医者は駆け出しの頃はたいてい独身だから、金には困らない。今は給与や休日が十分保証されているのでなおさらだ。
独身なら30代でもバイトが増えたり民間に移ったりでコストはアップする。だが結婚の機会が増える30代後半から金のかけ方が違ってくる。マイホーム、教育費だ。マイホームはローン自体が計画的だから分かりやすいが、教育費は予想以上の出費を伴ってくる。私立、塾がからむといっそう。
最近では子供が大学生(医学部以外)になってもバイトせず、または就職難で大学院にそのまま進んだりニート化するケースも増えている。親はたいてい50代あたりにきてるから、このタイミングでの就労時はおもいっきり足元をみられることになる。
「教育費でお金に困ってまして」とアピールすると、病院側は「なかなか辞めれんだろな」と予測して、無理難題を押し付けやすくなる。なので面接時は強気でいくように(例:父方の資産が十分ありますんで)。
医学部受験は面接はあまりないが、実はこういったときの面接がどれだけ大事なことか!
これまでも述べてきたが、繰り返し論ずるのは自分の好きなことでもあるので。
(あくまで民間病院のことで、国公立は異なります)
医者の新規を雇うとき、病院はまずは募集を出す。いきなりドクターバンクを利用するとその後も手数料を取られ続けるため、まずはネット広告から。
同時にアナログな作戦。事務長関係から各病院の事務関係を通じ、コネを利用した募集を開始。事務関係でなく放射線技師・ナースなど、中には医師と懇意にしている者がいる。彼らは日頃から医師との関係をキープしていて、場合によっては斡旋できる<駒>を持っている。もし紹介できれば10万のバックは保証できる(大阪での相場)。
次に、常勤の医師の知り合い。常勤医師の知り合いで、他の病院に勤務していて不満があったりあるいは転勤を考えていたり・・・見返りはともかく、そういう医者がいないかどうか。そういったツテで簡単に呼び込めるケースもある。事務方からすると、最もコストもかからず楽なパターンだ。
と同時にネット広告を出して面接。病院側の関心ごとは「なにができるか」「当直はできるか」という反面、実は「金が必要か」「独身か」「評判はどうか」ということが最大のポイントだ。
以下、各論。
・・をするのはエッチだと言われるのは御免だが、春になると自転車に乗ってはにかむ連中をよく見るようになる。その笑い方は幸福的というより、やや嘲笑的である。
自分もいくつか<ツボ>のようなものがあり、たとえば思い出すと笑ってしまいそうなギャグがいくつかある。いや、ギャグというよりそれは場面である。なぜ場面が笑えるのか。わからない。
どうしても笑ってしまうのが志村のバカ殿だ。バカ殿がいきなり長介に怒り出して刀を抜く、効果音楽つきで。こういった場面を、なぜか散髪中などで思い出す。そんな大事な時に。何故?鏡の向こうの自分が笑う。腹から笑いそうになる。
その散髪屋+バカ殿を思い出して、はいこれがまた笑える。その笑ってるの思いだし、さぁまた笑う。笑う、笑うのオンパレード!(間)さてその医者。困ったことにこれから外来診療。相手は患者さん。症状あっての患者さん。そのカーテンの向こう、医者が笑いを抑えようとしてる!悪い医者。そう悪い医者!この悪い医者!悪いんですねぇこの医者ああヤダよ!
あとで淀川さんで思い出してみて。きっと笑えるから。
アストラゼネカという外資系薬品メーカーがいらん知恵を吹きかけた影響で、医師の接待が縮小・・していくのは別に構わない。これからゾロ品がゾロゾロ増えていくだけだ。CMではないが「すべては患者さんのために」だ。
それでも正規メーカーらは新薬を売っていかないと生きられない。最近では認知症のパッチ、ワーファリンに代わるという血栓溶解剤なども登場はしているが副作用の頻度が多く、後者の薬剤に至っては殺傷的ともいえる。
気のせいかもしれないが、最近の新薬は発売前に完全無欠というほどの触れ込みをしておいて、致命的な副作用が出てもそれでもひるまないほどの<圧力>を持っている。迷惑するのは患者だ。訴訟して負けるのは医者で、製薬会社ではないことを医師らは再確認すべきだ。
「すべてはお医者さんのせいに」せんといてくれ。
クローズアップ現代で
2012年2月26日 連載 先週、スピルバーグのインタビューがあった。こういった番組だと現在劇場公開中の作品とのタイアップが多いが、そこは抑え気味でスピルバーグ自身の人間性にじっくりと迫るものだった。内容的に打算がなくて非常によろしい。
いろいろと感銘を受けたのは、彼が「好きだから」今の仕事をしていて(つまり、させられていない)、その全てに追体験が生かされているということだ。しかも、主役の成長過程でありそれを描くことこそが重要だ、と。
<ET>でよく指摘されていることだが、あの映画は離婚がベースなのだという。父親がおらずそれを受け入れもできない(その意味もまだ分からない)子供が、ETとの別れで受け入れることで成長していく。この別れの場面が、見る人の潜在意識で身近な別れとシンクロして感動させるのだろう。たしかに、20/30/40代と観てきて感動の内容がどこか違う。
仕事でもあまりに単調だと、自分が何も変わらなくて生きてる実感がない。これまで何年も生きたのなら、それまでの無念を生かしながら(不幸な人にむしろ優しく接するように)自分のふがいなさを反省しつつ、毎日何か変わる・得る日々を目指したい。
最近のスピルバーグの映画が肩すかしなのは、どうやら映画のプロモーション自体に問題があるようだ。彼の訴えたいことは全く別の次元だということだろう。
いろいろと感銘を受けたのは、彼が「好きだから」今の仕事をしていて(つまり、させられていない)、その全てに追体験が生かされているということだ。しかも、主役の成長過程でありそれを描くことこそが重要だ、と。
<ET>でよく指摘されていることだが、あの映画は離婚がベースなのだという。父親がおらずそれを受け入れもできない(その意味もまだ分からない)子供が、ETとの別れで受け入れることで成長していく。この別れの場面が、見る人の潜在意識で身近な別れとシンクロして感動させるのだろう。たしかに、20/30/40代と観てきて感動の内容がどこか違う。
仕事でもあまりに単調だと、自分が何も変わらなくて生きてる実感がない。これまで何年も生きたのなら、それまでの無念を生かしながら(不幸な人にむしろ優しく接するように)自分のふがいなさを反省しつつ、毎日何か変わる・得る日々を目指したい。
最近のスピルバーグの映画が肩すかしなのは、どうやら映画のプロモーション自体に問題があるようだ。彼の訴えたいことは全く別の次元だということだろう。
ここ数日、インフルが激減の感がある。たまにB型が出た程度だった。胃腸炎が増えてきたような。自分の受け持ち患者は常勤先で入院50-70名、外来では1枠で50-70名。その状況での印象。
2月ももう終わろうとしており、日数が少ない月だけに頭を痛める病院は多いだろう(毎年)。インフル発生で病室を無駄に空けざるを得なかったケースも多かったと聞く。
いま医師らは接待の3月末終了に伴う<駆け込み需要>の真っ最中で、3月はメタボ化していく医師が増えるものと思われる。じゃあ4月から痩せるのか?接待終了といっても、業界はもうすでに対策ができているところもある(新地など店によって)。
ただ、開業医の接待は見苦しくて辞めてほしかった。開業医の家族団らんパーティーなどがそれだ。MRを集めて、パートや関係ないスタッフまで飛び入り参加。お前ら最低だ。
で、病院によっては3月で運命の決済。銀行がレポートを穴が開くように見る、見る。存続をかけたその仕上げとして3月は非常に重要な月なのだ(そこではもう遅いという声もあるが)。
2月ももう終わろうとしており、日数が少ない月だけに頭を痛める病院は多いだろう(毎年)。インフル発生で病室を無駄に空けざるを得なかったケースも多かったと聞く。
いま医師らは接待の3月末終了に伴う<駆け込み需要>の真っ最中で、3月はメタボ化していく医師が増えるものと思われる。じゃあ4月から痩せるのか?接待終了といっても、業界はもうすでに対策ができているところもある(新地など店によって)。
ただ、開業医の接待は見苦しくて辞めてほしかった。開業医の家族団らんパーティーなどがそれだ。MRを集めて、パートや関係ないスタッフまで飛び入り参加。お前ら最低だ。
で、病院によっては3月で運命の決済。銀行がレポートを穴が開くように見る、見る。存続をかけたその仕上げとして3月は非常に重要な月なのだ(そこではもう遅いという声もあるが)。
舞鶴記念病院など、役人が今でも巣食う病院でよくあることだが・・・役人+医師ほど組み合わせの悪いものはない。これはもう、組み合わせた時点で失敗するはずのものだ。
役人のプレーはスタンドプレーだ。現場には来ない。命令系統の頂点だから、現実的にそうなる。現場を1つ1つ重要視したら組織は成り立たない。今の日本はどこも金がなくそんな余裕はない。パイの取り合いだ。そこはもう力関係ができている。
役人が医師と協力・・となると、医師は役人が決めた配置で働くことになる。役人にとって重要なのは病院自体の存続であって、そのための基準を満たすスタッフが集まればもう興味はない。これで、コネのある人間らはみな給与体制についたことになるからだ。
ところが現実には医師はある意味純粋で、次にどうしたらいいかという課題が常に立ちはだかる。これがまた戦いがいのある問題で、予算やマンパワーがあれば何とかなりそうなものが必要となる。しかし役人にとっては興味がないので末端だけを派遣して、せっかく構築された城をワインのように寝かせとく、それに専念する。
そうなると医師側も「どういうことや?」となってしまい、どんどん時間が経ってついにはノーレスポンスの役人に見切りをつけ引き上げる。役人の動揺レスポンスはその直後だ。
原発問題でも感じたが、このあたかも死んだかと思わせるノーレスポンス、相手が脱落したあとの素早いレスポンスが日本の上層部の伝統なのだろうと思う。今後これから僕らが戦っていく敵たちだ。これもまた、戦いがいのあるものだ。
役人のプレーはスタンドプレーだ。現場には来ない。命令系統の頂点だから、現実的にそうなる。現場を1つ1つ重要視したら組織は成り立たない。今の日本はどこも金がなくそんな余裕はない。パイの取り合いだ。そこはもう力関係ができている。
役人が医師と協力・・となると、医師は役人が決めた配置で働くことになる。役人にとって重要なのは病院自体の存続であって、そのための基準を満たすスタッフが集まればもう興味はない。これで、コネのある人間らはみな給与体制についたことになるからだ。
ところが現実には医師はある意味純粋で、次にどうしたらいいかという課題が常に立ちはだかる。これがまた戦いがいのある問題で、予算やマンパワーがあれば何とかなりそうなものが必要となる。しかし役人にとっては興味がないので末端だけを派遣して、せっかく構築された城をワインのように寝かせとく、それに専念する。
そうなると医師側も「どういうことや?」となってしまい、どんどん時間が経ってついにはノーレスポンスの役人に見切りをつけ引き上げる。役人の動揺レスポンスはその直後だ。
原発問題でも感じたが、このあたかも死んだかと思わせるノーレスポンス、相手が脱落したあとの素早いレスポンスが日本の上層部の伝統なのだろうと思う。今後これから僕らが戦っていく敵たちだ。これもまた、戦いがいのあるものだ。
今年のバレンタインは2/14か。そりゃそうか。火曜日だ。逃げられない。医局の机の上、「みんな用」「個人用」で事務的に持ってくる。午後には個人的なものがやってくる。もちろん、すべて義理ものだ。
これらの処理が大変(実家と自宅ワイフ用)なのと、お返しに膨大なコストがかかる(阪急の堂島ロールなど)。高級なものをあげるつもりはなかったが、女どもは何をもらったか年々比較する。なので最初のブツが肝心。だったのだ・・・。
患者さんからももらう。わざわざ買っていただいたことに、非常に感謝している。ただ、「おお!」とも言えずしかも(医局へ)持って帰るのが恥ずかしい。お返しのしようがないのも、申し訳ない。
これらの処理が大変(実家と自宅ワイフ用)なのと、お返しに膨大なコストがかかる(阪急の堂島ロールなど)。高級なものをあげるつもりはなかったが、女どもは何をもらったか年々比較する。なので最初のブツが肝心。だったのだ・・・。
患者さんからももらう。わざわざ買っていただいたことに、非常に感謝している。ただ、「おお!」とも言えずしかも(医局へ)持って帰るのが恥ずかしい。お返しのしようがないのも、申し訳ない。
・・なる店が大繁盛だ。昼間は列をなすものの出来上がりが早いため、すぐに順番が回ってくる。ここもセルフだがメニューがシンプル、トッピングも豊富。お年寄りや子供にも人気がある。
自分は釜玉うどん小+トッピングはちくわ天とかしわ天などを選ぶ。その分、おにぎりは選ばない。
会計を済ましてからが本番だ。次から次へと後ろが来るから、その間にネギと天かすを力の限り入れ続ける。その量は尋常でない。熱くてツヤツヤした麺の周囲にからんだネギと天かすを、それらごと貪欲に口へと運ぶ。
こういった店のおかげで、香川に行く頻度もほどよく減った。
大阪でもよく見かける、地域名+食堂、という名の店。常勤先⇒非常勤先への移動の際によく立ち寄る。
セルフサービス形式で、入口の卵焼き⇒魚塩焼き⇒肉・炒め物・揚げ物⇒冷蔵もの⇒ごはん・汁もの。適当に選んでも600-700円は軽く超す。腹が減っているからこそ入るので、序盤の卵焼き・魚は欠かせない(すでに!)。そのあと2品くらい(豆腐やサラダなど)取って最後にご飯+みそ汁とくる。
実はこの食堂は夕方前かあるいは夜間来る(ラッシュ時間前後)のが好きで、その何とも言えない静けさ(客が少ない)+ややうるさいテレビとのコントラストが良かった。職員の方々も、控えめで淡々と。しかし、自分の近所のこの店がある日変貌した。
「ラッシャーイ!」
何とも落ち着かない雰囲気に。店は確かに活気づいた。ただテーブルと厨房の距離が短く、その気合で却って落ち着かない。客が来なくても
「ハーイ!○○はいかがっすかー!」「ウェーイ!」
何かその、職員にどこか、ノルマ的な要素を感じるのだ。
ノルマの雰囲気のない店に寄りたい。
セルフサービス形式で、入口の卵焼き⇒魚塩焼き⇒肉・炒め物・揚げ物⇒冷蔵もの⇒ごはん・汁もの。適当に選んでも600-700円は軽く超す。腹が減っているからこそ入るので、序盤の卵焼き・魚は欠かせない(すでに!)。そのあと2品くらい(豆腐やサラダなど)取って最後にご飯+みそ汁とくる。
実はこの食堂は夕方前かあるいは夜間来る(ラッシュ時間前後)のが好きで、その何とも言えない静けさ(客が少ない)+ややうるさいテレビとのコントラストが良かった。職員の方々も、控えめで淡々と。しかし、自分の近所のこの店がある日変貌した。
「ラッシャーイ!」
何とも落ち着かない雰囲気に。店は確かに活気づいた。ただテーブルと厨房の距離が短く、その気合で却って落ち着かない。客が来なくても
「ハーイ!○○はいかがっすかー!」「ウェーイ!」
何かその、職員にどこか、ノルマ的な要素を感じるのだ。
ノルマの雰囲気のない店に寄りたい。
・・・確かに教科書的には「妊娠しても処方可能な薬剤」というのはあるが、現場ではそうはいかない(自分は内科医です)。のちに因果関係が問われることがあった場合、即問題となるからだ。なので、基本的には妊婦には処方はしない。ようにしている。なるべく。
ただ、今の時期のインフルでは様子見とはしづらい。発症早期ならなおさら。でもタミフル・リレンザは出しにくい。出せない。自分は。
そこで、これがあった。ツムラ27番の麻黄湯。http://www.cocokarada.jp/medicine/rx/5200132D1035/index.html。
小さい調剤薬局にはないので、注意。
近医のお医者さんにご相談ください(医師会的表現)。
ただ、今の時期のインフルでは様子見とはしづらい。発症早期ならなおさら。でもタミフル・リレンザは出しにくい。出せない。自分は。
そこで、これがあった。ツムラ27番の麻黄湯。http://www.cocokarada.jp/medicine/rx/5200132D1035/index.html。
小さい調剤薬局にはないので、注意。
近医のお医者さんにご相談ください(医師会的表現)。
医学部受験の現状に関してはしばらくご無沙汰だったが、医学部の難易度はむしろ上がってきているのか。今さら知った。
http://daigaku.jyuken-goukaku.com/nyuushi-hensati-ranking/igakubu/
ただ、周囲のドクターの息子・娘の進学状況やそれからの経緯に関してはいろいろ聞いている。
今さらだが、どこの医学部に進むのか・・・は真実を言うと、実はちょっと重要だ。卒業したら好きな医学部へ移って、そこを出身大学みたいに名乗る・・ことはできる。確かに大阪には<ニセ阪大医学部>みたいなのが大勢いる。
ちょっと重要・・と言ったのは、まぁ細かい面で違いが出るということ。<一流>医学部に最初から進めば、先輩後輩の絆が強くなり、それはそこの医局入局後も続く。<二流・三流>から来た者が輪に入っても、それら同門の会話に時としてついていけない。講演会などの場でも、一流同門の結びつきの強さは出る(<一流>がよく演者だったりする)。なぜか<一流>なりの品格も出ている。
でも、それは結局<一流>が<二流・三流>医局でデビューしたときとあまり状況が変わらない。ただ、与えるプレッシャーはとんでもなく強い。
なので、<一流>は他の医局員を紹介するとき、○卒の○出身という表現に非常にこだわる。そんなのは気にしなくていい。何より問題なのは、<一流>を出たのに技量が<二流・三流>だった場合の深刻さなのである。
http://daigaku.jyuken-goukaku.com/nyuushi-hensati-ranking/igakubu/
ただ、周囲のドクターの息子・娘の進学状況やそれからの経緯に関してはいろいろ聞いている。
今さらだが、どこの医学部に進むのか・・・は真実を言うと、実はちょっと重要だ。卒業したら好きな医学部へ移って、そこを出身大学みたいに名乗る・・ことはできる。確かに大阪には<ニセ阪大医学部>みたいなのが大勢いる。
ちょっと重要・・と言ったのは、まぁ細かい面で違いが出るということ。<一流>医学部に最初から進めば、先輩後輩の絆が強くなり、それはそこの医局入局後も続く。<二流・三流>から来た者が輪に入っても、それら同門の会話に時としてついていけない。講演会などの場でも、一流同門の結びつきの強さは出る(<一流>がよく演者だったりする)。なぜか<一流>なりの品格も出ている。
でも、それは結局<一流>が<二流・三流>医局でデビューしたときとあまり状況が変わらない。ただ、与えるプレッシャーはとんでもなく強い。
なので、<一流>は他の医局員を紹介するとき、○卒の○出身という表現に非常にこだわる。そんなのは気にしなくていい。何より問題なのは、<一流>を出たのに技量が<二流・三流>だった場合の深刻さなのである。
民間病院でも、土日週休2日の医者は多い。自分は仕事日。なぜなら、サラリーマンが比較的来やすい曜日だからだ。その日にあえて外来・検査業務を入れて呼び込みを狙う。老健施設からの紹介も多く、この曜日の生かし方によって病院の生かし方も変わる。平日だけでなく土曜日にも出てる、ここが重要。
ここに自分がネジを入れることによって却って他の医者が楽をできるわけだが、その分自分は外れると困るネジとなる。これによって発言権が生じる。
この、敢えて忙しい日に業務を入れて発言権を手に入れること・・・これは自分にとっての武器になる。忙しい部署で時間にかまけてその上発言力がなければ、単に利用されるだけのものになる。
今回の土曜の祭日は患者方々には悪いが、こういうのはたまには有り難い。メリとハリがつく、と思えばいい。
NHKのトークを見て
2012年2月5日 連載NHKのトーク番組がたまにある。20-30代の男女でほとんどが実業家。主張が強く斬新的で、とにかく回転が速い。言葉がぶつかっても喋りつづけるその気迫。執念。
医局会や講演会でも、雄弁な医者は突っ走る。こういうのが、かつてあった。以下、過激なのがそのトーク君。
<議題 病院の赤字をどうするか>
「えーそれでは始めます。みなさん、当院の業績は下がってます。呼吸器患者も今月は少なく、単価が下がっております。事務側も命がけで奮闘するつもりですが、ドクター側も・・・」
「そうですねー。ああ、どうしよっかなー」
「呼吸器患者ねー・・・こればかりは、受け入れを待つしかないですよねー」
「事務側も、頑張ってもらわないと」
そこで・・・
「あのさー。さっきから聞いてるんだけど。なんか皆、言ってることよくわかんないんだよね。そのさ。なんていうか。この病院は赤字です。赤字。分かるよ。知ってるって。で?重症患者が欲しいって。事務長さん。そういうことでしょ。でも僕らにさ、それを求めてもダメなわけ。わかる?わかってないってほらぁ。重症が少ない時期ってあるわけ。そしたらどこも閑古鳥なのね。それとほら救急診療ってさ。救急隊が連絡してこないと何も始まらないの。それを手ぐすね引いて待っててもさ。何それってチキン話じゃん。じゃあ動けっての自分から。重症患者、いつでも診ますってあんたらがアピールしなきゃ。本気ならできるって。今から消防署行って土下座しなきゃ。いや行けますって。今。今3時でしょ。本気ならやってるって。ほらもう1分すぎたじゃん。何も変わってないじゃない。この1分1分が積み重なって気がついたらエブリイヤーな感じってわけ。で、あんたさっき命がけって言ったけどさ。これね。辞書で見るとよ?死ぬ覚悟で物事をすること、ってあるわけ。あんた死ぬ覚悟ないよね、どう見ても。どうしてって、どうしてって。ぼくは医者だから分かるわけ。信念がある人間を言うわけ。いわば武士よ。戦いに行く。白血球は抗原提示されて動くわけ。はい僕、提示したから行きなさいよ!は・や・く!」
ああ、だんだん本筋から擦れていく・・・。
・・・が、最も難しいが尊いことと考える。このネットの海でもいったいどのくらいあるだろうか。どっちにも針が降りきれてない、水よりも柔軟なものが。
何も中立になるのを目指せとは思ってない。むしろそういう人間は現実社会に多い。意見は偏るものの、実生活では沈黙を守る人。だがあまりにも現代の歪(ひずみ)の犠牲としか思えない。生きてると思えない。
表社会で、少々恥ずかしくてもいいから常に自分の意見を主観⇔客観で見れる人間でありたい。そういった(きちんと客観評価してくれる)友人に恵まれれば幸福だ。しかしネットではみな自己主張が強すぎて熱しやすいため、客観性が出るようで出ない。
やはり経験のある人の話を聞きたい。ネットにはそれがあまりない。
医療でも、正しい医者とそうでない医者との能力の差は・・・<鑑別>で出てくる。こうだと思う。結果的にはうまくいったが、しかし実はこういったことだったのかも・・・ドーパミンが流れた時でもその蛇口を調節できる、それが自分にとっての中庸と考える。
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/143730/m0u/
へぇ、アリストテレスも定義している。ミヤギみたいな人だったに違いない。でも彼の<ミヤギ>は、プラトン。
何も中立になるのを目指せとは思ってない。むしろそういう人間は現実社会に多い。意見は偏るものの、実生活では沈黙を守る人。だがあまりにも現代の歪(ひずみ)の犠牲としか思えない。生きてると思えない。
表社会で、少々恥ずかしくてもいいから常に自分の意見を主観⇔客観で見れる人間でありたい。そういった(きちんと客観評価してくれる)友人に恵まれれば幸福だ。しかしネットではみな自己主張が強すぎて熱しやすいため、客観性が出るようで出ない。
やはり経験のある人の話を聞きたい。ネットにはそれがあまりない。
医療でも、正しい医者とそうでない医者との能力の差は・・・<鑑別>で出てくる。こうだと思う。結果的にはうまくいったが、しかし実はこういったことだったのかも・・・ドーパミンが流れた時でもその蛇口を調節できる、それが自分にとっての中庸と考える。
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/143730/m0u/
へぇ、アリストテレスも定義している。ミヤギみたいな人だったに違いない。でも彼の<ミヤギ>は、プラトン。
大阪市の職員らの手当てが減らされているが、確かに彼らの基本手取りは多い。しかし生活は意外と厳しい。いや何も大阪市の職員だけでなく、金持ち全般に言えることだ。持ってるようで肝心の現金は持ってない。無駄遣ったのか?いや、<預けている>からだ。
自分の記憶・経験によると、ヒトは金が貯まってくるとそれを銀行で寝かせようとはせず、金に働いてもらおうとする。投資して、あとは寝てる間に増やしたい。その間、豪遊する。投資してそれが目減りしても増えることもあり、やはりそこで金を寝かせる。
ギャンブルと同じで、差し引きだとマイナス。不思議なことに「それが楽しいから元取ってる」と皆うそぶく。で、手元には現金がない。結局、生活は息詰まっている。返済(追証)におびえ、追われて生きている。最近は、銀行からいきなりの請求も珍しくない。
なので、追われている彼らは人一倍防衛本能が強い。そこで橋下氏がああいった締め付けを行うと、月1~2万で「生活できない」という。でもそれは(先ほどの理由より)決して大げさではない。
投資自体をしていない一般からすると、上層部の人間の身をまず削れというが・・・思った以上に深刻なことのようだ。
なんせ原爆を落としてそれを正当化するぐらいだ。まあでもそれはアメリカのメディアが話し手。国民はそうは思ってないだろう・・と思いたい。
しかし、医療の場でも向こうの(アメリカというより欧米)熱は凄い。インターベンション関係でいろんな講演会に出向くが、この分野は企業がモロにからんでいる。カテーテルだけでなくオペ関係などでも海外のデバイスがからむと、その熱は半端でない。
繰り返すが、企業が完璧なまでのプロモーションを組んでいる。いかなる質問にも対応できる。それへの時間のかけ方も驚異的。それらの製品はそういう意味で、まさに非の打ちどころがない。なんせ社運がかかっている。役員のクビまでかかっている。向こうでは、売れなきゃお払い箱だ。ビジネスを絶対に成功させなければならない。
しかしときに、致命的なほどの欠点が見つかることがある。あるデバイスで事故があったとする。すると彼らはすぐに効果の絶大さでそれを見えなくし、裏側から攻めていく(他のメーカーも巻き込みつつ)。薬剤でも外資系はそういうことを平気でやる。
論文の大半は欧米だ。医療の勢力図は欧米のもとにある。アフリカで人体実験すらやる。これを国民性としてはいけないだろうが、日本人には驚きだ。
ただ、恥ずかしいのは日本の医師の中にはまんま影響されるのがいて、海外から帰ってくると「よし!これからはこれの時代だ!」と保険無視ででも<正義>に燃える者がいることだ。
即効性の結果は出ても、予後が今一つのことが多い。たしかに劇的な症例もみることはある。ドーパミンが出て、やめられない。しかし息詰まると、また次の流行へ。
循環器関係に多い。どことなくアメリカンだ。その荒げた声は、ネイティブ・アメリカンを圧倒する雰囲気だ。
かつては、私もそうでした。講演会で思わず興奮し「イエア!」みたいな寒い賛美を放ったことがある。まるで「メジャーリーグ」のチャーリー・シーンのいるベンチのようだ。
しかし、医療の場でも向こうの(アメリカというより欧米)熱は凄い。インターベンション関係でいろんな講演会に出向くが、この分野は企業がモロにからんでいる。カテーテルだけでなくオペ関係などでも海外のデバイスがからむと、その熱は半端でない。
繰り返すが、企業が完璧なまでのプロモーションを組んでいる。いかなる質問にも対応できる。それへの時間のかけ方も驚異的。それらの製品はそういう意味で、まさに非の打ちどころがない。なんせ社運がかかっている。役員のクビまでかかっている。向こうでは、売れなきゃお払い箱だ。ビジネスを絶対に成功させなければならない。
しかしときに、致命的なほどの欠点が見つかることがある。あるデバイスで事故があったとする。すると彼らはすぐに効果の絶大さでそれを見えなくし、裏側から攻めていく(他のメーカーも巻き込みつつ)。薬剤でも外資系はそういうことを平気でやる。
論文の大半は欧米だ。医療の勢力図は欧米のもとにある。アフリカで人体実験すらやる。これを国民性としてはいけないだろうが、日本人には驚きだ。
ただ、恥ずかしいのは日本の医師の中にはまんま影響されるのがいて、海外から帰ってくると「よし!これからはこれの時代だ!」と保険無視ででも<正義>に燃える者がいることだ。
即効性の結果は出ても、予後が今一つのことが多い。たしかに劇的な症例もみることはある。ドーパミンが出て、やめられない。しかし息詰まると、また次の流行へ。
循環器関係に多い。どことなくアメリカンだ。その荒げた声は、ネイティブ・アメリカンを圧倒する雰囲気だ。
かつては、私もそうでした。講演会で思わず興奮し「イエア!」みたいな寒い賛美を放ったことがある。まるで「メジャーリーグ」のチャーリー・シーンのいるベンチのようだ。
原発の歴史とか遡るうち、太平洋戦後いかに日本が不利な取り決めをさせられていたかをよく学ぶことができる。考えてみれば占領した植民地をどう生かすか、生かすとすればどう利用するか考えるはずだ。当然、経済はコントロールされるし安全と引き換えに基地という担保を頂く。
病院の医局、教授選もそれに似る。例えばの話だが・・・心臓内科の医局だとする。ある日、教授選でまったく遠方の教授が選挙に勝った。勝った新たな教授は、よそから次々と部下を呼んできて重要ポストにつける。関連病院のヘッドもすり替えが可能。自分の部下で気に入らないのがいれば、遠隔地へ。
その医局にもともといた上層部には暗黒時代だが、末端にとっては意外と革命的なリフレッシュ週間だ。秩序自体は守られる。しかし、結局はその末端の進む奥には限定的なルートしか残ってない。おいしいところは埋められている。つまり勝ち負けはすでに決まっている。そういう医局を選んだのもある意味勉強不足だったりする。
支配されるとはそういうことだ。された部分は仕方ない。だが、それから平和や共存を見出すなということだ。そのあと何か計算があったのだ、と考えておかねばならない。
病院の医局、教授選もそれに似る。例えばの話だが・・・心臓内科の医局だとする。ある日、教授選でまったく遠方の教授が選挙に勝った。勝った新たな教授は、よそから次々と部下を呼んできて重要ポストにつける。関連病院のヘッドもすり替えが可能。自分の部下で気に入らないのがいれば、遠隔地へ。
その医局にもともといた上層部には暗黒時代だが、末端にとっては意外と革命的なリフレッシュ週間だ。秩序自体は守られる。しかし、結局はその末端の進む奥には限定的なルートしか残ってない。おいしいところは埋められている。つまり勝ち負けはすでに決まっている。そういう医局を選んだのもある意味勉強不足だったりする。
支配されるとはそういうことだ。された部分は仕方ない。だが、それから平和や共存を見出すなということだ。そのあと何か計算があったのだ、と考えておかねばならない。
病院にとっても誰にとっても、2月は日数が一番少ない。祭日も1日ある。1年の中で、売り上げが一番落ち込みやすい時期にあたる。
その一方で重症患者が多いので、キャパシティが一番要求される時期でもある。だが大半の病院はキャパが一杯になると<満床御礼>となり、積極的に退院を出さなくなる。もちろん退院が出れば、入れる。
盲点なのは、いままさに流行しているインフルエンザ。インフルエンザは通常、よほどでないと入院できない。病院はただでさえ抵抗力の弱い方の集まりなので、入った患者から院内にまき散らされたら病院の威信にかかわるからだ。
ところが院内発生も珍しくない。もちろん退院させるわけにもいかないから、部屋を限定して個室などに移すかあるいは同室の患者に予防投与を行う。空き部屋があってもインフル患者が発生すればそこに新規の患者は入れない。
しかし、コスト重視の病院の中にはそこを無視するケースがあって、インフルが出ようがどうだろうが同じ部屋に放り込む。患者同士は個人情報でもあり、インフルが誰とか知る由もない。
もちろんインフルだけが流行株ではない。感染者が多い時期はMRSA、緑膿菌も飛んでいる。やはりこの時期、あまり入院されないほうがよろしい。
その一方で重症患者が多いので、キャパシティが一番要求される時期でもある。だが大半の病院はキャパが一杯になると<満床御礼>となり、積極的に退院を出さなくなる。もちろん退院が出れば、入れる。
盲点なのは、いままさに流行しているインフルエンザ。インフルエンザは通常、よほどでないと入院できない。病院はただでさえ抵抗力の弱い方の集まりなので、入った患者から院内にまき散らされたら病院の威信にかかわるからだ。
ところが院内発生も珍しくない。もちろん退院させるわけにもいかないから、部屋を限定して個室などに移すかあるいは同室の患者に予防投与を行う。空き部屋があってもインフル患者が発生すればそこに新規の患者は入れない。
しかし、コスト重視の病院の中にはそこを無視するケースがあって、インフルが出ようがどうだろうが同じ部屋に放り込む。患者同士は個人情報でもあり、インフルが誰とか知る由もない。
もちろんインフルだけが流行株ではない。感染者が多い時期はMRSA、緑膿菌も飛んでいる。やはりこの時期、あまり入院されないほうがよろしい。
いま購入するのは無理があるかもしれないが、効率よく多くの物資をパッキングするには登山グッズが向きだ。難民化してもせめてテント・寝袋があれば寝床は作れる。冬でも火器があればテントの中は暖かくできる。
どこかで災害が起こって備えを始めるとき、みな同じことを考えるかもしれない。メディアが言ってからでは品切れる。せめて誰よりも早く気づいて購入に走る必要がある。食い物の買いだめとは考え方が異なる。
このパッキングという作業は、限られた空間にどれだけ物を詰め込めるか・・・の演習にもなる。編集作業といっていい。バーベキューの機会に、演習してもいいと思う。
時間でもその概念は適用できる。いままさにもし、(家を出るまで)あと5分しかないとして・・・自分に何ができるだろうか?
これは救急の場でも求められる。脳への血流が3分なければ機能停止する。その180秒内、あらゆる作業を優先順位で隙なく詰め込むことはできるか。
どこかで災害が起こって備えを始めるとき、みな同じことを考えるかもしれない。メディアが言ってからでは品切れる。せめて誰よりも早く気づいて購入に走る必要がある。食い物の買いだめとは考え方が異なる。
このパッキングという作業は、限られた空間にどれだけ物を詰め込めるか・・・の演習にもなる。編集作業といっていい。バーベキューの機会に、演習してもいいと思う。
時間でもその概念は適用できる。いままさにもし、(家を出るまで)あと5分しかないとして・・・自分に何ができるだろうか?
これは救急の場でも求められる。脳への血流が3分なければ機能停止する。その180秒内、あらゆる作業を優先順位で隙なく詰め込むことはできるか。