の意味での利権を保とうとする。

 陰口というのはご存じのとおりたいてい悪口だから、医師がちょっとでもミスったらゴシップ、ひいては祭りとなる。医療行為の責任は通常医師にあるので、それ以外には(一部ナースは別)なんだかんだ逃げ道がある。ここでやめておけばいいが、モヤモヤがつのって一線超えるのが必ず出てくる。宿命的に衝突し、結果的には恥をかかされるわけだが。その一方、医師の心もED化する。

 だからという訳ではないが・・・自分はなるべく、院内行事には参加している。雰囲気を感じておく。

 以上の内容は偏見に満ちているが、ネットにない情報が自分の取り柄なのでやはり述べさせてもらった。

YAKUZA

2012年10月23日 連載
 やくざ、という言葉があまり聞かれなくなってきた。いやいまだに<ヤーさん>と陰では言われているが、正直こいつはそうなのか、どうなのか。中途半端な者が増えてきた。強そうで、臆病。刺青なのに、ひ弱。文句つける割に、標的不明。なので、ここでは広義のヤクザとして述べる。

 医師になって予想もしない洗礼が、①いじめ・いやがらせ、②投資、③やくざ、だろう。学生のときは関わらないし、知る由もない。①は学生時代のとは比較できないもので、なんせ転職いうても簡単にはいかず次の職場もどうか分からない。②は広い意味だが、事業を起こしたり共同経営を迫られたりと罠がいっぱい(何度も言うが、日経平均とともに変動する者に注意)。

 で、③。医師は基本的に患者を選べない。第一印象でも見逃すことがある。気づいたところで<あぁ、しもた>となる瞬間がある。ただトラブルのケースのきっかけは最初の対応にあったりする。

 最初の対応というのは、つい軽々しい言葉、説明のない処置、軽薄な印象など。実は日頃の患者が我慢して泣き寝入りしそうな内容だ。奴らはまず、こういうところから突いてくる。

 こういうとき<末端事務員>を呼ぶと、つい謝ったりして反撃の口実を与える。末端だと記録に残らないようなもの。必ず責任者(事務長・院長・理事長)を交えること。責任者を後出しで呼ぶと、「それまでの経緯に関しては私は存じませんが」で逃げられる。

 言葉通りだとダーティだが・・・揉めたら、巻き込め。私の助言は間違いない。

 医師が転職して、最初に当てられる入院・外来患者の中にはそういった者がいる・・というのは常。




利権化

2012年10月20日 連載
 そこで続きだが・・・医師は診断・治療だけが仕事ではなく、書類の作成にも大きな責任を背負う。医師のサインがあるだけで、その書類は各患者の人生を良くも悪くも一変させるほどの力がある。

 そうまあそのサインに力があるわけだ。医師に力があるのではない。意地悪く言うと、医師がサインして患者側はその医師に責任を背負ってもらう。だって医師がサインしたんだから、というふうに。生活が保証され、しかしそれを利用する者が増えてきた。

 一方、病院スタッフ末端の中には<チャンス>を狙っているものが多く・・・これもやはり医師のサインを求めてのこと。サインにしてもそれは病気の書類でなく、病院の経営に関することだ。このサインさせることが簡単なようで実は一歩間違えば命とりなわけだから、それら末端はいつも受け身で待っている。で、誰かが我慢できず一線を越えていく。目指すは手数料とその後の利権だ。

 この<一部の末端>に気を付けられたい。これで人生を狂わされた医師らが非常に多いのだ。利用しよう、利用しようと血走った目があちこちに見え隠れする。

 上目使いをしてくる者は可能性が高い。叱って以降姿をいったん消すのはリセットへの伏線だ。


 
 大阪は特に生活保護が多いわけだが、とりわけ反則技の割合が高い。反則技の者は病院を通して書類に<就労不能>と書かれた者で、口コミで要領よく申請し認められた者だ。申請で認められなくとも、あるところに頼み込んで圧力をかけてもらう。この<あるところ>が圧力団体だ。

 この圧力団体の名前などは検索したら出てくるから置いとくとして、こういったのが(暴力団資金で)病院や企業を買い取りさらに団体の職員・家族を派遣する。派遣されて労働するのは末端なので力はないが、情報は逐一全て上層部へ流される中央集権政治となっている。

 末端には難しい内容は理解できないが、揉め事・ゴシップなどの騒ぎには敏感で、それをいかにホットなうちに上へ届けて褒められるかというのが使命と思っている。

 最近は圧力団体がからんでなくても、組織そのものがそうなりつつある。現場に出ない欲深い経営者と、無能な末端という構図がよくみられる。それを嘆く必要はなく、そこをどうやって逆利用するかが重要だと思われる。

 いちばん気を付けるべきは、つい末端に自分を安売りして陰で安く買いたたかれるケース。たとえば「あの職員は趣味が合う」とか意気投合して、その末端がそれ(人間関係)を利権化、出世の道具にしてしまうことがある。





 驚くべきことに・・・福島では食品の放射能測定が無料で行われており、スーパーの買い物の帰りに自由に測定したりするのだそうだ。その一方では、高級料亭などにしか流通しなかった米が国に買い取られまたは安く通販されて、全国各地の(あちこちに)買い取られているという。この(あちこち)が個人の場合は自己責任として、外食業者はおそらく喜んで買い求めているものと思われる。

 ふと平気で外食を口にしていまうが、やはりせめて米・野菜類は極力産地にこだわろうと思い直した。感謝でサンマなんて、もっての他だ。むしろ隠れた打算さえ感じる。

感心研修医

2012年10月19日 連載
 要は、常に現場にいること。これを超えれるものはない。

・ 上司より早く来ている
・ 上司より遅く帰る(今はむしろしにくい)
・ 上司の患者さえ気にしてくれる
・ 患者の家族背景にまで関心を持ってくれる
・ 常に現場にいる
・ 眠そうな顔をしない(眠くても)
・ 走る
・ できないことを正直に報告する
・ くやしいほどに泣くほどの経験をする
・ 検査結果をなるべくその日のうちに解釈
・ 患者の心配を常にする
・ 電話対応するくらいなら現場に行く
・ AMIのときは泊まる(循環器の鉄則)

いろいろ研修医

2012年10月19日 連載
 こういうのは、予後がよろしくない。

・ いきなり診断名を当てようとする(自己顕示欲が強い)。
・ 珍しい症例を自分だけ先に選ぼうとする。
・ 重症が軽快した途端、診療態度が一変する(冷める)。
・ 採血の前に筋肉注射をしてしまう。
・ 瞳孔の左右差、つまり脳ヘルニア有無への配慮見落とし。
・ 画像を1人で自己判断してしまう。
・ みんなと一緒に行動しない。神出鬼没。
・ 確認したことをアピールしない(黙ったまま)。
・ できません、という判断・発言が遅い。
・ 利益になる先輩にしかつかない(最初から特定グループにゴマすり)。
・ 反省の色がない(ふつう顔に出るもの)。
・ 関連病院など政治的打ち合わせを(自分だけ)こっそりする。
・ 緊急時、自分だけで何とかしようとする。
・ 初対面の家族に徹底的に冷酷なムンテラをする(よほどの重症は除くが)。
・ 許可も得ず、いきなり見学に来る。
・ 調べもせず、安易に質問する。
・ 上司がいないときの態度が一変
・ 「帰ってよし」に即反応





 どちらかというと、増田貴久のほうに感情移入すべきドラマだろうか。研修医は最初ああいうものでいいのだが、最初から個性が強すぎるとのちのち苦労する。個性に譲れない<我>があると、取り返しのつかないことに巻きこまれる。

 研修になれるとだんだん各自個性を出すようになり、そのまま生かせはしてもそれを変えなければならないときがくる。たとえば、強気→謙虚、弱気→大胆、暗→明、それらの逆もある。研修時期は医師が人間として変われる最初で最後の機会だ。良くも悪くも、そのあとは多少しか変われない。

 恋愛でもそうだが、打算なしにまっすぐものを見れる時期というのは・・・そうないことに気付く。しかし今どき、研修医は(ほとんど)夕方には帰れるシステム。これでは身をもって修行することは不可能だ。
 さっきの話に関連するが、これまで負けた人間をよく見てきた。もちろんそんな勝負はないが、病院の人間関係の中で勝ち負けは明瞭だ。いま買ってる負けてるではなく、そのまま勝つか負けるかの見通しだ。その見通しは客観・主観がピタリと合う。

 負けの意味をもっと深く言うと、決定権をなくすこととか待遇改善が求められない、ガードされていることを指す。負けてる者はたいてい、負ける過程まで敵を増やしているからその後も負け続けるという<ド貧民>的な運命を持つ。

 負ける過程・・・負ける人は、その負けるまでたいてい(周囲から見て)割の合わない楽をしてきている。誰でもそうだと思うが、楽をしたら人間的にもだらしなくなる。プライドが邪魔して起きられない。

 だからといって勝つ人を目指す必要はない。いずれは負ける。大事なのはむしろ負けない人間であるということ。

 付け足すが、人生が勝ち負けでないとかいう安心感はネットや歌などでいくらでも自己満足できる。だが、上に行こうとするほど社会は幼稚園だ。勝ちか負けだ。勝ち続けたい人間は2の倍数で守り続ける。なぜなら楽をしてきたら・・・さきほどの通りだ。

自分が末端なら

2012年10月17日 連載

 末端の頃だと、ついつい中堅どころの信者になってしまい特定のコンビを組んでしまいがちになる。病院という世界はこの2による割り算からできていて、これが2+2になったりもしくは6になったりと慎重な集団が出来上がる。さすがに受験を勝ち抜いた集団であって、負けるような賭けはしない。

 さてその中堅はさらに各部署トップみたいな者への信者であって、つまりは「あなたが昇進の際は私めをよろしく」といった計算がある。もちろんそのトップが転落した場合、それ以下は敗戦国のような仕打ちを受け続ける。

 いまの時代、何があるか分からない。たとえば業績重視の循環器グループでも、人間関係のどこかで破綻すればグループはそのうち解散・再編、業績は落ち価値も低く見直される。特に負けのほうの末端は苦しい再出発を強いられる。

 グループそのものの破たんが避けられなくても、その小グループの末端になる必要はない。ハッキリ言うと、修行中でない限り子分になるべきではない。経営者から動かしやすい駒とみなされる危険がある。

相続

2012年10月17日 読書

 医局でもよく話題に上る<相続>。各人の心配からくる話題だが、高齢者入院患者の家族と対話していると、それに関する何かが見え隠れする。世の中がどんどん非情に、家族が軽薄に、現金になるにつれて・・・具体的な死期の問い合わせみたいなのが入る。

 相続すると国に半分は取られるので、その前に何とかしたいという考えからだ。普段なぜそうしてなかったかというと、子らが孝行しておらず叉は兄弟・親子の確執があってそういう話題にすらならなかった、もしくは親そのものに欲があったり秘密主義だったり。そもそも親が財産関係を早期に子らに委ねてしまったら、子らはすぐに親を見切るかもしれない。

 ただここ最近になって、負の相続を懸念する人たちが増えてきたように思う。これまでは長年の土地・タンス預金など手堅いものが多かったが・・最近価値の暴落した物件、借金を抱えた事業、それこそ借金とか、フタを開けたらとんでもないものが多いと聞く。相続拒否すればいい話だが、そこに預金がからんでも国がまとめて持っていく。

 国が持っていく。相続に関しては巧妙に法律を作ってきた国の勝ちと言える。

 1人称でぼそっと心で呟く。絶望感に満ちたときにそんな経験があったかもしれない。人が突然亡くなったり、受験に落ちたり、失恋など。音楽を消し、1人になりたくなる。もはや何ものも、意味を失う。ところが景色だけは明瞭で、嘘というくらい空が青い。

 どうしても、主治医として患者に病名を告げなくてはならない。この人はまだ病名を知らない。だが、このあと告げることになっている。多くの医師がそうして、患者を孤立させている。置き去るな。ともに歩け。

 病院からの帰り。頭の中からすっぽり抜け出た自分がいる。誰かを気にかける存在を常に求めるなら、仕方なく神がその位置にあるだろう。 

 

 鼻が大きいだけではない。目を見開いて、思いっきりシワ笑顔。安心して見れる表情だ。最近の俳優は笑顔でもどこか怖かったり物憂げだったりで、どこか信用がおけない。

 そんなホフマンが、抱きしめて押し殺す感情。ここでも思いっきり目を閉じる。「ファミリー・ビジネス」でも対照的な演技を見せる。

 ハイビジョンで見始めて気づいたが、切羽詰ったときの目がきちんと潤んでいる。「アウトブレイク」で爆弾が落ちずにすんだときの表情も同様だ。

 曇りのない笑顔、抑えた表情。多忙だとつい意識を忘れがちだ。
 やっぱり京大は違う。と、医療でも感心することがよくある。関西地方は阪大をはじめいろんな医大系列の病院があるわけだが、大阪・神戸でも京大系列のところがある。

 中でも阪大と京大は比較されがちだが、それぞれに大まかだが特徴がある。阪大での出世はまさに白い巨塔、京大は論文での真っ向勝負といった具合。前者はサバイバル、後者は実力。前者は天才、後者は秀才。プライドに対して余裕。大学出身者の雰囲気だけでなく、医療的な内容にさえ差を覚える。

 だから、実際の偏差値(大学受験)にさえその差を感じてしまうことがある。医学部を目指す人は、知っておいた方がいい。
 利権を持った連中は通常、金の周りはいい。給与は固定されるが、利権があるため安く手に入れたりお土産もらったりもする。ブランドものは工場でできた段階でもらえたり、作物は農家より直接といった具合にだ。

 しかし肝心の給与が利権に追いつかないため、たいていの者は投資に走る。株を多く買い占め友の会に入り、また友人に金を預けて何年後かの利回りを期待する。何らかの名義を獲得するため経費が使え、物欲は満たされるものの・・・それを公道でも求めたりする。

 なので、半端ない道交違反をしている者が多い多い。「運転手を雇った」とか「電車通勤に変えた」とかは免停の言い訳だ。こうやって、飲酒もしてしまう。あげくに駅員の首をつかんだり、タクシー運転手を殴ったり事故ったりもする。

 順境に甘んじてしまった男たちを一言で言えば・・・だらしない。

高血圧ガール

2012年10月7日 音楽

 「高気圧ガール」を聴いてた女性らも、今では高血圧ガールもしくは更年期ガールへ。

 自分はレコードで聴いた世代だが、当時プレイヤーから伝わった音圧のようなものがCDでは不思議と味わえない。リマスタリングされてるだろうに・・・やはり、冷房もろくにない暑い部屋でノイズまみれに聴くのがいいかもしれない。

 レコードを聴いた部屋の場合、通常テレビも(自分の部屋には)置いておらず、まして携帯・PCもなく・・・曲を聴くときに見るものがない。たいてい、ジャケットや本を眺めるか、レコードの回転か風景を見つめるしかない。だが、曲に集中するとその行間のどこかに意識がある。

 この曲と「1本の音楽」「探偵物語」は特に、当時の真夏の暑さを呼び起こす。中3の受験勉強時。

都会の西部劇

2012年10月6日 映画
 「ヒート」の定期的な在庫切れが続くアマゾン。広大な市場を牛耳っているものの、在庫が「あと3つあります」とかトホホな在庫状況だったりする。

 医師らに人気なのはやはりガン・アクション映画。中でも「山猫は眠らない」と並んでリアル度の高いこの「ヒート」。医師当直室にゴルゴ13が多い傾向にあるのも、何となく頷ける。一瞬一瞬にかける即断力に、通ずるものがある、のか・・・?

 女性も出てくるが男の世界は非情であり、男たちも自分の信念と命を引き換えにしようとする。デキる。とにかく<仕事>がデキる男たち。そして妥協を許さないし、カンまで働く。ゆとり世代が見たら卒倒するのではないか。

 「ヒート」は約15年前、レーザーディスクの5.1chソフトとして登場した。3時間と長時間のため2枚組。繰り返す見どころは決まっており、中盤あたりの銃撃戦。

 ゆとりの方々は、ぜひ中年以降にこの映画を打診していただきたい。かなりの確率で、<演じてくれる>。

「銃撃戦がね。凄いんだよあれが!音楽がないんだよ。銃声がひたすら、パーン!パーンて。アル・パチーノの銃がこれまた大きいんだ!」

 そこで、1つツボを得た質問をしてほしい。

『ああ、なんかアル・パチーノが仕留めるんですよね。撃ちまくるんですか?』

「いや。そこが違うんだな。こう、片目閉じて・・・」


プルルルル!


 おい!携帯はバイブにしとけと言っただろ!

 それは、カンファレンスのときなどに「どうしてかな~」と考え中モードを示唆する行動だ。確かに診断や治療が浮かばなくて袋小路なことはよくある。しかし、自分に脳がありながら思考を止めて呑気に「なんだろな~」というのは不謹慎でサボりと思われる。

 診断・治療に悩むなら当然調べにかかるべきで、そのネタは尽きない。ふだんから資料を用意していたら、そもそも手を休める暇はない。読むだけでなく、書くことでヒントが出ることもある。

 そう、その書くことがけっこうモノを生み出すことが知られていない。まずいろんな文献からキーワードを(内容を理解したうえで)書き出す。知ってることと知らないこと、自信と可能性が裁かれる。白黒つけていくうち贅肉がそぎ落とされ、筋肉質な選択肢のみが残る。そこで結論を出す責任感がなければもはや自分への不信感と判断し、不安になるから自ずと相談にかける。もちろん、発する言葉には<こう思う>という内容が自然についてくる。はず。

 それなのに「なんだろな~」と呟く医師が多い。これじゃ、あの「なんでだろう~」踊りとなんら変わらない。




< 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 >

 

最新の日記 一覧

<<  2025年7月  >>
293012345
6789101112
13141516171819
20212223242526
272829303112

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索