いよいよ!

2008年12月5日 映画
 いよいよ「サーガ」に多大な影響を与えた<マトリックス>ブルーレイの登場だ!でもこれ、輸入盤だと日本語仕様もありで、この値段。「アニマトリックス」付き。

http://www.amazon.com/dp/B000OPPBEQ?tag=sakaitosiyuki-20&camp=14573&creative=327641&linkCode=as1&creativeASIN=B000OPPBEQ&adid=0KXXK8MT3CMY1EK8N3FC&

 ただ自分は、おそらくは出るであろうスーパーハイビジョン版を購入するまでの見送りとする(いつの話だ?)。

 2作目が、絶体絶命で終わるというくだりが非常に好きだ。そのせいか、3作目というのは却って妙にテンションが下がってしまうきらいがある(SWやBTTFなど)。

 「サーガ」も2009年で終了する予定だが、その<最終決戦>は前編・後編に分けられる予定。3年間ほど伏線を張るのは大変だった。この伏線が前編の最後でやっと明かされ、後編で帰結する内容。今度の敵は、これまでの比ではない。

 明日からまた寒くなる。最近、朝ズバで何とか目覚まし。ほおっとけないっ!と同時に吠えて出発!

 


仕切る男。

2008年11月27日 映画
 デンゼル・ワシントンが驚愕して、パニクる場面が好きだ。

「待て待て待て、分かるように説明してくれ!じゃあ何か?ハアン?ふざけてるのか?それは俺か?君か?何とか言え!」

 とにかく早口!

 笑った表情と、シワクチャな怒りの表情が同居。顔は終始ピストン運動。周囲は引きおののいて、押されまくる。

 デンゼル、怒りまくって壊しまくる。誰にも止められない。

 やっと周囲から説明が始まる。

 デンゼル、目を見開く。

「そうなのか?」

 次の舞台へ足を運ぶ。

 暴れた形跡をもウヤムヤにしてしまう、恐るべし!仕切る男。

 医局カンファレンスなどで、よく見られるキャラクターだ。


例)

「こんな簡単な症例をハン?あちこち各科を転々とさせて!困るのは患者だろうがハン?これだけ講師や助手がいるのに?医療の結集がこれか?笑わす!最初に診た主治医は誰なんだ?」

「あなたです」

「そうなのか?では、回診に行こう」

みな、カンファ室から移動。




 
 オバマ大統領、民主党。

 どうも自分は、アフリカ系オバマが今後、地元アフリカの水ビジネス産業(正当化)のための道具に使われようとしているような、そんな気がしてならない。

 さてその時代の主導の党によって、その年の映画のカラーが決まるといわれるのはご存じだろうか。クリントンを主役にした<ID4>が典型。共和党ブッシュ下では侵略的なアクション映画が多数作られた。9.11以後はブラックホーク・ダウンなど挑発的なものが目立った。

○ 民主党(リベラル)映画:全世界の労働者階級全員で、1つの(かなうはずのない)外敵を協調性・勢いでぶちのめす

 → (侵略に対しては)民衆が皆で一丸となれば怖いものはない

○ 共和党(保守的)映画:世界のリーダーとして世界の(テロ)脅威を自ら攻めに行く

 →  他地域で<正義>を実行し、その<正義>のためなら制裁を厭わない

 これらは党の性格そのものだ。


 今後は民主党映画が主導だろうから、テロ系は減少して、グローバルで体育会系的な映画が多数製作されるかもしれない。環境的なものをからめたものだ。


 勢いでやっつける、か・・・

 <スキャナーズ>ぐらいしか、浮かばん・・・。



監査法人

2008年10月22日 映画

 ここで何度か取り上げた、「ハゲタカ」に続く傑作ドラマ。ちょうどいま、NHK BS hiで再放送中。いきなり不動産がらみの話から始まり、これがまた現在の世界そのものとなっている。空想が現実を追いかけるのでなく、今は現実が空想を追いかけている。

 病院監査がもし厳格化されたら・・・?国が本気で病院潰しを考えたら、やるだろう。となると、狙われるのはやはり銀行に大きな貸しがある民間病院か?

「これまで5年間のカルテ、写真、検体。すべて出してください!」
「この人は歩けるのに、なぜ退院できてないのですか?」
「これはARDSのガイドライン基準を、満たしてない!」
「満床じゃないのに、救急を断ってますね?なぜ?」
「毎月同じ検査。これらが本当に必要なのですか?」
「特殊な感染症を隔離していない!これガフキーでしょ?」
「委員会が形だけだ!」

 ドン!



 気分、悪くなってきた・・・。


 だがぜひ、深夜枠ででも「こちら医療対策課」なるものを放送してほしい。


「時効警察」みたいなレベルでもいいから・・・。

「5年経過しており、カルテの記録上はもう時効ですから。でも僕がこの件を口外することは一切ありません」

 ・・・・・・。




 「サーガ」で何度もオマージュを捧げてきた、「マトリックス」シリーズの集大成だ!でもなぜか輸入盤(日本語字幕・吹き替えあり)のほうが安く、枚数も多い。

http://www.fantasium.com/detail.phtml?ID=SCI58467

 自分が勝手に解釈する作品のテーマは、「選択することの重大さ」。治療を選択する人間に愛がなければ、それはガイドラインの奴隷にすぎない。もはや変えられないものを運命として受け入れ、そこにポジティブなバランスさえ見出す者。諸君こそ選ばれた、真の医者たちだ!

 モーフィアスほどのカリスマがあれば、医師は集まる。

 

 初めて「7人の侍」を鑑賞。

 7人の侍が僻地の窮地を救う。だが決して単純な話ではない。貧しいはずの農民たちだが実は割としたたかであることに武士らは気づき、自分らを盾に戦うことに戸惑いを感じる。だが彼らは自分たちが武士であることへの誇りを貫き、見事に戦い抜く。

 武士を医師に、農民を僻地の人々に置き換えると・・・思わず脳内でリメイクしかねない作品だ。

 村の診療所がつぶれて無医村⇒役人による撤退命令⇒村人たち、村の存続求めて医師をスカウト⇒7人の医師(ほぼ全科網羅)⇒役人の思惑で送られてくる救急⇒チームワークで何とか切り抜け⇒さらなる救急ラッシュ⇒スタッフ極限状態に⇒住民まで診療参加(すげえ!)⇒そしてラストのセリフ・・・

「勝ったのはわしらではない。 住民だ」

あんたら、ホントすごいよ・・・! 
 ハリソン・フォードもかなり年だが、今度も現役続行だ。

 考古学を基盤としたジェットコースタームービーの傑作は、本シリーズをおいて他にない。

 映画製作には予算の厳しさがあり、理不尽な制作サイドの意向でスケールを縮められてしまうのがしばしば(ティム・バートンの「猿の惑星」はそれで失敗した)。スピルバーグはその点全く問題ない。

 ハリウッドで映画を自由に作るには、監督自らが制作会社を立ち上げるしかない(最近ではリドリースコット)。まるで勤務医が雇われの立場に嫌気がさして開業するのに似ている。

 さらに共通しているのは、独立するまでかなりの下積みが必要であり、独立するにしてもスタッフ(患者さんらも)が多数ついてくるほどの説得力が必要だ。

 でも、モンスターもついてくるんだよな・・・!

 
 所得税率の増加により、今回はかなり搾り取られてきた。この確定申告を境に、自立を目指そうとする医師は多い。税金優遇?の自営業だ。開業医なら自由な経費が思いのまま。

 仲間の医者によると、契約年俸制で病院に勤めるとき・・つまり契約時。年俸額を、所得税率が跳ね上がる手前の料金で設定するのだという(勤務時間もそれ相応の設定に)。これではドライだ。ドライすぎる。しかし頭のいい(クレバーな)奴だ。

「でもおい。超過勤務で臨時収入もらうときは?」
「ノータックスでもらう条件でやってます(つまりチップのように)」

 クレバーな奴は、とことんやる・・・。しかしどこか為になる話。

 彼は車を買う時も抜かりない。

「先生。新車はこのお値段ということで?」(←ディーラー)
「いいよ。でもガソリン満タン込みだかんね」

 ところで知事なら、日本橋で値切るのは簡単だろう。

「天下のビッグカメラがですよ?この商品にここ、書いてるじゃないですか?<大処分市>。だいいち処分っていうのは、不用品でしょ?不用品なのに!値段をつけてます!これはおかしい!それを僕が!有償で買おうとしてるのに値段下げられないって何ですかあなたは人の話聞いてんですか失礼な!もうここ来ませんよ市民にポイント還元してください今すぐ!」

 スミスのモンスターペイシャントみたいになってきたので、ここで打ち切る・・・。
 これぞ男の中の男!この身のこなし!デキる男とはこのことだ!以下、故・山田康雄氏の吹き替えで。

(上司)「ハリー!いつまで重症にてこずってる?患者は他にもいるんだぞ!」
(ハリー)「上司のアンタがぁノロマだからでしょうがぁ」
(上司)「ロマノ?だとも私は。今のは口が過ぎてるぞハリー殿!今日は新患はすべていいな!お前の受け持ちだ。私からのお年玉だ大サービス!」
(ハリー)「新患なら全て診ますよいいや診てやるよこのヤブ医者が!」
(上司)「おい早くこいつをつまみだせ!」
(ハリー)「あんたのような医者の代わりに研修医3人雇ったほうがこの病院のためになるんでぇあ!それでも給料余るんだよこのウズラ坊主が!」
(上司)「私へのあてつけかいい度胸だ軍法会議行きだ言い訳はゆるさん!」
(ハリー)「うるせぇこのトンズラ頭のウジ虫ペンペン水虫野郎が!」←吹き替えはこうでなくちゃ!

 双方、お互い聞く耳持たず。

 よし!これからアイスクリーム工場見学だ!
 これも夜中、寝るのがもったいない正月深夜の王道ムービー!ひと昔前なら、どこかの局で必ずやってたが・・・。我らが「オーマイ!」ギフソン。若い!

 監督が当時開業医で、その業界のコネを使用して(病院で)ロケ敢行。

 ところで「4」は企画が流れたらしいな。

 病院を去る医者。どうも「1」の場面が浮かぶ。

(署長)「なあマックス。民衆はヒーローなんかいないって嘆いてる」
(メルギブ)「・・・」
(署長)「ところがどっこい、ヒーローはここにいる」
(メルギブ)「?」
(署長)「お前とおれだ!」
(メルギブ)「俺の気持は変わらんぜ」
(署長)「なあに!きっとお前は戻ってくる!」

 大学の人事でな!
 気がつけば、とっくに2001年を過ぎている・・のはいいとして、カウントダウンの盛り上がりから来る一抹の虚しさにはうってつけ。よって深夜での鑑賞が望ましい。

 冒頭のサルども・・の前に立ちはだかるモノリスという黒い物体。日本でいうところの黒船?医療業界でいうところの・・・?

「私です」なんで鷲津が?

「みなさんが驚くのも無理はありません。本日をもちまして、この惑星は我が国に合併吸収される運びとなりました。今後お猿どもには、この惑星を立ち退いて頂きます。次は銀河を買いたたく!」

 恐るべし人間。ハルが反乱を起こすわけだ・・・!そういや、ハルこそ鷲津キャラだな。特に喋り方が。

 ハル、恐るべし・・まさに宇宙のハゲタカ!
 子供が憧れるヒーローでなくとも、男はヒーローになるべくどうあればいいのか・・・。ではなぜヒーローでありたいと思うのか。そしてその犠牲になるものとは。むしろヒーロー行動は調和を乱すものなのか?

 解決しそうもない重いテーマを引きずりながら、<火曜日編>が12/17あたりスタート!

 言っとくが、女性が泣きそうなドラマみたいにはならない。現実は小説より厳しく、いつも皮肉なものだ。
 「僕は振り向き、ハリソン・フォード風に人さし指を突き立てた(少しうつむき加減)」

  サンダルR、迷場面より。

 モンスター問題に年金、サブプライム・・現代は怒りの不良債権で一杯だ。怒りに任せるのは楽だが、そのまま突き進むと必ず自滅する。

 なので男ならなおさら、沈黙という武器でも対処する。

「あんな言い方せんでもな」と思われるより、「どう思われたんだろか?では何に対して?」と疑問符を抱かせたほうが予後を考えると効果的。

 それでも言うこときかない奴は・・・!

「ゲラアウブマイプレインナ(私の飛行機から降りろ!)」
 
 「ザ・ロック」を見た人は読んでください。

 昔。好景気下で、大学病院への支援を強気で断った自治体病院・・・復讐に燃える大学出身のハメル。忌わしい過去。

「(交信)こちら大学は入局者が足りません!・・・お前ら。世話した大学を見放すのか?」

(炎)

 ハメル一行の大学部隊に、あっという間に占拠される、田舎の自治体病院。常勤医師全員が人質に。新制度のもと助けに来た研修医の力も叶わず。

「常勤の医師7名は確保した。民間病院で苦労した医師への未払い給料を自治体が支払わない限り、この自治体病院の医師は1人ずつ大学へ引き上げさせる」

 悩む自治体。苦心の末、主役の開業医・パート勤務医が派遣。開業医コネリーは山奥で幽閉されていたのを無理矢理。だがコネリーは夜這いの経験で侵入路を知っていた。パート医ケイジが従う。

 途中、何度も逃げようとするコネリー。
 「アイホウプ!エンシュア!じゃないエンショア(保険で修理を)!」

 でもなんとか到着。

 「ウェルカム・トゥ・ザ・ジッツ!(ジッツへようこそ!)」

 奮闘むなしく、1人ずつ大学へ戻されていく常勤医師たち。ついに全部送られ、ケイジがとどまる決意をする。しかし、自治体は決意。

「医師は全て引き揚げた。残ったのは不良債権となる病院だけ。苦しい決断だが破壊は止むをえまい。不動産を向かわせろ」

「うわああ!」(両手で合図するケイジ。硫アトで頻脈)
「しまった医師がいました!ジーザスクライ・・」

 不動産の鉄球でドカーン!と病院が一部大破。しかしかすり傷。ハメルは大学の名義貸しがバれ、逮捕。

 コネリー開業医、病院を去ろうとする。
「ここで開業するのか?今どき開業は難しいぞ?私は去る」
「あんたは死んだことにしとく。ゆっくり休んでくれ。1人ででも、きっといい病院にする」
「医者だったんでありがとうを言わなかったが。ありがとう」 

 去るコネリー。残るケイジ。

 自治体が到着したとき、ケイジはおらず。その代わり・・・

「私です」NHK<ハゲタカ>の鷲津。「ケイジ先生より、我々がこの病院を買い取りました。あとは我々が全てやりますので。どうしようと私達の勝手ですから。金儲けの何が悪いんですか?それで医療が続くなら」

 後ろでほほ笑むケイジ。すべては計算だった・・・!

 ハゲタカ一派の奴ら・・・!

昭和ブーム

2007年11月5日 映画
 ノスタルジックな家族愛を、人はみな<昭和>に求める。だが自分にとって、昭和は受験戦争そのものだった。

 世間は平和な年功序列モードで、電気・電子工学科など理数系がかなり持ち上げられていた。自分も、模試の時は医学部の滑り止めとしてその科を選んだ(邪道だが)。科によっては将来性まで透けて見通せたほどだ。

 結局予備校に行ったんだが、当時は「今 予備校が面白い」と言われたくらい活気があって人気講師の教室に<親衛隊>まで現れた。「冬物語」が一部予備校生のバイブルに。寮では<しおりちゃん症候群>なる者まで現れた。

 すでに大学生になった友人の下宿でファミコン。そいつは合コン。河合塾のチューターは<C判定>でも気軽に受験を勧めた。予備校は成功者になるための、休憩地点にも思えた。

 このように自分なりの昭和を振り返ると、雰囲気自体が前向きだったように思える。そこで浮かぶのが、ミスチルのあの歌・・・「未来」。

 ♪
  生まれたての僕らの前にはただ 果てしない未来があって
  それを信じていれば 何も恐れずにいられた
  そして今僕の目の前に横たわる 先の知れた未来を
  信じたくなくて 目を閉じて過ごしている

 目を閉じたところ・・・そこ(昭和)で人々は、子供に帰ることを許される。

 ただ、ノスタルジーはある意味危険だ。

 <ニューシネマ・パラダイス>にて。

 「郷愁に惑わされるな。自分のすることを愛せ。かつて映写室を愛したように。我慢できずに帰ってきても私の家には迎えてやらない。 わかったか?」

 このじいさんの言葉の意味が、ようやく分かってきた。

 スタローンさんは、どう思われますか?

「昭和を懐かしむのはいい。俺は責めない。感傷は必要だ。人生の栄養だ。だが今過ぎ去る時間も、やがて振り返るためにある。誰がって?もちろん年老いた君がだ。その時君は、廃墟の未来の子孫に何て話す?俺なら苦労話がいい。<俺はあのときこういう苦労をして、そのお陰でお前が生まれた。だからお前に会えた。愛してるぞ>そう言え。だからお前も今の苦労を拒むな。むしろ感謝しろ。振り返るたび1秒1秒は掌の砂のように逃げて戻らない。大切なのは思い出になる<今>なんだ」

 な、なんかやれそうな気がしてきたよ・・・!
 ブルーレイレコーダーが年末商戦に控えている。4倍録画とか謳い文句もあるが、互換性の問題があるし圧縮の弊害など、いくつか疑問がある(つまり見切り発進的)。だが何よりも、レコーダー使うくらいならダブルチューナーでないと・・・。録りたい番組というのはゴールデンタイムなど同時刻に放送されることが多いからだ。

 自分は1週間にハイビジョン映画など平均16時間見ている(パッケージソフトを除いて)。2時間25Gバイトとして、ということは200Gバイト。1週間に予約する番組数もこれくらい。余裕を考えると500Gモデルで十分ということになる。一生のうちに見られるコンテンツは、意外なほど少ないかもしれない。

 で、あの作品がブルーレイで来年2月に発売される。

 バブルの真っ最中、公開。特筆すべきは、無駄なく飛び交う名言の数々、カメラワークのような画面の動き(左右、斜めを駆使)、カタルシスを感じる音楽。医局では「あれ、両方とも死んだんだよ」という噂だが、明白な根拠はない。

 「地球の人間は、大地に魂を縛られた人々だ!私がそれを粛清しようというのだ!」(シャア)

 「だからこそ人類に、希望の光を見せなくちゃいけないだろ?」(アムロ)

 もっともらしいアムロの言葉。しかし今となっては虚しい。

 こういうセリフが浮かんだ。

「大学病院の人間は、教授に魂を奪われた人々だ!私がマッチング制度でそれを粛清しようというのだ!」(国)
「ふざけるな!たかが研修医などいらん!中堅だけで戦ってやる!」(大学病院側)
「医療の崩壊はもう始まっているんだぞ?」(国)

 新制度は、伊達じゃない!(皮肉)

追記)

 「早く民間で第一線に立たせてください!そのために研修病院もあちこち回ったんだ!」

 「そんなことじゃあ、ハサウェイも大学に引っ張られるぞ!」

 スタローンさんは、どう思われますか?

「アムロもシャアも、信念のある人間だ。しかし指導する人間が私念で動いちゃいけない。下の大勢が迷惑するからな。俺も這い上がるまではずっと下で働いた。命ずるままにな。でもそのうち見てろと目論んだ。だから俺はシャアの気持ちが分かる。だが上司に復讐はしなかった。むしろ敬意を払った。お前もこれから命ずる立場の人間だ。だが下の人間のことを考えろ。お前1人の独断で、数百人が助かるかもしれない。事務をジム扱いするようなことはするな!ただしコアなファイターなら歓迎だ!ジークジオン!」

 あなたは医者に、向いてない(殴)!←こういうセリフ、ありげだな。
 夜中のテレビで、姫川病院破たんの番組をやってた。いきなりの破たん宣告で、3000人の外来患者が難民化したという。この病院は住民(組合員)が金を出し合って作られた病院のようで・・・今度は銀行・経営陣を相手取った裁判が始まるようだ(財務状況の説明なく返還要請)。ドロドロした争いだけが残った。

 財務状況が分からなかったとは言うが・・・スタッフらには雰囲気的に分かってたんじゃないかな?

 僕らも毎月、会議で売上げなどの報告を受けてはいるが、実際の収支や銀行からの借り入れなどの詳細は分からない。というか、そこまでの説明を求めることがない。医師側らには「僕らは医療をやればいいんだ」みたいな、妙に防衛的なものを持っている(厄介なものではある)。

 まず目の前の仕事から・・というかそれで精一杯だ。いかにして病棟の回転を上げるか、長期患者をどのように送るか・・。身につけた専門分野をいかに発揮して形にするか・・などなど。悪化した病気を改善して、説明も納得させ病棟の回転が上がれば、とりあえず誰に文句を言われることもない(自己満足になりやすい)。

 なので、真に医師側が事務側と向き合って話す機会は少ない。考え方が全く違う人種同士だ。たいてい意見が食い違うので、当然摩擦が生じることは分かってる。人間、誰しも争うことなく平穏に日々を過ごしたい。

 で、そのうち誰が見ても明白な問題が生じる。その問題を解決するかどうかのとこで・・・「う〜ん。それは・・・ま、いっか」と複雑さに負け、風化する。するとそれに起因した問題がまた起こる。するとスタッフがもう入れ替わってる。

 そうして長期入院が増え、問題医師も放置、エゴ的なこだわり検査に大幅減点、そして監査が入り・・・

「うちの病院。そろそろヤバイんでないかい?」

 という雰囲気が出ても・・・

「あ、そういや今日、給料日だな!」

 で、また雰囲気が緩衝される。

 そうして、様々な蝶の羽ばたき(妙な開き直り)が、やがて<破たん>という魔物を作り出す。まるでパチスロの多重債務者だ!

 羽ばたきで無くしてきたもの・・・

 それはズバリ、<危機感>だろう。
 本格的なマニュアル完成を11月に引き延ばし、サンダル先生シリーズ最終章がこの冬〜春やってくる!今回はかなり現状に近い話になっており、理想を追う学生らには、単独での鑑賞は勧められない。

 よってR指定(笑)。

 安全神話の崩れた9.11の翌年である2002年、その日常。日本でも何かが変わってきた。医療の風向きも変わってきた。暗黙了解だった名義貸しへの非難・制限、個人情報への過保護、患者モラルの低下、EBMの失墜・・・。

 人間が、自らの首をしめ始めたとも言える。

 かつて医者や大人達がほざいていたのは、ただの幻想・大嘘だったのか。

 僕らが子孫に答えなくてはいけない、その責任に迫られる。

 再び稼働を始めた真田病院。そこでは何かが変わっていた。大学との関係。人手不足。引き揚げたスタッフたちに、意地でも貼りつくオークたち。激務と疲労と絶望の中、それでも1日1日が過ぎていく・・・。
 
厳密には1日早いが。もう6年が経とうとしている。
 
 2001.9.11 アメリカ AM8:46(日本時間 PM9:46)。

 この映画を(WOWOWで)つい昨日見て思ったんだが、当時あちこちで「あれは多分、ホワイトハウス前で撃墜されたんだろう」という推測が飛び交った。

 この事件の直後、ブッシュはいろんな映画を作らせた。中でも
メルギブ主演「ワンス・アンド・フォーエバー」は戦意高揚映画であり、戦争による報復を正当化させた。日本では小林よしのりの本が流れに乗った(どう考えても<右向け右>)。

 この事件、その後はいろんな憶測が飛び交ってよく分からない。マイケル・ムーアの映画ではブッシュの策略だとか、最近の雑誌では最初から爆弾がビルに仕掛けてあったとか・・・JFKの犯人探しくらい、混乱を極めそうだ。時代が経つにつれて様々な解釈がされるんだろう。

 医療側でもニュースがある度、僕らはカンファレンスで議題に出す。早朝にいきなり提出し、(そのとき)皆がどう思って自分ならどう回避したか、再発防止にはどうするか・・・結論を出すのが目的でなく、考えの柔軟さ・気付き方を鍛える。逃げ場のない場での唐突な議論は、ときに斬新な発想まで生み出す。

 そして忘れた頃に、もう1度議題に出す(アットランダムに)。その間、みなどう考えていたか知るために。

 いずれも大きな白紙を与えて、知ってることなど書かせ、赤で訂正など書き込みして保存させる。時々、目を移すと違ったものが見えてくる。会話だと、妙に抽象・楽観的に収束してしまう恐れがあるためだ。

 自分は部下に技術など指導するとき、なるべく言葉でも(その場で)書かせてそのあと赤で訂正し、それを集めたファイルを作らせている。研修医ら初心者は、これを独自にでも実践すべき。

 パソコン中心になると、こういう機会がなくなる。他人の考えに影響・扇動されず、浅はかな自分と向き合うのが新たな発見の手がかりになると思う。

 
 思えば3年半前にブログを始めた時、医学界のニュースはここまで暗くなかったと思う。一部の最先端治療以外、明るいニュースが全くない。国民が感じているのは将来の先端医療への期待感ではなく、今かかってる病院が近い将来どうなるのか?という不安感である。

 株価にまで影響しそうなこの不安感は、9.11の頃から目立つようになった<集団心理>。しかしこの集団心理は巧妙に操られているのは明らかで、テレビなどで流される情報は既にフィルターを通って・・すでに消化され味付け料理、つまり商品化された情報だと思う。

 だからといって情報を信じるなとか真実を暴けとかいうわけではなく、<どうして今こういう情報が流れるのか><ところであのニュースはどうなったのか(隠されたのか)><誰かの都合に悪いのか>などと考える習慣が必要だと思う。

 長編を編集しながら、何度も溜息をついた。いくら創作場面を作っても、今の世間の嫌な出来事と重なってしまう。エンターテイメントは難しい。ハリウッドが日本アニメに走るわけだ。

 ・・・でももう、時間切れだ。

 8月末に、公開。舞台は奈良、2001年8月。あの悪夢(9.11)の前夜にあたる(それとない裏情報も入れてます)。実際に自分が奈良で経験した僻地医療を大幅に脚色したもの。

 この<ES-MEN>はどういう奴らのことなのか。僻地の人間の実態は・・・どんな駆け引きが必要だったか・・・。いかに大人が薄情で無責任で残酷か。トレーラー、ヘリの急襲を受けながらも、話は淡々と進む。

 これとあと2作で完結。

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