賭博の恐ろしさ

2010年6月27日 連載
 先ほどのオチ(実際にミナミに存在するという噂)にもあるように、賭博心というものが人生を破滅させる。

 人生は努力の積み重ね。毎月同じ金をためて、地道に生きる。冒険のリスクは冒すべきでない。

 しかし、足し算の人生が掛け算になったら・・・?そう追い求めるようになれば、当然危険な行為が必要だ。身近なものならネズミ講などし始める。1人が複数人にさせる・・・掛け算行為だ。うまくいけば、1の努力で何十倍もの対価が手に入る。

 合法のものが増えてきたが、株取引中でも信用取引やFXは損しても実感が感じられず極めて危険なものだ。

 野球賭博は、最初10-30万で始まるらしい。それが積み重なり、ハンデのせいで負け続ける。ところが自分の好きな球団だと情が入ってしまい、分析すらできなくなる。だが応援する情熱は高ぶる。最終的に背負う借金は億単位が珍しくないらしい。

 確かなことは・・・賭けは総じて必ず負ける、そういう法則になっているということ。
















⑲ 

2010年6月27日 連載

 先せいは、とりかごからおろしてくれません。なにか、りゆうがあるようです。

「だれか、やってくれないかな。かんりかいせつしゃ」。

 いしゃはだれも、へんじをしません。

「病いんを、うりました。入いんのかんじゃさんも、よなかのうちにうつりました」。

 先せいのしゃっきんがふくらみ、病いんはもうやっていけなくなったのです。

「ああ、あとひゃくまんあれば、かてたのに。かてたのに。じんけんひをだしすぎた。だしすぎた」

 くやんでも、おかねはもどりません。でも、よこであくまがささやきました。

「先せい。だいじょうぶです。これからは、ちがうびょういんで、はたらいて。それで、かえしてくれたらいいのです」。

「そうだね。でもかてでひばくはもうやだ。じゃあ、きょうさくどそくてい<とばく>でもしようかな」。

 こりない、先せいでした。



 

2010年6月27日 連載

 いつものように、病いんのしょくいんが病いんにはいろうとしたら、

「あれ。あかない」。

 しゅっきんするひとびとで、げんかんはもうおなかいっぱい。

「おかしいなあ。おかしいなあ」。

 すると、こんどはかんじゃさんたちまであつまりました。

「せっかくきてやったのに、なにをやってるんだ。いんちょうをだせ。いんちょうを」。

 どこからか、とらえられた院ちょうが、とりかごにのせられてやってきました。

「ごめんね。みんな」。


 

⑰ 

2010年6月27日 連載

 先せいは、ミナミのきっさてんのパソコンにむかいました。

「さあ、こころはラスベガスだ!」

 おきゃくさんらは、目のまえのがめんにくぎづけ。

 アメリカのしらないお友だちと、ここでかけができるなんて、しあわせ。

「チップをもっと、ちょうだい」。

 おみせのひとは、おおよろこび。先せいはわらったり、ときにはおこったりで、ずっとあそびました。

「あれっ。もうおかねがない。あとちょっとで、かつのに」。

 そこで先せいは、人せいのかけにでました。

「よし。ぼくのびょういんをかけよう。でも、かったらびょういん、もう1こ」。





2010年6月20日 連載

 てがみがとどきました。

「えっ。これだれのじょうだん?」

 そこにはこうかいてました。

「ぎんこうです。かしたおかね、かえして」。

 ぎんこうからかりるにも、そのぎんこうがおかねをかえせというのです。

「ああ。もうじぶんががんばるしかないな」。

 先せいはまちにでました。

2010年6月20日 連載

 ある日やくざのような人たちがやってきました。

「ぎんこうのめいれいなんだけど、病いんをたてなおせだって」。

 病いんのこうじがはじまりました。

 ダダダン、トントン。ダダダン、トントン。

 それそれいそげ、それそれいそげ。だれがすもうとかれらのかって。どうつくろうと、わしらのかって。つくってつくって、みんなであるこうまあじんろーど。

 もうちょっとであたらしいびょういんができそうな、そんなとき。

 

2010年6月20日 連載

 さしおさえられてたスポーツカーにまたのることができて、先せいはじょうきげん。

「きょうもしんちで大さわぎ。レッツ、ゴー!
 きょうもしんちで大さわぎ。レッツ、ゴー!
 きょうもしんちで大さわぎ。レッツ、ゴー!」

 でもお店をでるとき、りょうしゅうしょはかかせません。おうちのダンボールに入れて、あとはかいけいしまかせ。

「たのむよきみ。ちゃんときゅうりょうぶん、はたらいてね」。

 でも、ぼくだってひとのことをいえないよ。なんて、おもうはずない、おもうはずない。



2010年6月20日 連載

 先せいは、ついに決断しました。

「よし。にげよう」

 しかし、つぎの日にはトラックのにだいにのって、かえってきました。

 いんちょうしつで、かべにボールをぶつけながらかんがえました。

「そうだ。ぎんこうによろこんでもらうため、かれらのいうことをきこう」。

 先せいは、ぎんこうのすすめる病いんへしさつにまわりました。

「うわあ、まるでながやだ」。

 どっちがしょくいんで、どっちがかんじゃさんかわからない病いんでした。

 でも、これで首くくりはさけられました。




2010年6月5日 連載
 先せいは、いぬのおまわりさんのようにワンワンなきました。でも、しゃっきんはへりません。

「そうだ。みんなの、きゅうりょうをさげよう」。

 けんさのかずをふやしますが、みんなてつだってくれません。

「みんな、きげんがわるいのかな」。

 きがつくと、しょくいんのかずがみるみる、へっていました。

 ねむれない、よるがつづきました。いらいらして、にんてんどうばかり、やっていたからです。


2010年6月5日 連載

 やがてさいそくのてがみがくるようになり、べんごしさんもあらわれました。

「せんせい。はやくおかねをかえしてください」。
「おかねをもらったのは、ぼくだけじゃないよ」。

 しょるいに、ゆう先せいのハンコがおしてあります。

「これ、先せいがおかねをかりたしょうこです。あなたのしゃっきんなのです」

 こわそうなあのおじさんは、がいこくだそうです。

「どうして。にほんじんなのに」。

2010年6月5日 連載

 いつものおじさんが、しょるいをもっていんちょうしつにはいってきました。

「せんせい。おかねがそこをついてきました」

 ああ、こまった。ぎんこうも、いじわるして、おかねをかさないんだって。

「でもせんせい。あたらしいじぎょうをおこせば、ぎんこうはおかねをかしてくれます」

「うん。じゃあまかせたよ」

 ゆう先せいは、きまえよくハンコをつきました。なん人ものひとたちが、おれいをいいにやってきました。

「ああ、せんせい。まるであなたは、かみさまだ」。


2010年6月5日 連載

 しゅくしゃはとてもひろくて、あこがれの外しゃももらいました。まっかなおーぷんかーでした。

「はながたみつる、みたいだな。さもんほうさくから、しゅっせした」。

 あまりのうれしさに、ともだちにでんわしました。

「けいひもすきなだけつかえるし、おんなのこにももてるんだよ」

 それは<しんち>というところでのはなしでした。おんなのこたちは、おさつ1まいごとによろこびました。

 


2010年6月5日 連載

 いんちょうになったゆう先せいは、ろうかでかぜをきってあるきました。みんな、あたまをふかくさげてきます。

「やあ、おはよう。うさぎさんに、ばかさん」

 かばさんとまちがえても、うわのそら。

 じむしつでは、なん人ものじむいんさんが、いっしょうけんめいハンコをたたいています。そのはやさときたら、まるで高はしめいじん。

「あっ。ぼくの名まえのはんこだ。わぁい。もっとやれ。もっとやれ」。←?

 おじさんにこのとき、はじめてちゅういされました。

「ああ先せい、ここにはいるひつようは、ないですよ。すべてわたしたちが、やりますから」。

 

2010年6月5日 連載

 くろいベンツというくるまから、こわそうなおじさんがでてきました。

「せんせい、ありがとうございます」
「こちらこそ、よろしくおねがいします」

 きれいなびょういんの、ひろいそのへやは、いんちょうしつ。おじさんはいつもニコニコ。

「せんせいは、そこにいればいいですよ」

「えっ。なにもしなくて、いいの?」

2010年6月5日 連載

 きがつくと、少ねんすでにおいやすく40さい、ガクなりがたしでした。

「ああ。もうヒトにさしずされたくない」

 そんなとき、ざっしのうらびょうしに

「いんちょう、ぼしゅう」のらんが。

「やった。これでもう、おもいのままだ」。

⑤ 

2010年6月5日 連載

 けっきょくでてこなかったゆう先せいは、つぎのひ、上の先せいによびだされました。

「おいきみ、よばれたら、ちゃんとでてきなさい。技ジュツだけが医りょうじゃないんだよ」

 こんどはあたまをサカなでされ、かみがニワトリのようになりました。

「よし。このかみのように、せけんにさからってやる」。

 コケッコー!コケッコー!

 

2010年6月5日 連載

 よなかのナースすてーしょんに、かんじゃさんはかけこみました。

「ちょっと!こはいかに?」
「あれれ。ひどいじんましん」

 かんごふさんたちは、アメを口からふきだしました。そして、こうはんだんしました。

「せんせいを。せんせいをよべばいい」。

2010年6月5日 連載

 しかし、びょういんは技ジュツをきそう場しょではありません。かんじゃさんがまってます。

「しんだんがついたので、これからちりょうをします」
「えっ。ちょっとまってください」

 いきなりのせつめいに、かんじゃさんはビックリ。でもゆう先せいは、じぶんにプライドがありました。

「カンファレンスできまったので」。

 かんじゃさんは、いわれるままにクスリをしょほうされました。

2010年6月5日 連載

 はやくどくりつするためには、いちはやく技ジュツをみにつけなくてはいけません。ゆう先生は、いつもそっせんしてまなぼうとしました。

「あ、それ、ぼくにやらせてください」。
「おや、きみはせっきょく的だね。きっといいお医しゃさんになれるよ」

 上の先生は頭をなでなで・・まではしてません。

 いつしかゆう先生に、自しんがついてきました。

「なんだ。おぼえたら、あとはもう1人でできるじゃないか」。

2010年6月5日 連載

 けんしゅう医のゆう先生(俺の名前で?)は、仲間とともにおんなじ苦ろうをしながらもある夢をみていました。

 一りゅうのレストランで食べたい、がい車に乗りたい、いっけん家をたてたい、び女をものにしたい・・・。しかし、夢は常にブラウン管のなか。はまショーのうたでした。

 「よし、いつかビッグマネー、たたきつけてやる」。

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