お盆でも、やる病院はやる。

 世間が休みのときに、いかにウチを<開けて>おくか・・・。あとはパチンコの玉のようにジャンジャラ、入ってナンボ!来てナンボ!

 開業医の切なる願いだ。

 今年は知り合いの開業医から代理を頼まれ、実質<1日院長>として朝から・・・そしたらおい晩までかかったよ!

 朝の外来、いきなり50人(大半はリハビリ)。新患が紛れて20人!これが計算外だった。そりゃそうか。お盆なら通常開業医の大半は休みか短縮だ!これでいいのだ!わけなかろうが!

 市民も多くは遠隔地には出かけるものの、やはり自宅でいつものように過ごす人も多い。結局<絶対人数>が多いのだ!

 それともっと計算外だったのが、内科標榜なのに小児がたくさん来たこと!そういやあの男(開業医)、「小児もちょっとは見れるよな?」と言ってたな。

 結局午前の外来が終わったのが3時。遅れて往診が8件あってすぐさま夜診に突入、7時終了のはずが終わったのが21:30分。

 受付に「遅くなってすんまへん・・・」と謝ったらこう返事。

「今日は、まだまだ早いほうですよ」

 どある!だれが開業なんかするか!

<今日、下した診断>(慢性フォロー患者除く)

・ 手足口病(小児)
・ 膀胱炎
・ 急性気管支炎や風邪(最多)
・ 帯状疱疹
・ 腰痛(原因は、知らん!)
・ めまい(多数)
・ ミニ熱中症(そんな病名ないない)
・ 胃腸炎(けっこういた)
・ 腹痛(調べようとしたら拒否→院長のときに来ます、と)
・ 喘息
・ アトピー
・ ペンタジン中毒(返した!)
・ とびひ(小児)
・ 前もって子供の風邪・塗り薬ちょうだい、と親(でも従った)
・ 不安神経症(本人は狭心症だと言い張る→怒って帰宅)
・ 点滴希望(しんどいから、とりあえずしてくれと→呆れるが従う。種類まで指定。ドリンクバー形式にするぞ!)
 
 エキノコックス症 ・・・ この学名は、エキノ(棘のある)+コックス(球状のもの)という寄生虫の形(具体的には幼虫=包虫)が由来。トンボの羽・眼をむしったような印象(なんやそれ)。北半球の寒冷地に流行・・日本でいえば北海道だ。

 人畜共通寄生虫症で、もっとも致死率が高い寄生虫病。2002年12月より厚生省からいっそうの感染防止が呼びかけられるようになった(北海道で陽性の犬が多発したのがキッカケ)。感染源である<終宿主>つまりキツネ・イヌの糞便内抗原を検出することが流行阻止の第一歩。中でも北海道キタキツネは30-60%もの陽性率だ。

 この2-3mmの成虫がキツネの小腸に寄生し<六鉤条虫>となり虫卵を産み便とともに排出、野ネズミに入ると肝臓で<原頭節>という構造が作られさらにそれをキツネが食べて・・以下繰り返し。ヒトは虫卵が紛れ込んだ食べ物・水を摂取することで感染する。便を介するから糞口感染である。

この流れから、ヒトは<中間宿主>にあたるということになる。ヒトでもネズミ同様肝臓で増殖しかしそれはあくまでゆっくりで、十数年の経過がかかる。

診断まで(つまり病巣が大きくなるまで)成人の場合10年、小児では5年もかかる。放置すれば9割が死亡。肝臓の画像所見はあたかも腫瘍か膿瘍のようであり誤診されてもおかしくない。

 肝臓の病巣(幼虫=包虫)が大きくなれば血管・胆管を物理的にふさぐので、肝機能低下がみられてくる。進行をほっとくと肝硬変のような病態になりしかも多臓器にわたる<転移>も起こる。なお、肺への転移は1割の患者にみられる。

 検査は、好発地の北海道では徹底されていて血清診断が行われる。ところが信頼度が驚くほど低い。肝生検はかえって転移を促す危険があるという。しかし画像診断など組み合わせば診断の正確さは向上する。

 早期発見(症状出てからでは治癒困難)による切除(手術)による治療が基本で、化学療法(ALB:アルベンダゾール)は手術後に行う補助的なもの。成虫をもってる終宿主に投与するのがプラジクアンテル(1回投与で100%駆除!)。混同なきよう。

 北海道から本州へのペット持込みが今後の課題。海外では多発地域からの動物の移動の際には徹底した検査・駆除がされているが、わが国では法律化されていない。したがって本州で北海道出身(海外ももちろん)のペットをもらう人は、少々神経質でもいいかもしれない。ああそう、それに転校・転勤で引っ越す人!

※    東京のムツゴロウ王国移転は、そこはきちんとチェックしたそうだ。国が積極的にしたわけでない。団体の呼び掛け。

 また、スクリーニング検査の機構も確立していない。血清診断の単独ではまだまだ頼りない。では若年者の不顕性感染が多い可能性がある・・・ということだ。

 わが国の危機管理は<あくまでも事故が起こってから>が多いから、こういった予測可能な危機にも関心をもっておくべき。

頭の活性化

2007年8月1日 映画
 ・・の意味も含め、ここんところER(テレビ放送の吹き替え)を1.3〜1.5倍速で鑑賞している。最近のプレイヤーの倍速はしっかりしており、セリフはほとんど聞き取れる。しかし俳優の動きも当然速くなる。突然笑ったり怒ったりキスしたり。変な奴ら!と思ってしまう私は勝手な人間だ。

 迅速な情報収集の練習をしているつもりだが、これを始めてから仕事場での要領?が良くなってきた。救急での状況把握に要する時間が倍速に(←ちと過大評価)。

 しかし。妙に処理速度が速くなってきたため、ときにそれが周囲を動揺させた。別に急がなくていい状況なのにこちらが急がせたり、スミス芳忠のように速く説明しすぎて、相手のメモが追いつかなくなったり。

 ただでさえ循環器系の医者はせっかちである。

※ ふつうに読むとタダのヤな奴なんで、<シュレック>の浜ちゃんを想像して読んでください。

(処置中)
「アレくれや。はやく!はよ!はようせい!なにしてん!はよかせ」

(会話中)
「でなに?原因は?知ってる?知らん?どっちや?なんや知らんのか?もええわ」

(食堂)
「めし行こ!行けん?なんでぇ?どこ行く?用事は?なんで?わし嫌い?何した?次いつ?はよはよ!」

 ああそれと、妙に言葉がコバッチュ風になることがある。これは病気か?

例)↓腕組み→両手振り付け→ちょっと言い過ぎたと一歩さがる・・・でお願いします

「これは必要ない全て不要だ!んん・・」
「どういうことだ説明してみろ!んん・・」
「そうだそこに書いてある!さっき説明したはずだよ!んん・・」
「そんなことしてたらキリがない!んん・・」
「入院が必要だ今すぐそう今すぐだ!んん・・」

 ・・・カーターのほうがええ。
 本作はアニメでも比較的珍しい<シネマスコープ・サイズ>。通常は<ビスタ・サイズ>といって現行のワイドテレビの画面比率のことが多い。

 しかし製作者の意図によって、もうちょい横長のサイズが選択される。人数が横いっぱいに溢れるミュージカル映画、迫力一杯のアクション・スペクタクル大作。

 この作品もミュージカル要素が強く、ペンギンが画面を左右にズラッと埋め尽くす構図が圧巻。

 ただしスコープサイズには実は<心理的な効果>がある。(以下は昔読んだ蔵書などから)人間の心理として、対象物が視界の右側にあるのと、左にあるのとでは安心感が違うという。

 右側のほうが安心感があり、つまり構図として安定している。
 左側では不安感を呼び起こし、構図としても不安定。

 なので、近いものが右手にあれば安定した構図、左にあれば不安定な構図ということになる。サスペンスで左側に人が映ってると、右から何か起こるかもしれないという不安感が出せる。

 時々、注意して観てほしい。ヒーロー(正義)は右に映り、敵役(悪役)は左に映るという構図配置が多くないか?会話する場面とか。商品化をあまり前提としていない90年前後までの作品には、この効果がよく現われている。

 ワイドサイズでホーム・ムービーを録画する人(写真も)、こういった点を考慮してみるとより楽しい。

 
 
 上官の命令により、病院における「いじめ調査」なるものを担当したことがある。潜入捜査(アンダーカバー)形式で口コミ情報をもとに、事実を暴いていく。

 情報元として正確そうなのは、そうじのおばさん、卸業者、食堂のおいちゃんなど、<それとなく>通りがかる人々、<気がついたらそこにいる人々>だ。

 彼らが素通りしたところに事件があれば、(数秒の間ながら)恐るべき五感を駆使してその場の情報をキャッチする。

 ドクターやナースらの話は、たいてい自分本位のため信用できない。プライドが高いのだ。事務員の場合は情報で遊んでいる部分があり、誇大になりがちで偏りがち(現場を知りようもない)。

 で、いじめの話に戻るが、僕は勝手に<スタンダップ>と呼んでいる。「あの人は異動してスタンダップされたようだ」というような具合。

 いじめ・いやがらせの内容は、子供のそれより醜い。以下は氷山の一角だ。

・ ナース上司が自分を都合のいい勤務日・勤務帯に持って行く一方、部下を不利な組み合わせ、日程に持って行く。勤務表を決めるのは師長だから、当然師長に媚を売る人間が該当する。

・ 盗難事件などがあった場合、(陰で)特定の人間を犯人を決め付けて(本人には言わず)周囲から広めていく。

・ 病棟のナース上司が部下を(仲の悪い)外来に行かせ、戻ってきて(申し送り事項に関しての)徹底的な質問攻めにする。

・ 更衣室のナースサンダルを紛失させる。

・ ナースがヘルパーの仕事中に部屋に押し入り、作業を<のろい>とせかす。

・ 外来ナースが仲の悪い事務にカルテをなかなかまわさず(戻さず)、仕事の終了を遅らせる。

・ わざと患者の前で部下ナースを叱咤する。

・ とにかく徹底的に無視する。

・ 極限まで質問していく(ICUで多かった)。

・ 特定の個人の(とっくにうずもれたはずの)離婚歴・男歴・失敗歴などをバらす。

・ 更衣室の同僚の白衣を<汚す><切る>。

・ 自分の嫌いな部下ナースが、自分の仲のよかったドクターに特別扱されてると分かると、その部下ナースひいては双方を攻撃する。

・ 嫌いなナース・ヘルパーの後ろでドクターが(手洗いなどで)待ってると、物凄い剣幕でどかす。

 おっと。これじゃナースの愚痴だな・・・。いったんここで切ろう。

 ナースマンが増えても、病院は女の職場だ。女には、女なりの戦い方がある(妙に納得)。<ハゲタカ>の鷲津など、一瞬で消されてしまうだろう。

 自分も何度か敵に回したが、それはもう怖いものであった・・・。
 ブウウン・・・・ブウウン・・・・

 ブウウン、ブウン、ブウウン、ブウウン、

 ブッブブッブブッブブッブブッブ

 ブッブッブッブッブッブッ!

 フウウ〜〜ン! ホッ! ハッ!(←燃えよドラゴン?)

 フウウ、フ〜フウ〜ン・・・!

 先日の地デジにて「ジョーズ」。映画公開時は小学生だったが、当時<アゴ>の外国語をすでに2つも知っていた。1つはこの<JAW>で、もう1つはお馴染み「リングにかけろ」の<チン>。

 昼休みでは滑り台で「ジョーズごっこ」をやった。3人で、それぞれ「ブロディ」「クイント」「サメ」役を分担。クイント役は滑り台を腹ばいに落ちていくため、シャツが真っ黒に汚れた。

 今回の放送は2時間強を30分ほど削っての苦しい編集だった。そのためサメ事故の直後に笑顔があったりして、妙な違和感があった。
 
 最近では映画でも解釈の幅を広げるあまり、ただのサメ映画として見なくなった。この映画のサメは、いわゆる<個人ではとうてい太刀打ちできない、巨大な権力>とみている。

 水野晴男だったかな、確か「この世の闇の象徴」みたいな指摘をしていたのを思い出す。

 彼のナレーションは独特だった。確かこういった言い回しだったと思う。

「この世という海、その水面下で待ち潜んでいる恐怖。その恐怖に実は気付かずに、でも脅かされている私たち、その家族。誰かが守らなければならない。やらなければならない。立ち上がる男たちのその背中に、家族を守るべき男の魂を垣間見た、そういった印象をわたくし持ちました。みなさんはさあ、いかがだったでしょうか?(引き続き、<水野晴男の映画がいっぱい>へ)」

 もはや過剰というくらい、褒め言葉の応酬だった。ただ、映画を鑑賞した人の余韻を満たしてくれるものだった。

 昔、「マッドマックス」で・・・。

 「家族を失い傷だらけになり、とことん極限に追い詰められた人間の、燃える命の美しさ、そのようなものを感じました」

 そして最後はやはり、

 「みなさんは、どのようにお感じになられましたでしょうか」

 で締めくくる。

 さて話は戻るが、こういう仕事をしてると<太刀打ちできない権力>には度々ぶつかる。そういや自治体病院では、こういうことも多々ある。

医師「無断外出を今度されたら、退院していただかないと」
患者(地主)「わしは弱者やぞ?弱者を脅すのか?分かった。ちょっと待て(携帯で電話)」

(数分後)

老人、現る。
「オホン。君は、患者さんの権利を奪うのかね?そういう病院なのかここは?」
医師「は?だれだアンタ?」

 後ろから走ってきて、頭を下げる院長。
「あああ!どうもすみません!先生も頭、下げて!」

(職員、一同、礼)

 この老人の正体は・・・その町の町長だった。当時は選挙前で、特に支持を集める必要があるときだ。なので(特に土地の利権を持つ)町民の苦情には即座に対応していた。アピールにもプラス効果がある。

 田舎の病院で勤める医師たちへ。参院選だけに限らず、選挙前には気をつけろ。

 ブッブブッブブッブブッブブッブ・・・(フェードアウト)
 今回の夏休みは北海道。で、どうやって行くかいろいろ考えたあげく・・・複数人での船旅になった。帰りは飛行機で速攻(笑)。

 トワイライトエクスプレスも予約したかったが、こういう仕事のためいつキャンセルになるか分からない・・気弱ながら、キャンセルしやすい船のほうを選んだ(スツレイ!)。

 「新日本海フェリー」は、<青春十八きっぷ>同様に学生の特権であり(?)、その広大なスケール感・お得感はロマンをかきたてられるものだった。降りるときは瀕死だが、いい思い出になる。

 フェリーの港に集まるバイク野郎たち。むさくるしい二等船室。腹いっぱい食べると余裕で千円超える食堂。ビビビ、ビビビとノイズを発する大型テレビ。子供客が邪魔しに来て集中できないゲームセンター。大勢でアイアムサムなカラオケ大会。皆に見られ恥ずかしい輪投げゲーム。舳先で<タイタニック>ごっこする若者たち(今はもう、おらんおらん!)。2等で弁当を広げるおばさん連中。近くでトランプ遊びに興じる若者たち。

 そして、高齢集団の中から、勇気あるおじさんが立ち上がる。

「おい!静かにしないか!」
「(若者一同)すみませ〜ん」

 こうして、平和な船旅はダラダラとしぃかし永遠に続いていく・・・。

「だ、だれか医者は!」

 というアクシデントがないとも限らないので、心の準備はしておく。脳卒中、心筋梗塞などは夜間・早朝に多い。

 待てよ。航行時間は・・・

  舞鶴発 → 小樽着

  0:45 → 20:45

「ノーッ!ノーッ!」(←モニター画面前で片手を震わせる<スピード>のデニスホッパー風)

 
 

 現代版など足元にも及ばない「日本沈没」のオリジナル版が、先日放送された。途中<地震テロップ>が偶然流れてさらに度肝を抜かれたが、一番驚いたのは<あの人>が登場していたことである。

 竹内均(ひとし)。恥ずかしながら、亡くなっていたとは知らなかった。忙しくて情報が耳に入ってなかったと思う(2004年4月)。いやマジで。

 その独特な顔、喋り方ですぐに分かった。この人は・・そう、高校の物理の授業を中心としたテレビ放送で、強烈な印象を残していた。

 高校講座などの教育番組なんてそもそも面白くないと決めがちだが、この人の放送(授業?)は違っていた。

 まず内容が(予習なしでも)分かりやすく、苦手意識を植え付けがちなこの<物理学>を身近で興味ある存在へと持っていった。しかも所々にユーモアを交えて笑わせ、と思ったら自然現象の解説で感動させ決して飽きさせることがないのだ。当時の僕らにとって、<Z会>と対局をなしていたように思う(これは言い過ぎ)。

 親しみやすかった雑誌、<NEWTON>の初期編集長であったことも納得できる。

 で、映画に戻るが・・なんと数分間、地震のメカニズムを従来と同じテンションで、堂々と演説していた!もちろん博士役!

 最近、関東地方の地震テロップが多くなってきたような気がする。でも国のマンション事情(今のうちに銀行の協力通じて売りさばく考えだ)を考えると、とても防災に真剣だとは思えない。

 街の中で立ち止まる。

 もし大地震が起こったとして、国の対応がかなりお粗末だとして・・そこから1度シミュレーションしておく(病院での対策、家での自給自足などについて)ことも重要だと思った。

 
 自分はあまり思い入れはないが、新作が出るたび目を通してはいる。しかし正直、どれもつまらん。笑えないし、感動しない。1作目はVFXが斬新だったので驚きはあったが。

 ワーナー作品はこれといって安定した<続きもの>がなく、この長寿シリーズを延々続けるものと思われる。

 これまでの特典映像を見る限り、マルホイ役が最も温厚な性格のようで安心した。でもハリー役が一番高飛車なのは・・仕方ない。

 自分の希望はハリーが医学校に進学して、封印したはずの魔法を使って病院を賑わすこと。この作品の筆者が医者と結婚しているので、そういう流れを期待するのもありだろう(?)。

 そうすると、続編がいろいろ生み出せる。

「ハリー・ポッターと 変者の医師」

「ハリー・ポッターと 炎のニコレット」

「ハリー・ポッターと 魔法のステント」

「ハリー・ポッターと 白衣の天使たち」(危ない危ない)

「ハリー・ポッターと 心の僻地」←やっぱこれだな。
 吹田のコースター事件のあおりで、尾道の遊園地が営業を停止した。経営難が悪化。要は、安全点検のコスト荷重による経営圧迫である。

 実は医療側でも、医療機器の安全定期点検がこの7月から<ひっそりと>義務付けられるが、この安全点検は法的ながらしかし強制的なものでなく、<各病院が各自管理しマニュアル作成すること>といったユルい内容となっている。つまり実際の定期点検の有無は各病院それぞれの判断に任される。

 国公立などの病院は別として、個人や企業が経営する(つまり利益優先の)病院の場合、定期点検を新規にいくつも契約したら、経営はかなりの打撃を受ける。経営者がどう判断するか・・。

 患者側からこういう問い合わせ(きちんと点検しているか)をするのは無理があるとは思うが、7月になってもこういう点検をまともに行ってない病院は、(経営の行先が)かなりヤバイと思っていい。

 今後の立ち入り検査で、少しずつ明るみになっていくだろう。

 先日WOWOWで「チャイナ・シンドローム」が放送されたが、この放送局の番組は内容がいつもタイムリーすぎてヒヤヒヤさせられる。
 噂をしてたら、もう発売!

 医療人にとって、こういった内容が他人事でないことは前回指導した通り。ほら、もうそこで<ハゲタカ>があなたを狙っている!クワックワックワッ!


外資、医師に書類を見せて回収。

「先生、それでは新規開業ということで」
「あ、ああ。任せてるが大丈夫なんだろな?」
「先生のご予算内で、すべて用意しました。テナント代、医療機器費用、家具一式に冷蔵庫などの備品類」
「な、なんとか全財産で間に合ったか。では、すぐに開業していいんだな?」
「はい。医師会の許可も得ましたし、あとは先生が存分に診療を進めてくだされば」
「そうか!ひひひ!ようし!」

(側近)「ハンコ、オネガイシマース」

(調印)

眼鏡をなおす外資。

「では、先生のご希望通り、開業状態にできました」
「ふむ!もう帰っていい!」

近くに立っている青二才医師。
目を丸くする老いぼれ医師。

「むう?なんだこの若造は?」
「若造ではありません。彼はここの院長です」外資が説明。
「いんちょう?なんで?わしが院長や・・」
「院長は、別で立てました」
「なに?」
「あなたの経歴を調べさせました。1年毎の勤務。長続きがみられず、職場での評判も良くない。セクハラの評判もある。見通しはかなり暗いと判断しました」
「なにい?金を出したのはわし・・」
「もちろん知ってます。しかし私たちも手を貸す以上、沈む予定のタイタニックを引き上げるリスクは冒さない。我々は、いわば船出した船の・・羅針盤といったところでしょうか」
「わ、わしがこの若造の下で働くのか!」
「心配ご無用。院長の若先生は通常出勤。あなたは夜間診療部として頑張っていただきます」
「やかん?開業医なのに?」

ため息をつく、外資。

「まだ分からないようですね。これから昼の診療報酬は確実に下げられる。夜間の対応がどうかで、開業医の勝ち残りが決まります」
「う、うう・・・!」
「嫌ならしなくていいです。若先生だけに頑張ってもらってもいい。でも、診療所はもたない。あなたの払った莫大な資産は海の藻屑と消えるでしょう」
「ふ、ふざけるなっ!う、撃つぞ!」ポケットに手を入れる。
「スナイパーを雇ってます。撃っても無駄です」
「なにっ!ばっばかな!」

老いぼれは、銃を取り出した、そのとき・・・

ズキューーーーーーンーーーー

医師は眉間を撃たれ、そのままカーペットに転倒した。

ガラスの穴の向こう、高層ビルから狙い撃ったのは・・・

やはりゴルゴ13。

「・・・・・・・・・・・」
 決定的なネタばれあり。要注意。

実話に基づくストーリー。悪魔払いで悪魔を追い出そうとしたその結果、少女は死に追いやられてしまう。医学治療に専念せず悪魔払いに徹したための死か、それとも悪魔払いによってしても救えなかった命なのか。

 この話をもっと身近な医療に置き換えればかなり考えさせられる。具体的には<悪魔払い>→<常識的にはしない、しかし患者が望んだ治療(たとえばエビデンスなしの民間療法的治療)>。

 これを基にすると、「病気に打つ手なしの患者は、その医師の治療法を信じて病気と正面から闘うことを決意した」。そして最後の治療に共に賭けた。しかし助かることはなかった。確かに医師のした治療は法的に問題があった。だが何よりも真実は「患者を救おうとした医師のその熱意」であったのだ。

 そう置き換えて観れば、かなり考えさせられる作品。

 でもこれ、ソニー・ピクチャーズじゃないか!でも<バイオ>は映ってなかったな。

 
 
 ・・ が一挙放送される。今のところルーカスフィルムは新世代ディスクでの発売は未定としており、公開30周年の5/25の1回こっきりの放送で(ハイビジョン放送が)最後になる可能性もある。

※ と思ったら、7月後半にリピート放送あり!

 30年前か。当時、王冠目当てにコカコーラを買いに行った。店で飲んだら瓶返却で10円キャッシュバック。お好み焼屋ではみんなで寝ころんでコロコロコミック、と相場が決まっていた。インベーダーゲームも流行し、(田舎)町では補導員がゲシュタポ並みに動いていた。インベーダーで33面クリアした者はヒーローだった。

 そういえば、コロコロコミックの復刻版ももうすぐ発売だ、な・・・!
 ♪ チャッチャッチャチャッチャッチャ!トコトントコトン、トコトントコトン、プア〜ン・・・チャッチャッチャチャッチャッチャ!

 疲れた。確かに画質はアップしたものの、場面ごとの格差が激しすぎる。かなりクリアな画面になったと思うといきなり突き落とされたようなボケ画質になったりするのだ。「さあ、どうする?」ってコラ、なんとかしてくれよ!

 夕方の眠たい社会科の授業みたいだ。「・・であるからして。ほらそこ!で、次は・・ぶつぶつ」てな具合だ。5千円近くも出したのに、損した。

 今度発売の「ディパーテッド」も海外盤と国内盤では仕様に相当の違いがあり、やはり日本でのオーサリング技術にはどこか事情がありそうだ。

※ 昔、小学校の頃だったか教育用の月刊誌。同じようなストーリーのものがあった。バスが停車すると爆発する(同じやないか!)。最後は、なんと大きな段差に乗り上げさせ、車輪をそのまま回している間に逃げ込む、というものだった(できるかそれ?)。
 「サーガ」でもかなりの影響を受けている、と思われる「ダイハード」シリーズの4作目が、もうじき公開だ!

 20世紀フォックスだけでなく洋画界全体が医者不足、でない作品不足に悩まされている。9.11の影響で、ロケ・描写そのものに制限が出てきているのが根底にあるためと思われる。国家スケール的な話は影をひそめ、現実逃避的な話(ロードオブ・・やナルニア)やリメイクものもネタが尽きた。

 となると、自動的に<続編もの>が呼び起こされる。人気が安定しているので、それこそ安定した利益は見込まれる。

 「先生。民間病院からそろそろ大学へ戻って、再びあの頃のように、もうひと暴れしないかね。教授もそれをお望みだ」(医局長)

 「イエス。ただしギャラは、<前作>を超える前提で頼む!」

 マクレーンに同情する、あの一言。

 「なんで、俺ばかり・・・!」
 ただし1作目。プレステ3を買ったので(HD-DVDでなく)ブルーレイのバージョンを選んだわけですが・・・。オーディオ雑誌などを読むと、どうやらブルーレイよりHD-DVDのほうが画・音ともに良いらしいですね。ま、それは置いといて。

 画・音ともに、従来のレーザーディスクのやや上程度(WOWOWの平均レベル)。いやしかし、ヘリがトンネル上部にぶつかる音、TGVすれ違いざまの風圧、吹っ飛ぶ車の音圧はレーザーが上。

 そうなんです。音圧が足りないんです。

 本作はまあ古い映画ですし、あれこれ言っても仕方ないです。しかし内容が面白いため、そんな事は気にならなくなります。

 やはり何度も繰り返して見たくなるのが・・この場面!

 ↓

チャーチャチャチャー!バッバババーン!

(トンネル内、ヘリにぶら下がる2人)

バン!バン!バンバン!
バン!バンバンバン!

(さらにゆっくり安定させる2人)

(ガムを取り出すイーサン)

「柿食えば!」
「?」(←ジャンレノ)
「鐘が鳴るなり法隆寺!」

ガムを貼り付けるイーサン

(ぱっと向きを変え、飛び込み準備)
(ぶら下がるしかないフェルプス)

(ここの音楽がイイ→)チャ−チャチャ、バッバ−ン!

ドッカーン(ジャンレノ死亡)!ズドドドドドド・・・・

(左遠方から右前方に叩きつけられるイーサン)←明らかにCG
「アウォォ!」

ドガガガガガ・・・
(線路に叩きつけられるフェルプス、転回し突き進むヘリ)
タタタタタタタタ・・・・(←ローター音)

背もたれ、歯ぎしりひたすら見つめるイーサン

ズドン!(ヘリ、足元で衝突)

バンバンバン!バンバン!(音楽)

ギイイイイイ・・・・・・・(プロペラ、首の前で停止)

「どある!」

後ろで見ていた運転手、迷走神経反射(ワゴトニー)で倒れる。

旅客機で新聞読む中、アテンダントがテープを持ってくる。

「田舎の民謡でも・・?」
「?次は僻地?ショージキ厳しい!」

(テロップ)

※ しばらく、こういうふざけた日記になります。

 
 プレイステーション3(20G)を、半ば衝動的に購入。

 早速、自分の大好きな「リーサル・ウェポン」を再生(ただしプロジェクターはフルHDではない)。しかもソフトは片面1層。この環境では<正直厳しい>と思ったが、再生によりその不安は消えた。

 古い作品なのでマスターの古さは隠せないが、画面にゴミひとつ見られないレストアの入念さ。転送レートも常に30Mbps近くの情報量が持続され、画面の隅々まで手抜きのない映像だった。ノイズも皆無。エリック・クラプトンの音楽に今まで以上の<雰囲気>あり。

 しかし・・・しかし、目が疲れた。情報量が多かったからと思いたいが、この作品を見るのはもう数十回目。さすがに次のシーンも予測できてしまう。その分、無理につき合わされているような、そんな気もした。

 果たして、買う価値があったのか・・・思い入れのある作品で、かつデジタル放送されてなさそうな分は買う価値あり、だとは思う。

 今度は「M:I」3部作BOXを購入予定。

 それにしてもこのプレステ3・・・・重い・・・・!当直には持っていけない。
 恥ずかしながらWOWOWでこの兄弟の作品をほぼ鑑賞。中でも・・というか、全てが屈指の名作だった。音楽を一切使わず、余計な説明も排除してひたすら淡々描写。なのに全くダル、いやダレがない。

 舞台はベルギー貧民街で、何とも殺風景で娯楽のなさそうな街。文明から取り残されたような地域は大阪にも多く、どこか重ねて見えないこともない。

 だがここには、必死に今を生きる人の姿がある、それが眩しい。無理難題で働かされてる日本人が何処かに置き忘れた光景だ。

 個人的には、作品すべてに顔出ししていると思われる<オリヴィエ・グルメ>を推薦。彼の走る背中、筋トレ、仕事を指導する姿が素晴らしい。中でも彼の得意技「横目チェック」は、オーベン=指導医としての素質がある。

 絶対に1人で見るべき作品群。

 途中で寝た人は、正直厳しい。
 大学離れが止まらない。「サーガ」の影響を受けた人がいないことを祈りたい。

 大学から離れた教育病院で修行して、さあ1回大学に戻ろうかなというときに・・・そこの先生方から大学の実情を聞かされたから・・・という理由もあるのじゃないのかな。

 以前は、大学から出ても結局戻されるケースの医者も多かった。今は外病院は「頭数だけあればいい」という発想が多いが。

バックトゥ・・パート2の最後。

バシュ!サササササ・・・!

火花を上げて、疾走し消えていくデロリアン。

(風)

呆然とする教授。やがて立ち上がり・・・

「ヒャアアウ〜〜〜〜!」

(軽く一回転)

(空を見上げる)

すると、先ほど送り出したばかりの少年がこっちへ帰ってくる。

「教授!」
「ん?ヒエエエエエ!」
「教授!教授!もう一回僕を、大学から送り出して!」
「い、今、大学病院から送り出したのに?」
「大学から民間病院に出て、またすぐ戻ってきたんだよ!」
「すぐクビに・・・?グレイト、スコット(なんてコトだ)!」

(転倒)

「ドク!ドク!ドク!意識レベル・・・!瞳孔反射・・・!腱反射・・・!頭部CT!オーマイナス6単位!」

(さらにつづく・・・!)

 しかし、これがロマノだったらタダじゃおかないぞ。



バシュ!サササササ・・・!

火花を上げて、疾走し消えていくデロリアン。

(風)

呆然とする教授。やがて立ち上がり・・・

「そおら私の作戦は完璧だ!なんならもう1回やってもいいぞただし今度は倍の料金を頂くから覚悟しておけ!」

(空を見上げる)

すると、先ほど送り出したばかりのカーターが、ゆっくり帰ってくる。

「教授。その・・お話が・・」
「ん?なあにをやってるかお前!きちんとシゴトをしないかさもなくば!クビだ!」
「その。もう一回・・」
「ならんならんチャンスは1回だけだこの私がそう言ってるから間違いない!なんなら厨房ででも働けそのほうが国のためだ!あとで!私のオフィスへ来い質問は受け付けん!」

 去るロマノ教授。

誰もいなくなった暗闇で、カーターは両手をパシッと叩く。

「いやんなっちゃうよ全く!」

※ <ロマノヨットスクール>とかあったら怖いだろうな。

「計画が変わった今から沖縄へ渡る文句のある奴前に出ろ口答えは許さん!」


 
 あのセリフが浮かぶ。

『先生。なんでこんなバカなことするんですか?』

「お前らのせいだよ!」

               』

 深作欣二監督、『バトル・ロワイヤル』。カタルシスを残すアクションを描ける監督は、少ない。最近はCGの発達で、アクションが妙に上品なものになってしまった。

 この背景には、年齢制限への配慮がある。アクションが残酷だと年齢制限が加わり、劇場への観客動員数がめっきり減ってしまうからだ。

 それと、最近の犯罪への影響だろう。それと9.11への配慮。となると現実逃避的な内容が無難であり、CG描写が多くなるのもうなずける。

 私は、現実描写から逃避しない。それと<テロ>にも屈さない。

 <エロ>にはどうか?それは、だな・・・。

 正直、厳しい。

 

 

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